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ミース・ファン・デル・ローエが設計した、アメリカの「ファンズワース邸」(1951年竣工) の現在の様子を紹介する動画です。2025年7月に公開されたもの。建築物の場所はこちら(Google Map)。

OMA / 重松象平の会場デザインによる展覧会「ルイ・ヴィトン『ビジョナリー・ジャーニー』」。大阪中之島美術館で開催。ブランド遺産の“空間的な翻訳”として構想され、11のテーマギャラリーからなる計画を考案。空間を背景ではなく物語に関与する存在とする為に“メゾンのデザイン原則”からも着想を得る
OMA / 重松象平の会場デザインによる展覧会「ルイ・ヴィトン『ビジョナリー・ジャーニー』」。大阪中之島美術館で開催。ブランド遺産の“空間的な翻訳”として構想され、11のテーマギャラリーからなる計画を考案。空間を背景ではなく物語に関与する存在とする為に“メゾンのデザイン原則”からも着想を得るTrunkscapes photo courtesy of Louis Vuitton
OMA / 重松象平の会場デザインによる展覧会「ルイ・ヴィトン『ビジョナリー・ジャーニー』」。大阪中之島美術館で開催。ブランド遺産の“空間的な翻訳”として構想され、11のテーマギャラリーからなる計画を考案。空間を背景ではなく物語に関与する存在とする為に“メゾンのデザイン原則”からも着想を得るLouis Vuitton and Japan photo courtesy of Louis Vuitton
OMA / 重松象平の会場デザインによる展覧会「ルイ・ヴィトン『ビジョナリー・ジャーニー』」。大阪中之島美術館で開催。ブランド遺産の“空間的な翻訳”として構想され、11のテーマギャラリーからなる計画を考案。空間を背景ではなく物語に関与する存在とする為に“メゾンのデザイン原則”からも着想を得るWorkshop photo courtesy of Louis Vuitton
OMA / 重松象平の会場デザインによる展覧会「ルイ・ヴィトン『ビジョナリー・ジャーニー』」。大阪中之島美術館で開催。ブランド遺産の“空間的な翻訳”として構想され、11のテーマギャラリーからなる計画を考案。空間を背景ではなく物語に関与する存在とする為に“メゾンのデザイン原則”からも着想を得るCollaborations photo courtesy of Louis Vuitton

OMA / 重松象平の会場デザインによる展覧会「ルイ・ヴィトン『ビジョナリー・ジャーニー』」です。
大阪中之島美術館で開催されています。建築家は、ブランド遺産の“空間的な翻訳”として構想し、11のテーマギャラリーからなる計画を考案しました。また、空間を背景ではなく物語に関与する存在とする為に“メゾンのデザイン原則”からも着想を得ています。
会期は、2025年9月17日まで。展覧会の公式ページはこちら


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

OMA / 重松象平によるルイ・ヴィトン:ビジョナリー・ジャーニー展が大阪中之島美術館で開幕

このプロジェクトは、ビジョナリー・ジャーニーとして初めて美術館で展示されるものであり、OMA / 重松象平とルイ・ヴィトンとの継続的な協働パートナーシップの一環です。

大阪、2025年7月15日 — ルイ・ヴィトン:ビジョナリー・ジャーニーが一般公開されました。中之島美術館の2,200㎡にわたって展開され、11のテーマギャラリーが、相互に関連する4つのゾーンの中で、ルイ・ヴィトンのアイデンティティの基礎となる側面を伝えるように統制されています。4つのゾーンとは、歴史、タイムレスなコード、クラフトの背景にあるプロセス、文化的対話です。各部屋は、物語が連続して展開する中で異なる舞台として構想されており、メゾンの創造性の多様さを反映して空間の多様性を提供します。

OMAパートナーの重松象平は述べています。「今回、日本で初めて美術館で開催されるビジョナリー・ジャーニー展において、ルイ・ヴィトンとのコラボレーションを継続できることを嬉しく思います。私たちはこの展覧会に、ルイ・ヴィトンのレガシーを空間的に翻訳するものとして取り組みました――それは、モノを通じた旅だけでなく、アイデアを通じた旅でもあります。展示構成は、トランクを単なる所持品の入れ物としてではなく、想像力や物語、文化的交流の器として称えています。日本における貿易とクラフトマンシップを世界へとつなぐ歴史的な役割を担ってきた大阪は、メゾンのアイデンティティ――クラフトの歴史から、絶えず広がり続ける再解釈の多様性に至るまで――を探求し伝えるのにふさわしい舞台を提供してくれました」

来館者は、館内に入るとまず、5層吹抜のアトリウムの天井から吊るされた8つの記念碑的なランタンに出会います。これらの彫刻的な柱は、モノグラム和紙で包まれたトランク状の形を、6つの構成で積み重ねています。高さ12.5メートルのランタンは、5層吹抜の空間の壮大な高さを強調しながら、やわらかな光を放ち、展示への歓迎的な最初の出会いを演出しています。

旅は、展示の入口に設けられたドラマティックな半球形のインスタレーションを通して続いていきます。138個の本物のトランクで構成され、ガラスの床に反射するこの構造物は、完全な地球儀を形作っており、探検というテーマへのオマージュとなっています。この自立構造は、トランク自体の構造的な強度のみによって支えられており、メゾンの構造技術を特徴づける強さと軽さのバランスを示しています。

展示全体を通じて、日本は重要なテーマ的役割を果たしています。ルイ・ヴィトンと日本に特化したギャラリーでは、ブランドと日本との間にある深い芸術的・文化的交流が探究されており、伝統的な衣装や武士の鎧からカワイイ文化に至るまで多岐にわたります。ルイ・ヴィトンの所蔵品および日本各地の美術館からの貸出品である、歴史的および現代のアート作品、衣装、オブジェが、畳を思わせるシンプルでモジュール式のプラットフォームを用いて丁寧に構成されています。

