SHARE 竹中工務店による、京都市の、旧小学校を改修・増築した複合施設「立誠ガーデン ヒューリック京都」
竹中工務店が設計した、京都市の、旧小学校を改修・増築した複合施設「立誠ガーデン ヒューリック京都」です。施設には、ホテル・店舗・ホール・自治会館・図書館の機能があります。施設の場所はこちら。
1926年に竣工し、28年前廃校となった京都の旧立誠小学校の跡地を活用し、60年間未来に繋ぐプロジェクトである。
旧立誠小学校は京都で現存する最古のRC造の校舎でヨーロッパの様式に則った立面構成となっており意匠性は高く京都市の歴史的風致形成建造物に指定されている。また当小学校は日本において学校制度が整備される前に当時の町衆が資金を工面して設立した番組小学校の一つで自治会の寄り合いなどにも利用されていた。
元々グランドがあった場所は回廊で囲まれたオープンスペースを設けてまちの広場とし、高瀬川沿いの旧校舎は一部を保存して耐震補強と改修をし、その背景となるよう西側に増築棟を配置した。1階を自治会館、図書館、ホール、商業テナントによるパブリックスペースとし、2階以上にホテル機能を集約することで、地域のコミュニティ機能とホテルが共存する計画とした。一つのデザインコードで街区全体をまとめるため、増築棟は旧校舎のオーダー(秩序)に倣った外観デザインとした。
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以下、建築家によるテキストです。
未来へ繋ぐ新たなまち
1926年に竣工し、28年前廃校となった京都の旧立誠小学校の跡地を活用し、60年間未来に繋ぐプロジェクトである。
旧立誠小学校は京都で現存する最古のRC造の校舎でヨーロッパの様式に則った立面構成となっており意匠性は高く京都市の歴史的風致形成建造物に指定されている。また当小学校は日本において学校制度が整備される前に当時の町衆が資金を工面して設立した番組小学校の一つで自治会の寄り合いなどにも利用されていた。
元々グランドがあった場所は回廊で囲まれたオープンスペースを設けてまちの広場とし、高瀬川沿いの旧校舎は一部を保存して耐震補強と改修をし、その背景となるよう西側に増築棟を配置した。1階を自治会館、図書館、ホール、商業テナントによるパブリックスペースとし、2階以上にホテル機能を集約することで、地域のコミュニティ機能とホテルが共存する計画とした。一つのデザインコードで街区全体をまとめるため、増築棟は旧校舎のオーダー(秩序)に倣った外観デザインとした。
ホテルへのアプローチは高瀬川を渡り、旧校舎を通って施設のエントランスロビーに面するホテル入り口から最上階へ上がる動線計画とし、ゲストに8階の東山への眺望を最大限体感できるようにした。ホテルのインテリアデザインは旧校舎が竣工した1920年代をイメージしている。
■建築概要
所在地:京都市中京区蛸薬師通河原町東入備前島町
事業者:ヒューリック
設計者:竹中工務店 中村圭祐, 足立裕己, 奥田祐大
施工者:竹中古瀬建設共同企業体
敷地面積:4,851.68㎡
建築面積:2,693.16㎡
延床面積:14,929.84㎡
用途:ホテル・店舗・ホール・自治会館・図書館
構造規模:
(既存棟)地上3階 RC造
(増築棟)地下1階地上8階塔屋1階 S+SRC造
(東屋・回廊)地上1階 S造
工期:2018年11月~2020年6月
撮影:古川泰造
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
外装・屋根 | 旧校舎屋根 | 金属板葺き:立平ロック45カラーGL鋼板(セキノ興産) |
外装・屋根 | 増築棟屋根 | 金属板葺き:立平ロック25カラーGL鋼板(セキノ興産) |
外装・屋根 | 回廊屋根 | |
外装・床 | テラスデッキ | 人工木デッキSHP103(昭和洋樽) |
外装・壁 | 旧校舎壁 | |
外装・壁 | 増築棟壁 | |
外装・建具 | 開口部 | |
外装・その他 | テラス軒天 | |
外構・床 | 立誠ひろば | インターロッキング:オーシャンスタンダード(太平洋プレコン) |
外構・植栽 | 立誠ひろば芝生 |
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