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ネリ&フーによる、中国・福州市のティーハウス「The Relic Shelter – Fuzhou Teahouse」。古代住居の構造を内包する、地域を象徴する寺院を参照した建築

0.00 ネリ&フーによる、中国・福州市のティーハウス「The Relic Shelter – Fuzhou Teahouse」。古代住居の構造を内包する、地域を象徴する寺院を参照した建築

ネリ&フーによる、中国・福州市のティーハウス「The Relic Shelter – Fuzhou Teahouse」。古代住居の構造を内包する、地域を象徴する寺院を参照した建築 photo©Hao CHEN
ネリ&フーによる、中国・福州市のティーハウス「The Relic Shelter – Fuzhou Teahouse」。古代住居の構造を内包する、地域を象徴する寺院を参照した建築 photo©Hao CHEN
ネリ&フーによる、中国・福州市のティーハウス「The Relic Shelter – Fuzhou Teahouse」。古代住居の構造を内包する、地域を象徴する寺院を参照した建築 photo©Hao CHEN
ネリ&フーによる、中国・福州市のティーハウス「The Relic Shelter – Fuzhou Teahouse」。古代住居の構造を内包する、地域を象徴する寺院を参照した建築 photo©Hao CHEN

ネリ&フーが設計した、中国・福州市の「The Relic Shelter – Fuzhou Teahouse」。古代住居の構造を内包する、地域を象徴する寺院を参照した建築です。

こちらは建築家によるテキストの翻訳です。カッコ内は弊サイトによる補足

このプロジェクトでは、福州に特有のイメージである金山寺からインスピレーションを得ています。金山寺は、中国では珍しい川の中に建てられた寺院建築です。ジョン・トムソンは、中国を最初に訪れた写真家の一人であり、西洋の人々に極東の世界を初めて垣間見せてくれました。1871年、トムソンは伝説的な、びん江(※川の名前)の旅を記録したアルバム『Foochow and the River Min』の中で、浮いている岩の上に静かにたたずむ古代の建造物を、当時のままの姿で撮影しました。この写真は、福州の街を象徴する永遠のイメージとなりました。

ネリ&フーによる、中国・福州市のティーハウス「The Relic Shelter – Fuzhou Teahouse」。古代住居の構造を内包する、地域を象徴する寺院を参照した建築John Thomson, The Island Pagoda (1871)

「Relic Shelter」は、福州市の歴史的なルーツを反映した都市型アーティファクト(※文化遺産・芸術品)として構想され、急速な新開発によって伝統的な文化やアイデンティティが失われつつある現在、明確な遺産の一部を内包しています。クライアントからの依頼は、中国の遺物のための囲いを作るというユニークな課題でした。それは、装飾的な彫刻と複雑な接合部を持つ、清朝の高官住居の木造建築物です。安き省から福州に移築されたこの回族様式の建築物は、新しい茶館の中心に据えられています。

岩の上に建つ家をイメージしたこの茶館は、ラムドコンクリート(※版築のようなコンクリートのこと)の土台の上に建てられており、銅製の大きな屋根は囲われた建築物の屋根のラインを反映しています。中心となる素材のラムドコンクリートは、この地域の伝統的な土の家への現代的なオマージュであり、生々しいモニュメント性を強調しています。来場者は、建物に近づくと、直立したシルエットと、周囲の水溜りに映る鏡面の2つのイメージを目にすることになります。

古代の住居の構造体が置かれた大ホールに入ると、明るいものと暗いもの、軽いものと重いもの、粗いものと洗練されたものなど、さまざまな要素が対比されています。屋根には天窓があり、自然光が囲いの奥まで届き、展示されている貴重な品々を照らしています。中二階に到達して初めて、建物の構造的な構成が明らかになります。宙に浮いた金属製の屋根は、銅で覆われたトラスによって強固な土台から50cmほど持ち上げられ、その周囲に連続した照明の断片を導入しています。中2階のスペースは、歴史的な木造建築を包み込むように配置されており、訪問者は目線の高さで複雑な大工仕事のディテールを楽しむことができます。

地下1階には、円形広間、中庭、テイスティングルームを備えた第2の到着ロビーがあります。円形広間の最上部には、ガラスで覆われたオクルスがあり、中庭のプールの下に沈んでいます。薄い水の膜を通して太陽をろ過し、魅惑的な反射を生み出しています。

Atelier Tsuyoshi Tane Architectsによる、東京・神宮前の飲食店「GYRE. FOOD」

378.91 Atelier Tsuyoshi Tane Architectsによる、東京・神宮前の飲食店「GYRE. FOOD」

Atelier Tsuyoshi Tane Architectsによる、東京・神宮前の飲食店「GYRE. FOOD」 photo©Daici Ano
Atelier Tsuyoshi Tane Architectsによる、東京・神宮前の飲食店「GYRE. FOOD」 photo©Daici Ano
Atelier Tsuyoshi Tane Architectsによる、東京・神宮前の飲食店「GYRE. FOOD」 photo©Daici Ano