ルイ・ヴィトンの創造的な遺産と独自のコードは、それらの進化をたどる各部屋で探究されています。「Origins(起源)」の部屋では、ブランドの歴史における6つの時代が、本物の竹を手織りして作られた特注の骨組みの上に編み込まれています。このバスケットのような構造は、ルイ・ヴィトンと日本文化のあいだで共有されているクラフトマンシップへの敬意を物語っています。アイコニックなモノグラム・キャンバスは、2つのギャラリーで探究されており、日本からの物品を含む初期の開発とインスピレーションから、クラシックおよび現代的な応用に至るまでが紹介されています。

滋賀の「守山市民ホール大規模改修」設計プロポで、日建設計・日建設計CM共同企業体が優秀者に選定。提案書も公開。二次審査には、青木淳+品川雅俊 / AS、小堀哲夫、仙田満 / 環境デザイン研究所が名を連ねる
滋賀の「守山市民ホール大規模改修」設計プロポで、日建設計・日建設計CM共同企業体が優秀者に選定。提案書も公開。二次審査には、青木淳+品川雅俊 / AS、小堀哲夫、仙田満 / 環境デザイン研究所が名を連ねる image©日建設計・日建設計CM共同企業体
滋賀の「守山市民ホール大規模改修」設計プロポで、日建設計・日建設計CM共同企業体が優秀者に選定。提案書も公開。二次審査には、青木淳+品川雅俊 / AS、小堀哲夫、仙田満 / 環境デザイン研究所が名を連ねる image©日建設計・日建設計CM共同企業体
滋賀の「守山市民ホール大規模改修」設計プロポで、日建設計・日建設計CM共同企業体が優秀者に選定。提案書も公開。二次審査には、青木淳+品川雅俊 / AS、小堀哲夫、仙田満 / 環境デザイン研究所が名を連ねる image©日建設計・日建設計CM共同企業体

滋賀の「守山市民ホール大規模改修」設計プロポーザルで、日建設計・日建設計CM共同企業体が優秀者に選定されました。提案書も公開されています。二次審査には、青木淳+品川雅俊 / AS小堀哲夫仙田満 / 環境デザイン研究所が名を連ねていました。

守山市民ホール大規模改修工事設計等業務の公募型プロポーザルについて、6月30日に公開プレゼンテーションおよび第3回プロポーザル審査委員会を開催し、同委員会の審査結果に基づき、優秀者を決定しましたのでお知らせします。

以下に、その他のパース画像も掲載します。

【ap job更新】 設計以前から竣工後まで“一気通貫”で携わり、収益不動産の最適解を探求する「株式会社ラ・アトレ」が、プロジェクトマネジメントのスタッフ(設計経験者も歓迎)を募集中
【ap job更新】 設計以前から竣工後まで“一気通貫”で携わり、収益不動産の最適解を探求する「株式会社ラ・アトレ」が、プロジェクトマネジメントのスタッフ(設計経験者も歓迎)を募集中
【ap job更新】 設計以前から竣工後まで“一気通貫”で携わり、収益不動産の最適解を探求する「株式会社ラ・アトレ」が、プロジェクトマネジメントのスタッフ(設計経験者も歓迎)を募集中THE DOORS(猿楽町・外観)

設計以前から竣工後まで“一気通貫”で携わり、収益不動産の最適解を探求する「株式会社ラ・アトレ」の、プロジェクトマネジメントのスタッフ(設計経験者も歓迎)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

“ひとつの不動産にいくつもの最適解を”

㈱ラ・アトレは、ひとつの不動産に対して、集合住宅、商業施設、事務所、ホテルなどのアセットや、様々な企画やコンセプトの中で、何が最適なのか、多角的に検証し、収益不動産における最適解を探求する会社です。

“仕事を楽しみ、ワクワクすること・心が動かされることを追求” することを大切に、個々の自由なアイディアを生かして、「他にはない」空間づくりを目指しています。

また、ラ・アトレの組織的な特徴として、土地探索、企画・設計・施工、リーシング・売却などのすべてのフェーズを“一気通貫”で携わることにより、収益不動産の最適解を探求できることがあります。

これまで設計・監理や施工に携わっていた方にとっては、設計以前の土地探索・商品企画や建物完成後の行方も含めてひとつのプロジェクトとして関わることで、より多角的な視点が身につくことが仕事の魅力のひとつと言えるでしょう。

SANAAによる、台湾の「Taichung Green Museumbrary」が2025年12月にオープン。旧軍用空港跡地の公園内に計画された美術館と図書館を統合した施設。軽やかで開かれた存在を目指し、アルミとガラスの二重構造のファサードで地上レベルに全方向からアクセス可能な公共広場を備えた建築を考案
SANAAによる、台湾の「Taichung Green Museumbrary」が2025年12月にオープン。旧軍用空港跡地の公園内に計画された美術館と図書館を統合した施設。軽やかで開かれた存在を目指し、アルミとガラスの二重構造のファサードで地上レベルに全方向からアクセス可能な公共広場を備えた建築を考案外観と周辺環境 image courtesy of Cultural Affairs Bureau, Taichung City Government
SANAAによる、台湾の「Taichung Green Museumbrary」が2025年12月にオープン。旧軍用空港跡地の公園内に計画された美術館と図書館を統合した施設。軽やかで開かれた存在を目指し、アルミとガラスの二重構造のファサードで地上レベルに全方向からアクセス可能な公共広場を備えた建築を考案美術館のアトリウム image courtesy of Cultural Affairs Bureau, Taichung City Government
SANAAによる、台湾の「Taichung Green Museumbrary」が2025年12月にオープン。旧軍用空港跡地の公園内に計画された美術館と図書館を統合した施設。軽やかで開かれた存在を目指し、アルミとガラスの二重構造のファサードで地上レベルに全方向からアクセス可能な公共広場を備えた建築を考案公共図書館の読書エリア image courtesy of Cultural Affairs Bureau, Taichung City Government
SANAAによる、台湾の「Taichung Green Museumbrary」が2025年12月にオープン。旧軍用空港跡地の公園内に計画された美術館と図書館を統合した施設。軽やかで開かれた存在を目指し、アルミとガラスの二重構造のファサードで地上レベルに全方向からアクセス可能な公共広場を備えた建築を考案屋上の「カルチュラル・フォレスト」 image courtesy of Cultural Affairs Bureau, Taichung City Government

