山田伸彦建築設計事務所の建築設計、スタジオテラのランドスケープデザインによる、東京・町田市の「町田薬師池公園四季彩の杜西圓ウェルカムゲート」です。また、ブランディングデザイナーとして、萩野正和 / Connelが参画しています。施設の公式サイトはこちら。
本ページでは、建築に注目した写真、ランドスケープに注目した写真、の二つの視点から作品を紹介します。
事業者は町田市、指定管理者が運営する公設民営の施設。
当施設が存する薬師池公園四季彩の杜エリアには、草花や小動物に各々で特化したコンテンツを有した公園が多数立地しており、市内外から毎年70万人ものたくさんの人々が季節折々の風景を嗜みに来訪している。複数の公園等で成る薬師池公園四季彩の杜エリアの核となる複合施設を整備し、認知度とエリア内の回遊性を向上させる事が目的であった。
エリアを1つの公園と見なすブランディングにより、施設の役割づけから計画している。
丘陵地特有の斜面地に対して、分棟配置とすることで、大掛かりな造成を避け、建物と道を敷地に馴染ませ、回遊性を生み、それぞれの場所に合った体験の提供を目指した。
建築計画では、分棟とすることで集落感のような一体感を感じ、建物越しの緑や建物が重なって見えることで日本的な空間特性の奥性を感じたり、回遊する楽しみを提供できると考えた。
建築単体では、1棟で完結せず、何棟かあることの相対的な建築の関係性を大事に考え、また時間軸で考えた時にも同じ公園内にも展開できるように再現(ブランド表現)しやすい切妻の黒い杉板の外壁とした。
ランドスケープに注目した吉田誠による写真
以下の写真はクリックで拡大します
建築に注目した見学友宙による写真
以下の写真はクリックで拡大します
以下、建築家によるテキストです。
事業者は町田市、指定管理者が運営する公設民営の施設。
当施設が存する薬師池公園四季彩の杜エリアには、草花や小動物に各々で特化したコンテンツを有した公園が多数立地しており、市内外から毎年70万人ものたくさんの人々が季節折々の風景を嗜みに来訪している。複数の公園等で成る薬師池公園四季彩の杜エリアの核となる複合施設を整備し、認知度とエリア内の回遊性を向上させる事が目的であった。
エリアを1つの公園と見なすブランディングにより、施設の役割づけから計画している。
丘陵地特有の斜面地に対して、分棟配置とすることで、大掛かりな造成を避け、建物と道を敷地に馴染ませ、回遊性を生み、それぞれの場所に合った体験の提供を目指した。
建築計画では、分棟とすることで集落感のような一体感を感じ、建物越しの緑や建物が重なって見えることで日本的な空間特性の奥性を感じたり、回遊する楽しみを提供できると考えた。
建築単体では、1棟で完結せず、何棟かあることの相対的な建築の関係性を大事に考え、また時間軸で考えた時にも同じ公園内にも展開できるように再現(ブランド表現)しやすい切妻の黒い杉板の外壁とした。
ヒューマンスケールの建築と少し大きいスケールの建築を組み合わせることでブランドの機能に合ったそれぞれの体験を提供出来ると考えた。威圧感のないスケールで敷地全体に建物が散らばることで、様々な居場所ができ、その場所から見上げたり、見下ろしたり、いろいろな視覚体験もでき、全体のランドスケープと合わせて、歩く楽しみのある計画となった。
ランドスケープ計画では、かつて地域に広がっていた雑木林の再生を掲げ約1万本の苗木や草木を植樹している。間伐材や落ち葉は隣地の農園で利用される事となっている。雑木林の育成から管理まで、人の手が加わり続け、緩やかに変化し続ける風景となる。回遊路は、丘陵地や周囲の眺望や雑木林の成長を感じる事ができるよう、手摺の無い緩勾配の小路とし約20mの高低差を行き来できる。
■建築概要
用途:都市公園施設 (法定建ぺい率2%→12%)
区域指定:都市計画区域内(市街化区域)
法22条地域
用途地域:第1種低層住居専用地域法定(建ぺい40% 容積率80%)
敷地面積:計画区域30752.35㎡、 建築敷地:16718.83㎡
延べ面積:760.62 ㎡
建築面積:864.38 ㎡ (※各棟毎の内容は別紙参照)
建ぺい率:実施建ぺい5.17% (< 12%)、 実施容積率4.45%
※ 用途の許可申請(建築基準法第48条第1項ただし書)により建設可能となる。
※ 都市公園の為、法定建蔽率は2%以下だが、建蔽率の基準の特例(法第4条第1項ただし書、施行令第6条関係)により10%上乗せとし12%まで建設可能となる。
竣工:2020年3月
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設計
山田伸彦建築設計事務所+株式会社スタジオテラ設計共同体
建築設計:(株)山田伸彦建築設計事務所
建築設計監理協力:牛島隆敬建築設計事務所
ランドスケープデザイン:(株)スタジオテラ
構造計画:(有)正木構造研究所
照明計画:FIG Lighting Design
設備計画:(有)Comodo設備計画
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ブランディング:(株)connel
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施工
1期工事
多摩住起(株)
2期工事
土木工事:(株)南洲建設開発興業
造園工事:(有)柏木園
建築工事:システム・ハウジング(株)
電気工事:(株)電友社(土木)、(株)電巧舎(建築)
給排水衛生設備工事:(有)タケダ
空気調和設備工事:(株)アサヒ設備
FFE家具製作(協力):(株)美創
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Photo:見学友宙/TOMOOKI KENGAKU、吉田誠/吉田写真事務所
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