Atelier Tsuyoshi Tane Architectsが設計した、東京・神宮前の飲食店「GYRE. FOOD」です。店舗の公式サイトはこちら

21世紀の食文化について考えたいと思いました。
それはこれまでの食生活から、これからの未来の食文化について考えることかも知れません。
地球環境、食の安全性、フードロスなど、にわかに語られはじめた食への変化、都会での「食」と「暮らし」と「環境」に 関する時代の変革がやってきたのかも知れません。

建築家によるテキストより

これからの未来の食文化を考えた先に「土」が発想の原点となりました。

全ては土から生まれ土に還っていく。
床も壁も土によって覆われたフード・フロアーは、土の中に埋もれた古代遺跡を想起するような、密林の奥にある洞窟、熱 帯化した都会のジャングルとも思えるような、多様化を生むこれからの時代の食文化を体験できる場所となります。

建築家によるテキストより
分野を問わない“学生対象”のエリア別アイデアコンペ 「+ミライプロジェクト」が開催。三菱地所設計の主催で、藤本壮介ら建築家が審査し、入選者には建築ツアーや賞金が贈呈

866.08 分野を問わない“学生対象”のエリア別アイデアコンペ 「+ミライプロジェクト」が開催。三菱地所設計の主催で、藤本壮介ら建築家が審査し、入選者には建築ツアーや賞金が贈呈

分野を問わない“学生対象”のエリア別アイデアコンペ 「+ミライプロジェクト」が開催。三菱地所設計の主催で、藤本壮介ら建築家が審査し、入選者には建築ツアーや賞金が贈呈
分野を問わない“学生対象”のエリア別アイデアコンペ 「+ミライプロジェクト」が開催。三菱地所設計の主催で、藤本壮介ら建築家が審査し、入選者には建築ツアーや賞金が贈呈

意匠設計に限らず、土木・都市計画から、構造・設備、アートなど分野を問わず、将来「まち」に関わる全ての学生対象のエリア別アイデアコンペ 「+ミライプロジェクト」が開催されます。三菱地所設計が設立20周年として行う学生向け特別企画で、藤本壮介ら全国の建築家がエリア審査を実施。入選者を対象に日本全国を縦断する建築ツアーが行われ、賞金(最優秀者100万円)も贈呈されます。応募締め切りは2021年7月31日必着で、応募事前登録はこちらから。【ap・ad】

※当コンペ、ツアーの開催においては新型コロナ感染症対策への対応を十分に行います(会場の換気、三密回避、消毒等)。また、新型コロナ感染症等の社会情勢の変化でコンペ、ツアーの開催、時期、方法等を変更する可能性があります。ご了承ください。

株式会社三菱地所設計は、2021年の設立20周年を記念し、今夏~秋にかけて、学生向け特別企画「+ミライプロジェクト」を開催します。
これは、日本全国の学生を対象とする、
①全国を6つの地域に分けて実施する、エリア別のアイデア・コンペティション
②その上位入選者を対象とする全国縦断ツアー

の連携企画です。将来、「まち」との関わりを持ちながら活動したいと考えている学生の方々に向けて、「日本のさまざまな都市やそこにたつ建物を体験し、見聞を広めること」や、「同じ志を持つ全国の仲間たちとの交流によって、同世代間でのつながりが生まれること」によって、将来の夢への糧としていただきたいと考えています。本企画は、こうした想いを持つ社内有志による企画からスタートした、学生応援イベントです。

リリーステキストより

テーマ:『目抜き通り ─ そして、そこにたつ建物』

多くの街には、その街の中心となる「目抜き通り」が存在します。
街において目抜き通りは人々の日々の活動の中心となり、我々がその街で生活していくうえでなくてはならない通りです。

日本で「目抜き通り」といえば、とある歌にもあるように「銀座中央通り」をイメージする人も多いでしょう。パリでは「シャンゼリゼ通り」、マンハッタンでは「ブロードウェイ」など、海外ではダイナミックで劇場的な目抜き通りも存在します。
人々の生活の中心という視点に立てば、ヴェネツィアの「カナル・グランデ」も目抜き通りと捉えられます。

私たちも丸の内において、約130年の年月をかけまちづくりを行ってきました。
その中で、もともとは裏通りであった「丸の内仲通り」が人々の活動の中心となるように、通りと一つひとつの建物の関係について考えてきました。
その一つひとつが歴史となり、今では丸の内を代表する目抜き通りとなりました。

では、みなさんの街における「目抜き通り」はこれからどのようになってゆくでしょうか。
みなさんの過ごす街の歴史や文化、地域の特性を紐解き、『目抜き通りと、そこにたつ建物』について考えてみてください。
通りと一つひとつの建物の関係を考えることで、すでにある目抜き通りをもっと魅力的にすることも、新たな目抜き通りを生み出すこともできるはずです。
みなさんの提案もまた歴史の一部となり、その街を形作ってゆきます。