妹島和世+西沢立衛 / SANAAによる、台湾・台中の「Taichung Green Museumbrary」が2025年12月にオープンします。
旧軍用空港跡地の公園内に計画された美術館と図書館を統合した施設です。建築家は、軽やかで開かれた存在を目指し、アルミとガラスの二重構造のファサードで地上レベルに全方向からアクセス可能な公共広場を備えた建築を考案しました。


こちらはリリーステキストの抄訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

2025年の台湾で最も重要な文化開発と見なされている台中グリーン・ミュージアムブラリーは、台湾第2の都市である台中に位置し、完成を迎え、2025年12月13日に一般公開されます。この新たな国際的文化拠点は、都市型美術館と市の中央図書館を統合した台湾初の施設となり、芸術機関の新たなモデルを提示します。

延べ床面積58,016㎡を有する台中グリーン・ミュージアムブラリーは、新設の台中市立美術館と台中市立図書館を有し、2010年プリツカー賞を受賞した妹島和世と西沢立衛が率いる著名な日本の建築ユニットSANAAと、台湾の建築設計事務所リッキー・リウ・アンド・アソシエイツ・アーキテクツ+プランナーズ(Ricky Liu & Associates Architects + Planners)との国際共同プロジェクトによって設計されました。この二つの施設からなる複合施設は、SANAAにとって台湾で初めての公共建築であり、これまでで最大規模の文化プロジェクトでもあります。

台湾、ルーマニア/韓国、アメリカからなる国際チームがキュレーションを手がけた、台中市立美術館の開館記念展「A Call of All Beings: See you tomorrow, same time, same place」の発表により、台中グリーン・ミュージアムブラリーの完成は、現代都市の革新への取り組みと国際的な対話への意欲を反映しています。

建築

人口280万人を擁する台湾第2の都市・台中に位置する台中グリーン・ミュージアムブラリーは、2004年に廃止された旧軍用空港跡地である、水湳経貿園区(254ヘクタール)の中にあり、その中の67ヘクタールに及ぶ中央公園の北端を占めています。SANAAの設計は、「公園の中の図書館、森の中の美術館」という台中グリーン・ミュージアムブラリーの理念を体現しており、空間的な特徴として以下が挙げられます。

・境界のない、多様性を受け入れる空間

この施設は、美術館と図書館の伝統的な境界を取り払い、展示と読書が融合する、開かれた包容力のある環境を創出しています。台中市立図書館には、100万点を超える書籍やデジタル資料が収蔵される予定です。

・屋外の屋上庭園

屋外の屋上庭園「カルチュラル・フォレスト」は、中央公園の豊かな緑と都市のスカイラインを一望できる、来館者にとって格別の眺望ポイントとなっています。特徴的な中央公園という立地を称えることを目的に構想された、屋上庭園は、美術館や図書館の来館者がこの特有の景観に没入できるよう促しています。

・軽やかさと開放感

外装は二重構造のファサードを特徴としており、内側には高性能な低放射ガラスまたは金属パネルが使われ、外側にはアルミ製のエキスパンドメタルメッシュが施されています。この銀白色のヴェールは、建物に軽やかさと透明感を与えています。建物のヴォリュームは持ち上げられており、公園の風や自然光が自由に流れ込むことで、建物と周囲の環境とのつながりを高めています。地上階に設けられた日陰の広場は、近隣地域からも中央公園からも、あらゆる方向から建物へのアクセスを可能にし、開かれた魅力的な公共空間を創出しています。

【ap job更新】 国際色豊かなメンバーで活動する「ホシノアーキテクツ」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)と 広報職を募集中
【ap job更新】 国際色豊かなメンバーで活動する「ホシノアーキテクツ」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)と 広報職を募集中
【ap job更新】 国際色豊かなメンバーで活動する「ホシノアーキテクツ」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)と 広報職を募集中Hoshino Architects Office / ©堀田貞雄

国際色豊かなメンバーで活動する「ホシノアーキテクツ」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)と 広報職 募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

ホシノアーキテクツが、プロジェクトデザイナー、デザイナー、アシスタントデザイナー、PR担当を募集中

ホシノアーキテクツは、星野裕明が主宰する国際色豊かな建築家・デザイナー集団です。
世界中で、その場所のもつ歴史、文化、風土を読み取り、新しい世代へと繋ぐ、街、建築、ランドスケープ、インテリア、アートを創造することを目指しています。

【スタッフ緊急募集】
デザインが好きな人
コミュニケーションが得意な人
柔軟な対応・発想ができる人
積極的に発信できる人
外国人含めた多様性のある環境に順応できる人

