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藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」
photo©田中克昌

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architecture|feature
建材(内装・天井)ピークスタジオGraph Studio建材(外装・その他)建材(外装・建具)建材(内装・水廻り)建材(外構・壁)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(内装・照明)建材(内装・壁)建材(内装・床)佐屋香織佐治卓藤木俊大田中克昌福岡住宅
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌

藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオ 一級建築士事務所が設計した、福岡の住宅「飯塚の平屋」です。

敷地は国道と田畑の広がる集落とに挟まれた位置にあり、交通量が多く時間の流れが速い西側と、穂波川や田畑の開けたのびやかな風景とのギャップが大きい場所である。また敷地周辺は、神社が作り出す森があり、遠くにはボタ山が見える。少し離れた箇所には炭鉱時代の巻き上げ機基礎の遺構、そして、宿場町の名残を残す煙突やレンガの塀など、年月を経て残ってきた印象的な風景がみられる。

新たにここに建つ住宅も今後それらのひとつとなり得る様に、白華していくセメント板や黒ずんでいくZAM鋼板、苔むしていくカゴ詰めの割栗石などを、外観を構成する素材として選定し、時間とともに風景の一部になってゆけたらいいと考えた。
一方、ここに住まう家族は、東京から地元へ移り住み、緩やかな時間の中で過ごすことを望んでいた。
また、施主家族と話すなかで、近隣で畑を借りて農作業を行いたいなど、近所付き合いや親戚家族との交流も深めて丁寧な暮らしをしたいと考えているように感じた。

建築家によるテキストより

以下の写真はクリックで拡大します

藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
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藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
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藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©ピークスタジオ
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©ピークスタジオ

以下、建築家によるテキストです。


敷地は国道と田畑の広がる集落とに挟まれた位置にあり、交通量が多く時間の流れが速い西側と、穂波川や田畑の開けたのびやかな風景とのギャップが大きい場所である。また敷地周辺は、神社が作り出す森があり、遠くにはボタ山が見える。少し離れた箇所には炭鉱時代の巻き上げ機基礎の遺構、そして、宿場町の名残を残す煙突やレンガの塀など、年月を経て残ってきた印象的な風景がみられる。

新たにここに建つ住宅も今後それらのひとつとなり得る様に、白華していくセメント板や黒ずんでいくZAM鋼板、苔むしていくカゴ詰めの割栗石などを、外観を構成する素材として選定し、時間とともに風景の一部になってゆけたらいいと考えた。
一方、ここに住まう家族は、東京から地元へ移り住み、緩やかな時間の中で過ごすことを望んでいた。
また、施主家族と話すなかで、近隣で畑を借りて農作業を行いたいなど、近所付き合いや親戚家族との交流も深めて丁寧な暮らしをしたいと考えているように感じた。

まずは国道側に対し、長い塀のようなボリュームで壁をつくり、東側に守られた庭を作り出した。
その庭に対して張り出した天井の高いダイニングは四周にハイサイドの開口を設け空に対して開かれている。
2つのボリュームによるシンプルな構成と、木と鉄骨の混構造(短手方向を鉄骨のラーメンフレームとする)を採用することで、がらんどうの内部空間をつくりだし、さらに可動の収納家具と間仕切り建具を取り入れることで住み手が手を加えながら変化してゆくことができるよう配慮した。ライフスタイルや家族構成の変化に対応して変化していくこと、時間とともに完成していく建築が施主が求める暮らしにいのではないかと感じた。

ハイサイドの窓からは遠くの山並みが見え、朝日が差し込む中で食卓を囲み、雲の流れを眺め、雨が降ればガラスにあたる水音を聞くような、そういう緩やかで大きなものと接続された暮らしができるのではないかと考えた。
空に開く一方で、ハイサイド下部は壁で閉じることで生活空間のプライバシーを確保した。
国道や周辺からは、ダイニングの高い屋根が浮いて見える。近隣の住人は漏れ出る灯りやガラス越しに空や樹木をみる体験から、そこに住まう家族の雰囲気をぼんやり掴み取ることができるのではないかと考えた。

施主の趣向とも相まって、内外ともに全体の素材感をラフなもので構成し、時間の流れとともに味わいを持つような素材 、つくりとすることで、この場所のシンボルのひとつとなるような住まいを目指した。

