■ads
■概要
建築家、ラファエル・モネオが設計した美術館。スウェーデン・ストックホルムにある。スウェーデン国内のオープンコンペで、設計者は決定された。このコンペは、1990年に発表され、既存の美術館に、現代美術館、建築博物館、企画展示ギャラリー、映画・ビデオ施設、図書館など数多くの機能を収める事が要求され、その規模は既存建物の4倍になったという。
■調和する建築
建物の外観は、既存の建物、そして周囲の建物と非常に調和しているように感じる。というより、一目見ただけでは、どこからどこまでを新築しているのか分からないくらい。それくらい馴染んでいる。ドイツ・フランクフルトにあるハンス・ホライン設計の美術館を訪れた時にも感じたのだか、彼らヨーロッパの建築家は、非常に都市に対する配慮、意識が高く、新築で形態が斬新な建物であっても、なぜが周囲の街並みから浮き上がっていると感じることはないのだ。作家の保坂和志が、著書の中でいっていた、周囲の環境と馴染みながらも、他とは違う自己主張をしている建築を実現していると感じる。
■認識の法則
この建物に入って、内部を見て回って、非常tに驚いた事がある。建物の中では、全くストレスを感じないのだ。現地の言葉がわからないにも関わらず、全く迷ったり、自分の居場所が把握できなくなったりする事がない。素材の切り替え、階段の配置、ドアの大きさ、人の視線等が、非常に考えられていて、その場所場所において、求められる情報が、モノの関係に正確に置き換えられているのだと思う。マークリは、建築設計をする際には知覚の法則を意識しなければいけないといっているが、モネオは、人の認識の法則というようなものを良く理解している建築家なのだと思った。
■関連書籍 associate with amazon.co.jp
>>architecturephoto.netのホームへ
|