建築設計のみならず、アーバンデザイン・ストラクチャー・環境・インフラエンジニアリング・デジタルテクノロジー・アートなど様々な視点に立ち、提案してください。 みなさんの自由な発想、提案をお待ちしております。

リリーステキストより
MVRDVによる、アムステルダムの集合住宅「De Oosterlingen」。7棟が連結したような建物として計画され緑化された屋上や壁面が都市環境にも貢献

1,242.66 MVRDVによる、アムステルダムの集合住宅「De Oosterlingen」。7棟が連結したような建物として計画され緑化された屋上や壁面が都市環境にも貢献

MVRDVによる、アムステルダムの集合住宅「De Oosterlingen」。7棟が連結したような建物として計画され緑化された屋上や壁面が都市環境にも貢献 image©MVRDV
MVRDVによる、アムステルダムの集合住宅「De Oosterlingen」。7棟が連結したような建物として計画され緑化された屋上や壁面が都市環境にも貢献 image©Proloog
MVRDVによる、アムステルダムの集合住宅「De Oosterlingen」。7棟が連結したような建物として計画され緑化された屋上や壁面が都市環境にも貢献 image©Proloog

MVRDVが設計している、オランダ・アムステルダムの集合住宅「De Oosterlingen」。7棟が連結したような建物として計画され緑化された屋上や壁面が都市環境にも貢献する建築となっています。2022年末の着工を予定。

以下、リリーステキストの翻訳

MVRDVが設計したサステナブルな集合住宅が、アムステルダムの玄関口に新たな緑の通りを創り出す

MVRDVは、アムステルダムのオーステンブルグ島に7棟のサステナブルな集合住宅を建設する「De Oosterlingen」の設計を公開しました。このプロジェクトは、島の入り口に位置しています。ここは、かつては工業地帯でしたが、急速に発展して活気ある居住エリアとなっています。不動産開発会社「ビーイング」のために設計された「バーコード」と呼ばれる構成の建物は、明確なファミリーを形成していますが、高さや屋根の形状、木材やガラス、リサイクルレンガ、バイオベースの複合材を使用したファサードなど、それぞれが独自の個性を持っています。総面積13,950㎡のこのプロジェクトには、様々なターゲットグループのオーナーや賃貸人が住むことになります。

アムステルダム・オオステンブルグには豊かな歴史があります。2017年以降、記念碑的な岸壁、倉庫、クレーンなどが近隣の一部として保存され、産業の歴史がわかりやすく残る活気ある街区へと変貌を遂げています。

「De Oosterlingen」は、島の入り口、近隣の広場の隣に建設されます。不動産開発会社のビーイング社とアムステルダムの住宅公社Stadgenoot社は、緑が多く、人が多く集まる通りで、地区の印象的な入り口を形成することを望んでいました。MVRDVは、7つの隣接した建物を設計しました。それぞれが独自のアイデンティティを持ち、集まるための場や屋上を中心とした独自の生活スタイルを確立し、街の緑化に貢献しています。一端は「温室」で、順に「養蜂家」「塊」「庭」「家」「石」「鳥小屋」となっています。

この7つの建物を合わせて、グリーンラボ(緑の博覧会)を構成しています。建物は階段状になっていて、一番下の建物から一端のタワーまでテラスが続いています。低層ビルの屋上は、庭園、リンゴ園、都市農業、屋上林などで活性化されます。低排出ガスを実現するための「ローテク」ソリューションに加え、持続可能なビジョンを実現するための数々の実践的な取り組みも行われています。

この地域の歴史的な倉庫を模したファサードの多くは、折り畳み式のシャッターやキャノピー、バルコニーなどによって開放されていますが、これらは建物の表皮を「折り畳む」ことによって作られたように見えます。折りたたみ、スライド、ヒンジなどにより、それぞれが異なるファサードでありながら、関連性を持った生き生きとしたファサードのパレットが生まれます。また、シャッター、キャノピー、スライディングドアは、太陽光や熱を利用するだけでなく、居住者が自由にファサードを開閉できるため、プライバシーの確保にもつながります。

MVRDVの設立パートナーであるヴィニー・マースは言います。
「人だけでなく、鳥や虫にとっても良い環境の複合施設になると思います。」
「古くからある持続可能な建築方法である版築を使用した建物と、完全にグリーンなファサードを持つ建物があります。また、スズメやツバメ、コウモリのための巣箱もさまざまなファサードに組み込まれます。これらは、アムステルダムの伝統的な方法で、より環境に配慮したキュートなストリートを作り出しています。」