2025年の高松宮殿下記念世界文化賞(建築部門)を、エドゥアルド・ソウト・デ・モウラが受賞。プリツカー賞をはじめとした様々なアワードを受賞しているポルトガルを代表する建築家
2025年の高松宮殿下記念世界文化賞(建築部門)を、エドゥアルド・ソウト・デ・モウラが受賞。プリツカー賞をはじめとした様々なアワードを受賞しているポルトガルを代表する建築家エドゥアルド・ソウト・デ・モウラ Eduardo Souto de Moura Photo: Shun Kambe © The Japan Art Association

2025年の高松宮殿下記念世界文化賞(建築部門)を、エドゥアルド・ソウト・デ・モウラが受賞しました。
2011年のプリツカー賞をはじめとした様々なアワードを受賞しているポルトガルを代表する建築家です。高松宮殿下記念世界文化賞(建築部門)の過去の受賞者には、ピーター・ズントー、レム・コールハース、ヘルツォーグ&ド・ムーロン、SANAA、丹下健三などが名を連ねています。建築部門の歴代の受賞者はこちらのページで閲覧できます。アワードの公式サイトはこちら

エドゥアルド・ソウト・デ・モウラ

1952年7月25日、ポルトガル・ポルト生まれ

ポルトガル建築界の第一人者。アルヴァロ・シザ(1998年世界文化賞受賞者)に師事し、1980年に独立。「普遍的な建築はなく、すべてはその場に根差している」と、時代や空間と合致した建築に取り組んできた。素材も場所や現地の文化事情を考慮に入れて決定する。代表作は、旧修道院を改修した国営ホテル『ポウザダ・モステイロ・デ・アマレス』(1997年)、市営競技場『エスタディオ・ムニシパル・デ・ブラガ』(2003 年)、『ポーラ・レゴ美術館』(2009年)など。2011年プリツカー賞。2018年ヴェネツィア・ビエンナーレ金獅子賞。2024年、フランスの芸術文化勲章を授与された。世界各地の建築学校で教壇に立ち、後進の育成にも努める。現代の建築に必要なのは「今ある問題の解決」と指摘し、エコロジーへの意識向上と、そのための知性と教養が必要だと語る。

リリーステキストより
OMAによる、フランス・リヨンの「Lyon Bridge」。新しい橋の設計競技の勝利案。“純粋なランドマーク”を目指している現代の橋とは異なる在り方を求め、風景を支配するのではなく“完成させる”橋を志向。トラムと歩行者と自転車の通路を効率的かつ体験的に統合
OMAによる、フランス・リヨンの「Lyon Bridge」。新しい橋の設計競技の勝利案。“純粋なランドマーク”を目指している現代の橋とは異なる在り方を求め、風景を支配するのではなく“完成させる”橋を志向。トラムと歩行者と自転車の通路を効率的かつ体験的に統合 image©OMA & HISM

OMA / レイニエル・デ・グラーフによる、フランス・リヨンの「Lyon Bridge」です。
新しい橋の設計競技の勝利案です。建築家は、“純粋なランドマーク”を目指している現代の橋とは異なる在り方を求め、風景を支配するのではなく“完成させる”橋を志向しました。そして、トラムと歩行者と自転車の通路を効率的かつ体験的に統合する計画を提案しました。
OMAは、2024年にフランス・ボルドーで、「シモーヌ・ヴェイユ橋」を完成させています。アーキテクチャーフォトでは「シモーヌ・ヴェイユ橋」も特集記事として紹介しています。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

OMAは、シトラル・モビリテ(SYTRAL Mobilites)が主導するTEOL(リヨン西部トラム・エクスプレス)プロジェクトの一環として、リヨンのソーヌ川に架かる新しい橋の設計競技で勝利しました。かつての工業港であり、複合用途の都市区画へと変貌を遂げたコンフリュアンス地区と市の西岸を結ぶこの橋は、リヨンの公共交通ネットワークにおける長年の空白を解消します。OMAの当選案は、2つの異なる交通手段―トラムと歩行者および自転車のための通路―を、効率的でかつ体験的な単一の構造物に統合しています。

レイニエル・デ・グラーフ(Reinier de Graaf)「現代の橋のほとんどは、純粋なランドマークであろうとしています。しかしこの橋は違います。OMAの橋は風景を支配するのではなく、それを完成させており、都市のウォーターフロントと川の自然な縁との間に優雅なつながりを提供しています。この設計は周囲の環境から着想を得ており、西側のラ・バルムの険しい緑の斜面と調和しつつ、東側のコンフリュアンス側では控えめに姿を現します」

この設計は、OMAのパートナーであるレイニエル・デ・グラーフが主導し、アソシエイトのジル・ギヨ(Gilles Guyot)とプロジェクト建築家のアントン・アニケエフ(Anton Anikeev)が加わりました。OMAはまた、ボルドーにあるシモーヌ・ヴェイユ橋(Simone Veil Bridge)も設計しており、これは2024年に完成し、同年にインフラおよび土木工学部門でエケール・ダルジャン(Equerre d’Argent)を受賞しました。リヨン都市圏において、OMAはヴァレ・ド・ラ・シミ(Vallee de la Chimie )のマスタープランを担当しており、このヨーロッパ最大級の化学および石油化学工業地帯のひとつを活性化しています。

