記者会見レポート”建築がうまれるとき ペーター・メルクリと青木淳”

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記者会見レポート”建築がうまれるとき ペーター・メルクリと青木淳”

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2008年6月4日、東京国立近代美術館で"建築がうまれるとき ペーター・メルクリと青木淳"の記者会見が行われた。記者会見には展覧会の出展作家であるペーター・メルクリと青木淳、キュレーターの保坂健二朗らが参加した。メルクリと青木は自身の作品や建築の考え方について、保坂は展覧会の企画意図を発表した。


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展覧会企画者の保坂健二朗氏
展覧会の企画者である保坂によれば、最初のアイデアは「二人の個展を同じ空間で見せたい」という事だったという。そして、展覧会の特徴を「完成模型やいわゆる図面を見せるのではなく、ドローイングやスタディ模型を見てもらう」事であると語った。また、「あえて二人の建築家の作品を同じ空間に展示することにより、建築を作るには様々なプロセスがある。ということを観客に提示したい。」と語った。そして、この二人の建築家を選んだ理由として、メルクリと青木が最も作ることを重視している建築家である事を挙げた。
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ペーター・メルクリ氏(右は通訳の方)
ペーター・メルクリのコメント
メルクリは、まず西澤徹夫による展覧会場の構成を称賛した。
「展示室の大きな空間の中に、私たちのそれほど大きなものではない作品を、視覚的にデザインするのは難しいであろう。二人の作品を空間の中に視覚的に配置するのに成功している。」と述べた。
また、自身のドローイングについて
「ごらんいただいているドローイングは私たちの世代・または将来私たちに続いてくる世代が、このような職業に就くものがどのような言語を使うべきかという私の試行錯誤の結果である。」
「ドローイングの中に扱われている素材は、私自身がプロジェクトとしてかかわった物であったり、どこかで見つけた材料を自分のものにするために検査・検分するための、または目にしたものや風景・建物を自分自身の中に取り込むための作業としてのスケッチである。」と解説した。
そして、このドローイングを描き続けた理由として、
「(チューリッヒ連邦工科大学の)学生になる前、長いこと言葉について勉強してきた。16年以上にわたって勉強してきた。工科大学に入って自分としては何かを作り出す感覚はあったが、それを実現する言葉を持っていないことに気づいた。それは、とても恐ろしいことであった。それが、恐ろしいことだったので今ご覧になっているようなスケッチをとうしてその言葉を習得/獲得する努力を続けた。」と述べた。
メルクリに取ってドローイングは自身が建築を作るための言語(方法とも言い換えられるだろうか)を習得するための手段でもあるということなのだろう。
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青木淳氏
青木淳のコメント
青木は、まず前提として建築の展覧会に対する難しさを述べた。
「建築の展覧会は難しいと思う。建築家としてはできあがったものが建築作品。展覧会に持ってくるものが作品としてはない。図面も作品じゃない。模型も作品じゃない。
となると(建築を)見てもらうしかない。その中で建築の展覧会をもしやるとすれば、どういうことができるかということになる。」
そして、「建築家はなにかを作って認められる。実作がないと認められない。(という考えがあるが)自分の中ではそうではなくて建築とは構想した段階で建築になる。」という持論を述べ、展示されている自身の99個の模型をチェスや将棋での最初の一手を探す行為に例えた。「これは将棋・チェスの第一手の検討。その一手が重要で間違ったものだと間違った方向に進んでいく。」そして、今回出展したこの模型たちの中にも建築的な思考があるのではないか。と述べた。
また、青木はこの展覧会を非常に真面目な建築展だという。それは「今の建築の展覧会は、出来上がった建築を疑似体験できる事を主眼とする事が多い。」のに対し今回展示されるものが模型やドローイングのみであるからだそうだ。そして、この展覧会は「読み取られるのに時間がかかるかもしれないが、非常に意義のあるまじめな展覧会になったのではないか。」と称賛した。
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■展覧会概要
建築がうまれるとき ペーター・メルクリと青木淳
会場:東京国立近代美術館 ギャラリー4
会期:2008年6月3日(火)~8月3日(日)
開館時間:10:00-17:00 (金曜日は10:00-20:00)
休館日:月曜日(7月21日は開館し、翌22日休館)
観覧料:一般420円(210円)/大学生130円(70円)
( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。
*高校生および18歳未満、キャンパスメンバーズ、MOMATパスポートをお持ちの方、65歳以上、障害者とその付添者(1名)は無料。
また入館当日に限り、所蔵作品展もご観覧いただけます。
無料観覧日:7月6日(日)、8月3日(日)


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