この計画では、人間的な側面が中心に考慮されています。住民同士が簡単に出会うことができるように歩行経路が設計されており、コミュニティ意識が促進されます。複合施設には活気のあるゾーンと落ち着いたゾーンがあり、誰にでも適した空間を提供しています。また、建物の台座部分には1,000㎡のスペースが確保され、ケータリング施設や健康食品のショップ、12人収容の小型プライベートシネマ、社会起業家を目指す企業のためのソーシャル・インパクト・ファクトリーなど、さまざまな施設が設置される予定です。着工は2022年末を予定しています。

小堀哲夫が「東海国立大学機構(東山)プラットフォーム新営」設計プロポに特定。次点者の伊東や候補者の槇・千葉・SANAAの提案書も公開

54.13 小堀哲夫が「東海国立大学機構(東山)プラットフォーム新営」設計プロポに特定。次点者の伊東や候補者の槇・千葉・SANAAの提案書も公開

小堀哲夫建築設計事務所が「東海国立大学機構(東山)プラットフォーム新営」設計プロポーザルで設計者に特定されています。次点者の伊東豊雄建築設計事務所や、候補者となっていた槇総合計画事務所千葉学建築計画事務所SANAA・妹島和世建築設計事務所設計共同体の提案書も公開されています。

特定された技術提案書を提出した者
株式会社小堀哲夫建築設計事務所

次順位とされた技術提案書を提出した者
株式会社伊東豊雄建築設計事務所

各社の技術提案書へのリンク

【ap job更新】 the design laboが、建築設計業務を担う正社員(経験者)とアルバイトを募集中

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the design laboの、建築設計業務を担う正社員(経験者)とアルバイト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

弊社は建築設計業務を中心に、幅広くモノ創りに関わっており、現在、戸建住宅、集合住宅、店舗、文化施設などの設計監理業務、海外のメゾンや家具ブランドなどとのプロダクトデザイン業務など、様々なプロジェクトが進行中です。

今回は建築設計業務を担う実務経験者と、設計業務をサポートしてくれるアルバイトを募集致します。

【ap job更新】 吉祥寺を拠点とし設立43周年を迎えた「タウ設計工房」が、設計スタッフ(正社員)を募集中

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タウ設計工房では、新規に2名の設計スタッフ(正社員)を募集しております。

私たちは、東京都武蔵野市吉祥寺にて、住宅の新築やリフォーム、共同住宅、さらに認可保育園等の福祉施設を中心とした建築設計、監理を行っている建築設計事務所です。設立43周年を迎えました。

「光」があふれて明るく、「風」通しが良く、周辺環境にも配慮し、「緑」や「空」など取り込みながら、伸び伸び開放的な住まいになるように工夫して、自然素材にもこだわった仕上げで、理屈抜きで心地よい良い家を目指しています。

一緒に心地よい建築を作り上げてみませんか。
ご応募お待ちしております。

近森穣 / 07BEACHによる、京都市の住宅「京都の家」

1,678.03 近森穣 / 07BEACHによる、京都市の住宅「京都の家」

近森穣 / 07BEACHによる、京都市の住宅「京都の家」 photo©大竹央祐
近森穣 / 07BEACHによる、京都市の住宅「京都の家」 photo©大竹央祐
近森穣 / 07BEACHによる、京都市の住宅「京都の家」 photo©大竹央祐

近森穣 / 07BEACHが設計した、京都の住宅「京都の家」です。

京都市北区、閑静な住宅地に建つ夫婦と幼い子供3人の為の住宅。
北側道路以外の3面は隣家が間近に建つという敷地環境。
明快で開放的なプランを好まれ、また3人の子供達が絶えず動き回り目が離せない中で、吹き抜けのリビングを中心に家が一つの空間として繋がり、お互いに何をしてるかいつも感じられるような家の構成になった。

建築家によるテキストより

前面に駐車スペースを取り、内部の諸室を配置していくとわずかに残る敷地奥に十分な庭は取れず、また外周面は窓を開けても隣家の壁という状況に中庭を取るのが効果的と考えた。ただ間口の限られる中で中庭をガラスで囲い境界を作ると庭も生活空間も双方窮屈になるため、庭を室内に取り込んだような室内樹木の案へと変化していった。
これから子供達と身近に成長していく1本の木は、一人家族が増えたような存在として人と家の結び付きを強めてくれる存在になるのではと考えている。

建築家によるテキストより
成瀬・猪熊建築設計事務所による、岐阜・中津川市の、コスメ店舗・カフェ・サロン「meet tree NAKATSUGAWA」。地域活性と共にCLTと在来工法を組み合わせた“ひらかれた”構法も追求

1,623.90 成瀬・猪熊建築設計事務所による、岐阜・中津川市の、コスメ店舗・カフェ・サロン「meet tree NAKATSUGAWA」。地域活性と共にCLTと在来工法を組み合わせた“ひらかれた”構法も追求