クライン ダイサム アーキテクツによる、能登半島の「狼煙のみんなの家」が竣工。“みんなの家”は被災地で人々の憩いの場をつくるプロジェクト。伊東豊雄が代表を務める“NPO法人HOME-FOR-ALL”が能登半島地震を受け調査を行い企画
クライン ダイサム アーキテクツによる、能登半島の「狼煙のみんなの家」が竣工。“みんなの家”は被災地で人々の憩いの場をつくるプロジェクト。伊東豊雄が代表を務める“NPO法人HOME-FOR-ALL”が能登半島地震を受け調査を行い企画 photo©松田咲香
クライン ダイサム アーキテクツによる、能登半島の「狼煙のみんなの家」が竣工。“みんなの家”は被災地で人々の憩いの場をつくるプロジェクト。伊東豊雄が代表を務める“NPO法人HOME-FOR-ALL”が能登半島地震を受け調査を行い企画 photo©松田咲香
クライン ダイサム アーキテクツによる、能登半島の「狼煙のみんなの家」が竣工。“みんなの家”は被災地で人々の憩いの場をつくるプロジェクト。伊東豊雄が代表を務める“NPO法人HOME-FOR-ALL”が能登半島地震を受け調査を行い企画 photo©松田咲香

クライン ダイサム アーキテクツが設計した、能登半島の「狼煙のみんなの家」が竣工しました。
“みんなの家”は被災地で人々の憩いの場をつくるプロジェクトです。伊東豊雄が代表を務める“NPO法人HOME-FOR-ALL”が能登半島地震を受け調査を行い企画しました。

能登半島の最先端の地に「みんなの家」が完成しました。

狼煙町は、石川県珠洲市の北東部、海沿いに位置し、築142年という歴史のある禄剛埼灯台のふもとに50世帯100人が暮らす小さな町ですが、これまでも全国から多くの移住者を受け入れてきました。震災後も、避難所で自主的に将来のビジョンを話し合うなど、地域のコミュニティや文化を未来に継承するための活動に取り組んできました。

2025年7月、能登における「みんなの家」の第一号として「狼煙のみんなの家」が竣工し、オープニングイベントが開催されました。持続可能な地域づくりに取組む「NPO法人奥能登日置らい」が事業主となり、クライン ダイサム アーキテクツが設計を担当、多くの企業の支援のもと、地域の文化や未来をみんなで感じ、考えていくことができる新しい建築が誕生しました。今後、地域の人々が集う食堂やイベント、伝統行事の会場として活用され、町の垣根を超えた交流や復興の拠点となることを目指していきます。

リリーステキストより
ファラによる、ポルトガル・マトジニョシュの住宅「house with an inverted roof」。郊外の“奇妙な輪郭”を持った住まい。半透明の台座に置かれた“爆発した箱”に見える外観を、様々な色の図形が散りばめられた“紙のコラージュ”のように設計。完結すると同時に断片的でもある建築が建ち上がる
ファラによる、ポルトガル・マトジニョシュの住宅「house with an inverted roof」。郊外の“奇妙な輪郭”を持った住まい。半透明の台座に置かれた“爆発した箱”に見える外観を、様々な色の図形が散りばめられた“紙のコラージュ”のように設計。完結すると同時に断片的でもある建築が建ち上がる photo©fransisco ascensao
ファラによる、ポルトガル・マトジニョシュの住宅「house with an inverted roof」。郊外の“奇妙な輪郭”を持った住まい。半透明の台座に置かれた“爆発した箱”に見える外観を、様々な色の図形が散りばめられた“紙のコラージュ”のように設計。完結すると同時に断片的でもある建築が建ち上がる photo©fransisco ascensao
ファラによる、ポルトガル・マトジニョシュの住宅「house with an inverted roof」。郊外の“奇妙な輪郭”を持った住まい。半透明の台座に置かれた“爆発した箱”に見える外観を、様々な色の図形が散りばめられた“紙のコラージュ”のように設計。完結すると同時に断片的でもある建築が建ち上がる photo©fransisco ascensao

ファラが設計した、ポルトガル・マトジニョシュの住宅「house with an inverted roof」です。
郊外の“奇妙な輪郭”を持った住まい。建築家は、半透明の台座に置かれた“爆発した箱”に見える外観を、様々な色の図形が散りばめられた“紙のコラージュ”のように設計しました。そして、完結すると同時に断片的でもある建築が建ち上がりました。


こちらは建築家によるテキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

定義された建物の基底部分に、思いがけない形が立ち上がります。郊外住宅の一般的な傾斜屋根が反転されており、一方は曲線、もう一方は直線となって、単調な郊外をかき乱す奇妙な輪郭を生み出しています。そのヴォリュームは、半透明の台座の上に置かれた爆発した箱のように見えます。異なる垂直面と傾斜面は、それぞれ綿密に選ばれた異なる色によって区別されています。丸窓や四角い窓が白いキャンバスに点在し、三つの異なる立面を構成しています。いくつかは顔を模しているように見え、いくつかは空想上の動物を思わせます。ファサードの遊び心ある配色は青と緑のシャッターにまで及び、開口部を覆い隠し、家を白いキャンバスの上に色とりどりの図形が散りばめられた紙のコラージュのようにしています。緑、青、淡い緑、黒、白、そして再び緑の色調。

内部では、構造体が壁から分離しています。スレンダーな淡い緑色の5本のコンクリート柱の一連がさまざまな部屋に姿を現し、日常的な動作を妨げています。これらの柱のうちの1本は、何も支えずにテラスの上に行き着きます。1階のリビングスペースは庭に開かれており、その上にあるオフィスとつながっています。散発的な内部空間の複雑さは、吹き抜けの空間、ところどころ折れた壁、コンクリート柱、そして緩やかに傾斜した天井の結果です。最上階では、主寝室が押し出された四分円形の空間の中に位置しています。

この家は、コンクリート、大理石、あるいはガラスブロックで作られたものであれ、直線的な、折られた、切られた、曲げられた、傾けられた面から慎重に組み立てられています。それらの面は、空間を分け、重なり合い、交差し、覆いかぶさります。これらの面は、大胆に貫通する柱によって固定されています。内部空間は、入念に配置された要素のあいだを蛇行しています。家の形態は、完結すると同時に断片的でもあります。