■建築概要

場所:福岡県飯塚市
設計・監理:ピークスタジオ 一級建築士事務所(藤木俊大・佐屋香織・佐治卓)
構造設計・監理:Graph Studio
施工:丸源産業株式会社
敷地面積:534㎡
建築面積:142㎡(住宅110㎡+ガレージ32㎡)
延べ床面積:142㎡(住宅110㎡+ガレージ32㎡)
竣工:2020年6月
写真:田中克昌

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
外装・壁外壁

SOLIDO LAP セメント(ケイミュー)

外装・屋根屋根

ガルバリウム鋼板:ヨドカラーGL(淀川製鋼)

外装・建具建具1

ZAM鋼板制作、スチール制作、木アルミ制作(福岡フロント工業)(中林安全硝子商事)

外装・建具建具2

アルミサッシ(YKKap)

外装・その他樋

ガルバリウム樋:ZAM鋼板 HACO/H6号(タニタハウンジングウェア)

内装・床床

複層フローリング:ヨーロピアンオーク148ワイルド(上野住宅建材)

内装・壁壁

シナ合板t4+OSUCL Aqurex(和信化学工業)

内装・天井天井1

ガルバリウム鋼板:ヨドカラーGL(淀川製鋼)

内装・天井天井2

シナ合板t4+OSUCL Aqurex(和信化学工業)

内装・水廻り浴槽

starck tubs(DURAVIT)

内装・照明照明

ブラッケット(オーデリック)
ブラケット、ダウン(DAIKO)

内装・造作家具造作家具

制作(岡部工務店)

外構・壁蛇籠フェンス

(オンリーワンクラブ)

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※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません

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2020.09.25 Fri 16:12
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    そんな視点を持つ者同士が集まり、建築設計をはじめ不動産売買や賃貸借、マーケティングやプロモーションまで、住まいにまつわることを一貫し、街のデザイン、暮らしのデザインをしています。
    私たちの考えるデザインに共感できる方のご応募をお待ちしています。

    job.architecturephoto.net
    • ap job
    建築求人情報
    2020.09.25 Fri 15:30
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    クリスト&ガンテンバインの設計で、チューリッヒに、チョコレート会社の博物館「リンツ・ホーム・オブ・チョコレート」が完成。建築を特徴づける高さ15mのアトリウムは古典的で秩序を感じさせる空間
    photo©LINDT&SPRUNGLI

    SHARE クリスト&ガンテンバインの設計で、チューリッヒに、チョコレート会社の博物館「リンツ・ホーム・オブ・チョコレート」が完成。建築を特徴づける高さ15mのアトリウムは古典的で秩序を感じさせる空間

    architecture|culture|feature
    スイス美術館・博物館クリスト&ガンテンバインチューリッヒ
    クリスト&ガンテンバインの設計で、チューリッヒに、チョコレート会社の博物館「リンツ・ホーム・オブ・チョコレート」が完成。建築を特徴づける高さ15mのアトリウムは古典的で秩序を感じさせる空間 photo©LINDT&SPRUNGLI
    クリスト&ガンテンバインの設計で、チューリッヒに、チョコレート会社の博物館「リンツ・ホーム・オブ・チョコレート」が完成。建築を特徴づける高さ15mのアトリウムは古典的で秩序を感じさせる空間 photo©LINDT&SPRUNGLI / KEYSTONE / Alexandra Wey
    クリスト&ガンテンバインの設計で、チューリッヒに、チョコレート会社の博物館「リンツ・ホーム・オブ・チョコレート」が完成。建築を特徴づける高さ15mのアトリウムは古典的で秩序を感じさせる空間 photo©LINDT&SPRUNGLI

    クリスト&ガンテンバインの設計で、チューリッヒに、チョコレート会社 リンツ&シュプルングリの博物館「リンツ・ホーム・オブ・チョコレート」が完成しています。施設の公式サイトはこちら。建築家のサイトのプロジェクトページには、別の写真や図面も掲載されています。

    この博物館は、チューリッヒ湖の近くにあるリンツ&シュプルングリ社本社の敷地内に建設され、企業の新しい玄関口の役割を担うとの事。スイスで最も多くの人が訪れる建物の一つになることを目指しており、ユーザーに焦点を当てた複合的なプログラムによって、多様な体験空間を生み出しているそう。スイスのチョコレート産業の知名度を新たな高みに引き上げ、チョコレートの魅力で訪問者を魅了することを目的としています。

    この建築には、チョコレートに関するインタラクティブな展示、将来のチョコレートレシピの研究開発施設、生産工場、チョコレートショップ、カフェ、オフィスなどの機能があり、そのすべてが螺旋階段と通路で結ばれています。中央には、展示の作者でもあるアトリエ・ブリュックナーが開発した、高さ9メートル、金色のチョコレートでできたドラマチックな噴水が設置されています。