成瀬・猪熊建築設計事務所による、岐阜・中津川市の、コスメ店舗・カフェ・サロン「meet tree NAKATSUGAWA」。地域活性と共にCLTと在来工法を組み合わせた“ひらかれた”構法も追求 photo©西川公朗
成瀬・猪熊建築設計事務所による、岐阜・中津川市の、コスメ店舗・カフェ・サロン「meet tree NAKATSUGAWA」。地域活性と共にCLTと在来工法を組み合わせた“ひらかれた”構法も追求 photo©西川公朗
成瀬・猪熊建築設計事務所による、岐阜・中津川市の、コスメ店舗・カフェ・サロン「meet tree NAKATSUGAWA」。地域活性と共にCLTと在来工法を組み合わせた“ひらかれた”構法も追求 photo©西川公朗

成瀬・猪熊建築設計事務所が設計した、岐阜・中津川市の、コスメ店舗・カフェ・サロン「meet tree NAKATSUGAWA」です。地域活性と共にCLTと在来工法を組み合わせた“ひらかれた”構法も追求しています。店舗の公式サイトはこちら

この計画は、木材関係の事業を中心に、中津川で多角的なビジネスを行う丸山木材工業が、低迷する国内の林業木材業と地域をもりあげるために立ち上げた新規事業である。大きさは防火地域ということもあり100㎡未満だが、地元の桧をつかったコスメの店舗・地元食材を使ったスイーツの飲食店・ネイルサロンが複合した建築だ。

建築家によるテキストより

建築も、新たな取り組みをしようと、中津川地区そして丸山木材工業初のCLTの利用がコンセプトとなった。CLT利用となれば、できる限り多くの要素をCLTによって作ることを目指すのが定石だが、私たちは、今回の計画にふさわしいCLTの使い方を選択することで、オールCLTとは異なる建築に行き着いた。

建築家によるテキストより

結果的に、敷地の特性と内部の場作りのどちらにとっても、全ての構造をCLTで行う必要性はなく、在来木造の上にCLTを載せるという構造形式を採用することとなった。

この構造は、実は今回の規模程度であればCLTパネル工法に比べてはるかに確認申請が簡易な、4号建築とすることができる。ルート計算などを必要とせず、1級建築士でなくとも対応可能な建築だ。このことは、地方で木造住宅を中心に設計や施工を行っている建築士や工務店が、みな参加出来るフィールドを提供することになる。純粋なCLT構造ではなくなったかのように見えるこの工法は、まちに大きくひらいた建築を可能にし、CLTを建築・建設業界にひらくものでもあるのだ。

建築家によるテキストより
ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、サンフランシスコの20世紀初頭に完成した発電所を改修した複合施設「Power Station」。約12万㎡の湾岸地域の再開発計画の一部として計画

811.95 ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、サンフランシスコの20世紀初頭に完成した発電所を改修した複合施設「Power Station」。約12万㎡の湾岸地域の再開発計画の一部として計画

ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、サンフランシスコの20世紀初頭に完成した発電所を改修した複合施設「Power Station」。約12万㎡の湾岸地域の再開発計画の一部として計画 image©Herzog & de Meuron
ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、サンフランシスコの20世紀初頭に完成した発電所を改修した複合施設「Power Station」。約12万㎡の湾岸地域の再開発計画の一部として計画 image©Herzog & de Meuron

ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、アメリカ・サンフランシスコの20世紀初頭に完成した発電所を改修した複合施設「Power Station」が着工しました。サンフランシスコ湾沿いの工業用地を約12万㎡の再開発計画の一部として計画されているものです。

ヘルツォーグ&ド・ムーロンは、この地域を象徴する「ステーションA」と呼ばれる20世紀初頭に建てられたレンガ造りの発電所を改修し、集会ホールを含む複合施設に生まれ変わらせます。計画全体としては、165年程手つかずの地域だったこの場所に、約2,600戸の住居、公園、オープンスペース、旧蒸気機関の施設を利用したブティックホテル、コミュニティに貢献するレストラン、カフェ、ショップ、店舗などが、建設される予定だそう。また住居棟の設計にはフォスター&パートナーズも参画しています。プロジェクト全体の公式サイトはこちらに

こちらはヘルツォーグ&ド・ムーロンによるステートメントの翻訳

「Power Station」は、サンフランシスコ湾沿いの工業用地に、20世紀初頭に建てられたレンガ造りの発電所(通称「ステーションA」)を再利用しています。

タービンホールのスペースはほぼそのまま残されます。巨大なコンクリート製のタービンの基礎部分は、軽量鉄骨で作られた上階の新しい構造を支え、それ自体がプログラムされた空間となります。

また、かつて発電機を支えていたプラットフォームには、開放的なタービンホールを見渡せる集会スペースが設けられます。外壁の張り出し、自然換気システム、そして上部の単純で効率的な構造は 重工業の遺物を持続的に再利用するという目標を達成するためのものです。