VUILDと和建設による、高知の「仁淀川スタッドハウス」。林業が盛んな地域の移住者向け町営住宅。生産の多い“板材”を活用した“プロトタイプ”も目指し、“30×105mmの間柱材”を主として造る建築を考案。町内で全て完結するプロセスを実現し経済循環にも貢献
VUILDと和建設による、高知の「仁淀川スタッドハウス」。林業が盛んな地域の移住者向け町営住宅。生産の多い“板材”を活用した“プロトタイプ”も目指し、“30×105mmの間柱材”を主として造る建築を考案。町内で全て完結するプロセスを実現し経済循環にも貢献外観、南東側の道路より見上げる。 photo©楠瀬友将
VUILDと和建設による、高知の「仁淀川スタッドハウス」。林業が盛んな地域の移住者向け町営住宅。生産の多い“板材”を活用した“プロトタイプ”も目指し、“30×105mmの間柱材”を主として造る建築を考案。町内で全て完結するプロセスを実現し経済循環にも貢献玄関から空間全体を見る。 photo©楠瀬友将
VUILDと和建設による、高知の「仁淀川スタッドハウス」。林業が盛んな地域の移住者向け町営住宅。生産の多い“板材”を活用した“プロトタイプ”も目指し、“30×105mmの間柱材”を主として造る建築を考案。町内で全て完結するプロセスを実現し経済循環にも貢献中央手前:ダイニング、中央奥:リビング、右:キッチン photo©楠瀬友将
VUILDと和建設による、高知の「仁淀川スタッドハウス」。林業が盛んな地域の移住者向け町営住宅。生産の多い“板材”を活用した“プロトタイプ”も目指し、“30×105mmの間柱材”を主として造る建築を考案。町内で全て完結するプロセスを実現し経済循環にも貢献テラス photo©楠瀬友将

VUILD和建設が設計した、高知・仁淀川町の「仁淀川スタッドハウス」です。
林業が盛んな地域の移住者向け町営住宅の計画です。建築家は、生産の多い“板材”を活用した“プロトタイプ”も目指し、“30×105mmの間柱材”を主として造る建築を考案しました。また、町内で全て完結するプロセスを実現し経済循環にも貢献します。

林野率89%を誇る高知県仁淀川町は、林業の活性化のために移住者の受け入れに力を入れている。

毎年多くの人が、林業を学びに移住しにくるほど人気を博しているが、その受け皿として町営住宅の整備を行うことになった。その際、仁淀川町が進める原木流通のサプライチェーンの出口として、広く県内外に商流を展開することを目指し、町内で多く生産される板材を活用したプロトタイプを開発することが目指された。

建築家によるテキストより

このような経緯から地域の板材を活用することが設計上求められ、すべての部材を板材だけで建築することに挑戦した。
具体的には、仁淀川町内の製材所で多く生産されている30×105mmの間柱材を活用した。通常この材はCLTに加工されるラミナ材として県外に出荷されてしまうが、大型工場で接着してでき上がるCLT造への批判的実践として、合板などの接着剤を利用した面材を一切使用しない構造体を提案した。

町内に設置された小型切削機ShopBotを利用するため、部材長を3m以下と設定し、トラスや重ね柱など2本以上の材をボルトで組み合わせて使用することで各部材を構成している。
こうすることで将来的な分解や移築を容易にするだけでなく、誰でも建設可能な工法を目指している。

建築家によるテキストより

また、製材や乾燥、ShopBotでの加工、施工といったすべてのサプライチェーンを町内で完結させることができ、輸送コストや中間マージン、CO2排出量を削減すると同時に、町内の林業及び木材産業の活性化・経済循環に貢献することができる。

この工法が提示している未来像は、地産地消の家づくりのあり方だけでなく、木を伐り、その手で建築も建ててしまう新しい林業(家)のあり方だ。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 “誰かにとってのどこかの風景”を目指し、ランドスケープの設計に取組む「SOMEWHERE DESIGN STUDIO」が、ランドスケープデザイナー(新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 “誰かにとってのどこかの風景”を目指し、ランドスケープの設計に取組む「SOMEWHERE DESIGN STUDIO」が、ランドスケープデザイナー(新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 “誰かにとってのどこかの風景”を目指し、ランドスケープの設計に取組む「SOMEWHERE DESIGN STUDIO」が、ランドスケープデザイナー(新卒・既卒・経験者)を募集中

“誰かにとってのどこかの風景”を目指し、ランドスケープの設計に取組む「SOMEWHERE DESIGN STUDIO」の、ランドスケープデザイナー(新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

SOMEWHERE DESIGN STUDIOは「誰かにとってのどこかの風景」を作り出すことを標榜するランドスケープ全般の計画・設計・監理を請け負うアトリエ設計事務所です。

直近では公園、園庭、廃校利活用プロジェクト、ボタニカルガーデン、農園、宿、個人邸、集合住宅、海外の庭園等の国内外の設計案件が同時進行中です。
まだ設立5年目の小さな会社ですが、少数精鋭でスタッフ一人一人がデザイン提案、詳細設計、植栽計画、現場監修など全ての設計工程に裁量を持って関わっていただく機会があります。

様々な業務に関わることでランドスケープデザイナーとしての知見を深め活躍の場を広げたい方、これまでのランドスケープデザイナーとしての経験を活かして次のステージに挑戦したい方、未経験であるがランドスケープが好きで何らかの形で関わりたいと考えている方、まずは弊社の業務について理解を深めたい方、お気軽にご連絡ください。
会社の成長に伴い一緒に成長できるチームメンバーを募集しています。