    建築的に建物を見ていくと、この博物館は、リンツ&シュプルングリの工場跡地の論理、歴史、都市構造を彷彿とさせるもので、周囲の工場の建物との対話の中で形作られたそう。主に赤レンガで構成されるファサードは、近隣の工場を参照し、既製の工業製品を抽象的に再解釈したものだとか。

    この建築の特徴となっている、長さ64メートル、高さ15メートル、幅13メートルの広大なアトリウムは、ドラマチックな空間と建築秩序の初源的な存在感を示しています。丸みを帯びた耐荷重性のある柱と壁の連なりが、すべての活動を組織化する堅牢な構造を生み出していて、階段、エレベーター、通路、橋が空間的にも体験的にもつながり、コミュニケーションを生み出しているとの事。

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    スイス美術館・博物館クリスト&ガンテンバインチューリッヒ
    2020.09.25 Fri 15:28
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    MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムの、訪問者が閲覧可能な芸術作品の収蔵庫「デポ・ボイマンス・ファン・ベーニンゲン」が竣工。鏡面パネルの貼られたお椀のような形状が特徴的で、周辺環境を映しだし環境に溶け込むことを意図

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    architecture|feature
    オランダ美術館・博物館MVRDVロッテルダム
    MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムの、訪問者が閲覧可能な芸術作品の収蔵庫「デポ・ボイマンス・ファン・ベーニンゲン」が竣工。鏡面パネルの貼られたお椀のような形状が特徴的で、周辺環境を映しだし環境に溶け込むことを意図2020年8月の様子。 photo©Ossip van Duivenbode
    MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムの、訪問者が閲覧可能な芸術作品の収蔵庫「デポ・ボイマンス・ファン・ベーニンゲン」が竣工。鏡面パネルの貼られたお椀のような形状が特徴的で、周辺環境を映しだし環境に溶け込むことを意図2020年8月の様子。 photo©Ossip van Duivenbode
    MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムの、訪問者が閲覧可能な芸術作品の収蔵庫「デポ・ボイマンス・ファン・ベーニンゲン」が竣工。鏡面パネルの貼られたお椀のような形状が特徴的で、周辺環境を映しだし環境に溶け込むことを意図2020年8月の様子。 photo©Rob Glastra

    MVRDVが設計した、オランダ・ロッテルダムの、訪問者が閲覧可能な芸術作品の収蔵庫「デポ・ボイマンス・ファン・ベーニンゲン」が竣工しました(写真は2020年8月時点の様子です)。これから2021年秋の開館に向けて美術作品の移動が始まるとの事。

    建物は高さ39.5メートルで、お椀のような形をしており、これにより比較的小さなフットプリントを実現しています。この形状により地上階では既存の美術館へのアクセスやルートが妨げられることなく、また地下水への影響を軽減することができるのだそう。そして、1,664枚の鏡面パネルに分割された6,609m2のガラスで構成されたこの建物の反射ファサードは、周囲を行き交う人々、ミューズンパークの緑豊かな敷地、雲、ロッテルダムのダイナミックな街のスカイラインなど、あらゆるものを映し出します。
    この反射のおかげで、15,000m2の大きさにもかかわらず、建物はすでに周囲の環境に完全に溶け込んでいるとの事。そして公園や近隣の建物との強い関係を確立しながら、周囲の環境を活性化させます。

    建物内部の目玉となるのは、階段が交差するアトリウムと、学芸員が選んだ作品を展示するガラス製の吊り下げ式ディスプレイケース。このアトリウムから展示室や学芸員のアトリエへと案内され、世界的に有名な美術館がどのようにコレクションを維持・管理しているのか、その舞台裏を知ることができます。1階のロビーを皮切りに、館内の至る所にアートが展示されており、屋上のレストランに至るまで、館内の至る所にアートが展示されています。このレストランの外には、高さ35メートルの屋上の森があり、1階から高速エレベーターでアクセスでき、数メートルの高さに立つ75本の白樺の木が植えられています。屋上からはロッテルダムの街並みが一望できます。

    また、こちらのyoutubeページで2020年9月24日に行われたプレスカンファレンスの様子を見ることができます。

    • 残り34枚の写真と建築家によるテキスト
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    オランダ美術館・博物館MVRDVロッテルダム
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