芦沢啓治が代表を務める石巻工房の展覧会「『十』石巻工房の十年展」の会場写真。震災直後に発足した工房の10年間の軌跡とクリエーションを紹介

1,353.25 芦沢啓治が代表を務める石巻工房の展覧会「『十』石巻工房の十年展」の会場写真。震災直後に発足した工房の10年間の軌跡とクリエーションを紹介

日程
芦沢啓治が代表を務める石巻工房の展覧会「『十』石巻工房の十年展」の会場写真。震災直後に発足した工房の10年間の軌跡とクリエーションを紹介 photo©Masaaki Inoue
芦沢啓治が代表を務める石巻工房の展覧会「『十』石巻工房の十年展」の会場写真。震災直後に発足した工房の10年間の軌跡とクリエーションを紹介 photo©Masaaki Inoue
芦沢啓治が代表を務める石巻工房の展覧会「『十』石巻工房の十年展」の会場写真。震災直後に発足した工房の10年間の軌跡とクリエーションを紹介 photo©Masaaki Inoue

芦沢啓治が代表を務める石巻工房の展覧会「『十』石巻工房の十年展」の会場写真です。震災直後(2011年6月)に発足した工房の10年間の軌跡とクリエーションを紹介しています。会期は2021年8月6日まで(事前予約制)。会場は東京都港区西麻のKarimoku Commons Tokyo

2011 年に甚大な被害を及ぼした東日本大震災から10 年が経ちました。石巻工房は市民のための公共工房として同年6月に発足し、震災後の復旧・復興、そして地域のクリエイティブのための活動を続けてきました。

現在では” Made in Local プロジェクト” としては、現在イギリス、アメリカ、中国など、国境を超え、世界の10を超える地域で石巻工房の商品がつくられています。

本展では、石巻工房の10 年間の軌跡についての展示と共に、石巻工房の家具でリビングスペースをしつらえ、石巻工房のクリエーションを体感していただけます。

リリーステキストより
御手洗龍建築設計事務所による、ウインドウディスプレイ「HERMÈS IN MOTION 伊勢丹新宿店メンズ館ウィンドウ GROUND CAVE」。エルメスの“躍動”を馬の走り方を空間化することで表現

595.43 御手洗龍建築設計事務所による、ウインドウディスプレイ「HERMÈS IN MOTION 伊勢丹新宿店メンズ館ウィンドウ GROUND CAVE」。エルメスの“躍動”を馬の走り方を空間化することで表現

御手洗龍建築設計事務所による、ウインドウディスプレイ「HERMÈS IN MOTION 伊勢丹新宿店メンズ館ウィンドウ GROUND CAVE」。エルメスの“躍動”を馬の走り方を空間化することで表現 © Nacása & Partners Inc. / Courtesy of Hermès Japon
御手洗龍建築設計事務所による、ウインドウディスプレイ「HERMÈS IN MOTION 伊勢丹新宿店メンズ館ウィンドウ GROUND CAVE」。エルメスの“躍動”を馬の走り方を空間化することで表現 © Nacása & Partners Inc. / Courtesy of Hermès Japon

御手洗龍建築設計事務所が設計した、ウインドウディスプレイ「HERMÈS IN MOTION 伊勢丹新宿店メンズ館ウィンドウ GROUND CAVE」です。この作品は2021年8月31日まで閲覧可能です。

エルメス・テンポラリーストア「HERMÈS IN MOTION」が伊勢丹新宿店にてオープン致しました。エルメスの絶え間ない「躍動」を、馬の特徴的な走り方(WALK、TROT、CANTER、GALLOP)を元にそれぞれ空間化しています。全4店舗のうちまずは2店舗がオープンとなり、メンズ館ではウィンドウもデザインしております。

建築家によるテキストより

このウィンドウでは4つの店舗と同様に、馬の脚の動きを空間化することで、動的且つ発見的な場を立ち上げ、そこにNarrative (物語)を編み込もうと考えました。

建築家によるテキストより

馬の脚の動きから抽出した二つの図形同士を直線で繋いでいくと、立体的なサーフェースが立ち上がります。こうして生まれた洞窟のような空間は、視点が変わる度に内部の見え方がダイナミックに変化していきます。また3Dデータを用いて削り出される硬質発泡ウレタンフォームの表面に、筋状に風化した岩肌の表情を重ねていくことで、さらに奥行きの感じられるものを目指しました。