【Somewhere~どこか~】
誰かにとって「somewhere – どこか」として思い出される風景は、それ以外の「anywhere – どこでも」とは違う特別な場所です。
現代社会には他に替えのきく不確かなanywhereが溢れていて、そこでは人間の心はどうしても寂しく不安定になります。
そんな時、記憶の中の確かな「どこか」の風景を思い出すことで心が守られることがあります。その場所のことを思い出すと心が暖かくなり安心できる大切な風景をきっと一人一人持っていると思います。

そこは懐かしい匂いがし、優しい音が聞こえ、誰かの笑顔が見られるような場所かもしれません。私たちは自然の素材を組み合わせて、或いはそこに既にある美しい景色を切り取って、この世界に一つでも多く誰かにとっての「どこか」の風景を作りたいと願います。

流行や慣習、業界の「こうあるべき」に捉われず、その土地に求められている風景を紡ぎ出すこと。それには、新しいものを生み出していく覚悟が求められます。常により良いデザインを目指してチームで思考し、対話を重ね、共に学び成長できる方の応募を心よりお待ちしております。

神奈川・横須賀市の「(仮称)北こども園」設計プロポで、アンブレ・アーキテクツが契約候補者に選定。提案書も公開。二次審査には、相坂研介設計アトリエ、キノアーキテクツ、象設計集団、高橋茂弥建築設計事務所が名を連ねる
神奈川・横須賀市の「(仮称)北こども園」設計プロポで、アンブレ・アーキテクツが契約候補者に選定。提案書も公開。二次審査には、相坂研介設計アトリエ、キノアーキテクツ、象設計集団、高橋茂弥建築設計事務所が名を連ねるアンブレ・アーキテクツによる提案の外観パース image©アンブレ・アーキテクツ

神奈川・横須賀市の「(仮称)北こども園」設計プロポーザルで、アンブレ・アーキテクツが契約候補者に選定されました。
提案書も公開されています。二次審査には、相坂研介設計アトリエキノアーキテクツ象設計集団高橋茂弥建築設計事務所が名を連ねていました。

以下に、その他のパース画像も掲載します。

青木淳のファサードデザインによる「ティファニー 銀座」がオープン。ブランドカラーの“ティファニーブルー”で覆われた高さ66mの建築。内装デザインはピーター・マリノが手掛ける。店内にはドナルド・ジャッドを始めとする様々なアート作品50以上も展示
青木淳のファサードデザインによる「ティファニー 銀座」がオープン。ブランドカラーの“ティファニーブルー”で覆われた高さ66mの建築。内装デザインはピーター・マリノが手掛ける。店内にはドナルド・ジャッドを始めとする様々なアート作品50以上も展示 photo courtesy of TIFFANY & CO.
青木淳のファサードデザインによる「ティファニー 銀座」がオープン。ブランドカラーの“ティファニーブルー”で覆われた高さ66mの建築。内装デザインはピーター・マリノが手掛ける。店内にはドナルド・ジャッドを始めとする様々なアート作品50以上も展示 photo courtesy of TIFFANY & CO.

青木淳のファサードデザインによる「ティファニー 銀座」がオープンしています。
ブランドカラーの“ティファニーブルー”で覆われた高さ66mの建築です。内装デザインはピーター・マリノが手掛けました。また、店内にはドナルド・ジャッドを始めとする様々なアート作品50以上も展示されています。店舗の場所はこちら(Google Map)。

ティファニーは、2025年7月11日、アジア最大の旗艦店「ティファニー 銀座」をオープンしました。ニューヨーク 五番街に位置する本店ザ ランドマークの最新デザインコンセプトを反映させた「ティファニー 銀座」はクラフト、アート、ヘリテージが融合したユニークな空間で、従来のストアの枠を超えた体験を提供します。高さ66メートルのティファニーブルーの革新的な建築は、日本を代表する建築家 青木淳氏によるもので、波のように流れるガラス ファサードとショーウィンドウが外観を彩ります。

ルイス・コンフォート・ティファニーの藤のランプからインスピレーションを得たこの類まれなるデザインは、ティファニーの輝かしい伝統と自然の美しさを表現しています。日本人アーティスト藤村 喜美子氏とのコラボレーションによるショーウィンドウが建物の視覚的インパクトを高めています。自然をコンテンポラリーに表現する藤村氏の芸術的ビジョンが、ティファニーのクラフトマンシップと響き合い、アートとジュエリーの境界を曖昧にする没入型のウィンドウ ディスプレイを創出しています。

伝説的な建築家、ピーター・マリノがデザインした店内は、訪れる人をたちまちティファニーの世界へと誘います。ティファニーと日本との豊かなつながりを称え、日本の文化や工芸に敬意を随所に見られます。店内には、ススム・カミジョウ氏をはじめとする日本人アーティストをはじめ、ジュリアン・シュナーベル、ダミアン・ハースト、ミケランジェロ・ピストレット、ヴィック・ムニーズ、リチャード・プリンス、ドナルド・ジャッドなど、世界的なアーティストの作品を含む50点以上のアート作品が展示されています。また、ティファニーの約200年の歴史と日本との強い結びつきを記念して、ティファニーのアーカイブ ピースから約65点の名作が展示され、その半数は日本初公開です。

リリーステキストより
【ap job更新】 若手から裁量が大きく、“自分の作品を創造するという経験”ができる一級建築士事務所「フリーダムアーキテクツ」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)を募集中
【ap job更新】 若手から裁量が大きく、“自分の作品を創造するという経験”ができる一級建築士事務所「フリーダムアーキテクツ」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)を募集中
【ap job更新】 若手から裁量が大きく、“自分の作品を創造するという経験”ができる一級建築士事務所「フリーダムアーキテクツ」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)を募集中