建築家によるテキストより
アラキ+ササキアーキテクツによる、神奈川・川崎市の「くすのきほいくえん」。この敷地環境における保育園のあり方に丁寧に向き合い設計

811.95 アラキ+ササキアーキテクツによる、神奈川・川崎市の「くすのきほいくえん」。この敷地環境における保育園のあり方に丁寧に向き合い設計

アラキ+ササキアーキテクツによる、神奈川・川崎市の「くすのきほいくえん」。この敷地環境における保育園のあり方に丁寧に向き合い設計 photo©高橋菜生
アラキ+ササキアーキテクツによる、神奈川・川崎市の「くすのきほいくえん」。この敷地環境における保育園のあり方に丁寧に向き合い設計 photo©高橋菜生
アラキ+ササキアーキテクツによる、神奈川・川崎市の「くすのきほいくえん」。この敷地環境における保育園のあり方に丁寧に向き合い設計 photo©高橋菜生

アラキ+ササキアーキテクツが設計した、神奈川・川崎市の「くすのきほいくえん」です。この敷地環境における保育園のあり方に丁寧に向き合い設計された建築です。

保育園が迷惑施設扱いされるようになって久しい。近隣住民の反対により計画が頓挫することも珍しくない。
残念なことであるが、社会問題として捉える前に、一設計者としてこの保育園のあり方に向き合うこととし、同じ子どもの声でも、騒音ではなく、愛くるしいものに感じられるような建物を目指した。

建築家によるテキストより

当敷地は、数件の戸建住宅が並ぶ私道に接道する。向かいには5階建のマンションが建っている。

木造3階建の当建物は、周辺の住宅群から突出した印象にならないように、3階より上の外壁は屋根材で仕上げる。また、耐火構造の仕様規定により壁や柱に強化石膏ボード21mm両面2枚張りが必要となるが、重々しい印象にならないように、外壁サイディングの正面と側面で色を変え、薄いパネルをパタパタと組み立てて作ったような軽い見え方となるようにした。

建築家によるテキストより

内部は子どもの居場所の集積として設計している。
北海道下川町のトドマツを使った柔らかい下見板の腰壁で囲まれた各階の保育スペースには、収納を兼ねた「小さな居場所」をつくる。また、階段室には本棚と座れる窓台を設け、子どもたちが階段や窓辺に座って本を読んだり聞いたりできる「集まる居場所」をつくっている。

小さな居場所と集まる居場所を複数箇所設けることで、子どもたちがそれぞれに好む過ごし方を選択することができる。

建築家によるテキストより
ズントー事務所でプロジェクトリーダーを務める杉山幸一郎による連載エッセイの最新回「描くツール」

108.26 ズントー事務所でプロジェクトリーダーを務める杉山幸一郎による連載エッセイの最新回「描くツール」

ピーター・ズントー事務所でプロジェクトリーダーを務める杉山幸一郎による連載エッセイの最新回「描くツール」 が公開されています。

最も注目を集めたトピックス [期間:2021/6/7-6/13]

108.26 最も注目を集めたトピックス [期間:2021/6/7-6/13]

最も注目を集めたトピックス [期間:2021/6/7-6/13]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2021/6/7-6/13)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. Atelier Tsuyoshi Tane Architectsによる、東京の住宅「Todoroki House in Valley」
  2. 小山光+KEY OPERATION INC. / ARCHITECTSによる、神奈川・横浜市の「関内の集合住宅(ZOOM Yokohama Kannai)」
  3. 宮城島崇人による、富山・南砺市の、ゲストハウス使用も視野に入れた既存住宅の改修「民家と城端」。周辺環境を鼓舞する建築を意図しそれを伝える‟環境写真”も紹介
  4. 木村日出夫+木村淳子 / STUDIO RAKKORA ARCHITECTSによる、京都の住宅「長岡京の家」
  5. Atelier Tsuyoshi Tane Architects+NTTファシリティーズ+スターツCAMによる、青森の「弘前れんが倉庫美術館」
  6. 黒川紀章の「中銀カプセルタワービル」の解体予定を受けクラウドファンディングが開催中。カプセルユニットを移動閲覧できる形式で保存する為の資金を募る
  7. 服部大祐による連載エッセイ“Territory of Imagination” 第2回「メンドリジオでの学びとSchenk Hattoriでの近作」
  8. 堤庸策 / arbolによる、兵庫・姫路市の、食品店舗のファサード「co hareruya」
  9. 青木淳と品川雅俊のASと昭和設計による、長野の「松本平広域公園陸上競技場」の基本設計概要を、設計者が解説している動画
  10. ザハ・ハディド・アーキテクツが、ハイパーループ・イタリアと提携し、未来の交通手段をデザイン
  11. 杉山幸一郎による連載エッセイ “For The Architectural Innocent” 第10回「石の編みもの / 浮かび上がるカタチ」
  12. 岸和郎の、進行中のプロジェクトまでを含む回顧展「時間の真実」が、京都で開催。現代のモダニストとして京都と向き合い建築を作り続けた約40年を振り返る
  13. 小山光+KEY OPERATION INC. / ARCHITECTSによる、和歌山・紀美野町の、樹木葬墓所「GOSHIKIDAI FOREST CEMETERY」
  14. 二俣公一 / ケース・リアルによる、佐賀市の、空港ターミナルビル内の土産店「sagair」
  15. 南アフリカのカウンタースペースが完成させた、2021年のサーペンタイン・パヴィリオン。ロンドンにおける過去のコミュニティ空間を参照し問題を顕在化させつつ新たな集いの場となるパヴィリオンを構築
  16. 河部圭佑建築設計事務所による「くしゃくしゃ構造の『洞窟』」
  17. 大西麻貴+百田有希 / o+hが、島根県・邑南町の「道の駅瑞穂」設計プロポーザルで第一候補者に選定
  18. 奥田晃輔+堀井達也 / OHArchitectureによる、兵庫・淡路島の「淡路のBBQテラス」
  19. 牛田英作+キャサリン・フィンドレイが1993年に完成させた町田の住宅「TRUSS WALL HOUSE」が約6千万円で販売中
  20. Atelier Tsuyoshi Tane Architectsによる、フランス・パリの「レストラン・メゾン」

杉山幸一郎による連載エッセイ “For The Architectural Innocent” 第10回「石の編みもの / 浮かび上がるカタチ」

1,299.12 杉山幸一郎による連載エッセイ “For The Architectural Innocent” 第10回「石の編みもの / 浮かび上がるカタチ」

杉山幸一郎による連載エッセイ “For The Architectural Innocent” 第10回「石の編みもの / 浮かび上がるカタチ」

 
※このエッセイは、杉山幸一郎個人の見解を記すもので、ピーター・ズントー事務所のオフィシャルブログという位置づけではありません。

 


 
石の編みもの / 浮かび上がるカタチ

 

text:杉山幸一郎

 
 
約2年間続いたこの連載も、今回の第10回で最終回になります。

第1回はノルウェーの最北端に位置する«魔女裁判で犠牲になった人たちの記念館»から始まりました。あの建築はアクセスが容易ではなく、オスロから飛行機で、そして空港から更に250kmドライブしてようやくたどり着いた建築でした。

ズントー建築の中でも最も興味をそそる建築であると同時に、最もアクセスしづらい建築と言えるかもしれません。写真で見たことはあっても、実際にどんな感じなのかわからない。という人が多かったのではないでしょうか。

その後ノルウェー、ドイツ、オーストリアにスイスと、ズントー建築とそのエッセンスを、できるだけ明快な言い回しで解説してきたつもりです。。が、どうでしたでしょうか?
全ての回を楽しみに読んでくださった方、今回たまたま見かけて読んでくださっている方、2年間の連載、どうもありがとうございました。

この後、秋からは別のテーマで、新しく連載を始める予定でいます。

以下の写真はクリックで拡大します

杉山幸一郎による連載エッセイ “For The Architectural Innocent” 第10回「石の編みもの / 浮かび上がるカタチ」 引用:『PETER ZUMTHOR 1985–2013 Bauten Und Projekte Band 2』, p24

今回は最終回に相応しく、«テルメヴァルス(Therme Vals) »について綴ろうと思います。
ズントーが設計したプロジェクトのなかでもとりわけ広く知られ、建築・デザイン関係者に限らず、多くの人がこの温泉施設を訪れています。

誰でも入ることができるし(とはいえゲスト入館料がCHF80.-、約1万円と高価なのですが)、隣接したホテルで宿泊もできます。安藤忠雄さんや隈研吾さんのデザインした宿泊室もあるため、建築旅行の目的地にはぴったりです。アルプスも、スイス建築も愉しめる場所。

ヴァルス(Vals)はチューリッヒから約2時間半のところに位置しています。綺麗な川が流れている谷間の村で、ミネラルウォーターの“VALSER”の産地としても有名です。
村の規模は小さいながらも(人口約1000人)、30度の源泉があり、また近くのツェルヴライラ(Zervreila)という村の跡にダムが建てられたため、水力発電によって裕福になりました。

そんな背景もあって、この村に温泉施設が建てられるようになったというわけです(後に同村出身の実業家が買い取り、7132としてリニューアルします。7132はこの村の郵便番号です)。

チューリッヒからクール(Chur)を経由して、イランツ(Ilanz)まで電車で行き、そこからバスに乗り換えてさらに向かいます。

都会から十分に離れた谷間にある小さな村。
ここにヴァルスの温泉施設が建てられたのは1996年。

スイスへ来る前には、ピーター・ズントーと聞けばテルメヴァルス、アトモスフィア、そして素材といったキーワードが頭に浮かんでいました。この建築はズントーが設計した中でも、とても明確に彼の建築、空間への考え方が反映されています。前回(第9回の記事)で紹介した老人ホームでの考え方が、さらにシャープに深く発展されたプロジェクトだと僕は思っています。そして後にコロンバ美術館(第3回の記事)へと展開されていくのです。

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