若手から裁量が大きく、“自分の作品を創造するという経験”ができる一級建築士事務所「フリーダムアーキテクツ」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

フリーダムアーキテクツは、完全自由設計の注文住宅を手掛ける設計事務所です。

【働く環境】
社内は100人以上の設計者コミュニティとなっており、さまざまなバックグラウンドを持つ方が活躍中です。経験・知識が豊富な先輩たちに常に囲まれながら、困ったときには気軽に相談できます。自分に合ったキャリア形成ができる環境が整っています。

独立したいと考えている方にもおすすめ!
集客等、経営に必要な知識や独立する為のノウハウを体系的に学べます。
実際に独立して活躍している方も多く、学びの多い環境です。

□先輩たちの主な前職
アトリエ系設計事務所、工務店、ハウスメーカー、個人設計事務所、組織設計事務所…など

また、国内初BIM確認申請など、BIMの活用で業務の効率化や最適化、デザインの向上を実現しています。
VRや3次元モデルも導入し、図面だけでは伝わりにくい設計イメージをお客さまに分かり易く説明できるようになりました。天井の高さやキッチンの作業台の高さなど、細かなイメージもすり合わせることが可能です。

【成長環境を完備】
これまで未経験・経験浅めのレベル感から、設計の主担当まで社員を育成してきた実績が多い同社。
現場目線で求められる、あらゆるサポート体制が整っているのは同社ならではの特長です。
ご契約~着工、引き渡しまで一貫して携われる裁量大きい働き方のため、若手から自分の作品を創造するという経験を積むことができます。

また、社員の大半が設計者であることも大きなポイント。
周りには常に経験豊富な設計の先輩たちがおり、気軽に何でも話しやすいフランクな雰囲気のため、困ったときでも安心できます。
日々の業務を通して、刺激を受けやすいのも同社ならではの魅力でしょう。
「設計のプロ」として豊富な経験と高いスキルを得るならば、最適な環境です。

奈良祐希 / EARTHENによる、石川・金沢市の店舗「FIL D’OR」。フランス料理とワインを提供する店。“金の糸”という意味の店名を起点に、背景にある“繋がりを大切にする哲学”や“金沢の風土”を想起させる場を志向。“約3万本の糸”を吊るした“土の洞窟”の様な空間を考案
奈良祐希 / EARTHENによる、石川・金沢市の店舗「FIL D’OR」。フランス料理とワインを提供する店。“金の糸”という意味の店名を起点に、背景にある“繋がりを大切にする哲学”や“金沢の風土”を想起させる場を志向。“約3万本の糸”を吊るした“土の洞窟”の様な空間を考案左奥:客席、右手前:ラウンジ photo©MARC AND PORTER
奈良祐希 / EARTHENによる、石川・金沢市の店舗「FIL D’OR」。フランス料理とワインを提供する店。“金の糸”という意味の店名を起点に、背景にある“繋がりを大切にする哲学”や“金沢の風土”を想起させる場を志向。“約3万本の糸”を吊るした“土の洞窟”の様な空間を考案左奥:ラウンジ、右手前:客席 photo©MARC AND PORTER
奈良祐希 / EARTHENによる、石川・金沢市の店舗「FIL D’OR」。フランス料理とワインを提供する店。“金の糸”という意味の店名を起点に、背景にある“繋がりを大切にする哲学”や“金沢の風土”を想起させる場を志向。“約3万本の糸”を吊るした“土の洞窟”の様な空間を考案ラウンジ側から客席を見る。 photo©MARC AND PORTER

奈良祐希 / EARTHENが設計した、石川・金沢市の店舗「FIL D’OR」です。
フランス料理とワインを提供する店の計画です。建築家は、“金の糸”という意味の店名を起点に、背景にある“繋がりを大切にする哲学”や“金沢の風土”を想起させる場を志向しました。そして、“約3万本の糸”を吊るした“土の洞窟”の様な空間を考案しました。店舗の場所はこちら(Google Map)。

「フランス料理と自然派ワインの小さなレストラン」を掲げる「FIL D’OR」は、オーナーシェフの田川真澄さんが2017年に故郷・金沢で開いた一軒。
フランス、モントリオール、ニューヨークでの研鑽を経られて、地元食材を活かしたセンス溢れるフュージョン料理を提供されてきた。実は、田川シェフは私の中学校の先輩でもある。イケメンで陽気で明るい人柄とは対照的に手掛ける創作料理は極めて繊細で、「土着的」でもあり、「工芸的」とも言える。

建築家によるテキストより

店名の「FIL D’OR(フィルドール)」は“金の糸”という意味のフランス語である。
田川シェフの人と人、モノとモノの繋がりを大切にしたいというフィロソフィーも込められている。この金沢らしい最も大事な哲学を、店名だけではなく、空間全体を構成するエレメントとして、さらには金沢の風土を表象する「雨」「氷柱」「木虫籠」「雪吊り」を連想させるデザインとして、シェフと沢山の議論を重ねながらブラッシュアップさせていった。

建築家によるテキストより

金沢の原風景を想起させる約3万本の糸。

店舗近くにある「長町武家屋敷」の土塀に囲まれたような土の洞窟空間に特色で染められたアースカラーの糸が天井から吊るされる。
伝統的な町家建築の奥域あるプランに呼応するランドスケープのような流線形のダイナミズムは、金沢特有の曲がりくねる路地へのオマージュであり、FIL D’ORの金色に煌びやかに輝く未来を示唆している。

風でなびく極細の糸は、隣同士が共鳴し、線の集合体となって、ある全体性を獲得していく。それはまるで意思を持った生命体のように、時間を、空間を微分し震わせる。「生きる線」によって創出された土の舞台で田川シェフは踊り続ける。

建築家によるテキストより

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