平居直設計スタジオによる、茨城・水戸市の店舗「JINS水戸元吉田店」。徒歩客も想定できるロードサイドの敷地に計画、周囲の高い建物との対比と環境を考慮し軒の低い片流れ屋根の外観を考案、加えて開口の操作を行い外部を反映した開放的な空間を目指す photo©阿野太一,楠瀬友将
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平居直設計スタジオ が設計した、茨城・水戸市の店舗「JINS水戸元吉田店」です。徒歩客も想定できるロードサイドの敷地に計画、周囲の高い建物との対比と環境を考慮し軒の低い片流れ屋根の外観を考案、加えて開口の操作を行い外部を反映した開放的な空間が目指されました。店舗の公式ページはこちら 。
敷地は大店立地法に基づいて計画された大規模商業エリアの一角に位置し、周囲には大型の店舗が立ち並ぶ。
所謂ロードサイド店舗という括りにはなるが、通過交通が多い幹線道路沿いではないため、比較的ゆっくりとした車の動きや広大な青空駐車場からの徒歩客の絵が想像できる場所である。
周囲の店舗は平屋ながらも7,8m級の高さの建物が想定されるなかで、近接する建物に埋没せず、且つ上述のような車・人のスピードに寄り添うような形態として、片流れ屋根をベースにしたデザインとした。
片流れの妻面をファサードとし、ヒューマンなスケールに近づく水下側を店内への入口に、水上側に出てくる建物内外を貫通する大きな壁面は光や季節の移ろいを感じられるような面とした。ネットショップでもショッピングセンター内でもなく、ロードサイド店である存在意義の1つには、外部の環境を反映できる器であることと考えている。
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平居直設計スタジオによる、茨城・水戸市の店舗「JINS水戸元吉田店」。徒歩客も想定できるロードサイドの敷地に計画、周囲の高い建物との対比と環境を考慮し軒の低い片流れ屋根の外観を考案、加えて開口の操作を行い外部を反映した開放的な空間を目指す photo©阿野太一,楠瀬友将
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平居直設計スタジオによる、茨城・水戸市の店舗「JINS水戸元吉田店」。徒歩客も想定できるロードサイドの敷地に計画、周囲の高い建物との対比と環境を考慮し軒の低い片流れ屋根の外観を考案、加えて開口の操作を行い外部を反映した開放的な空間を目指す image©平居直設計スタジオ
以下、建築家によるテキストです。
敷地は大店立地法に基づいて計画された大規模商業エリアの一角に位置し、周囲には大型の店舗が立ち並ぶ。
所謂ロードサイド店舗という括りにはなるが、通過交通が多い幹線道路沿いではないため、比較的ゆっくりとした車の動きや広大な青空駐車場からの徒歩客の絵が想像できる場所である。
周囲の店舗は平屋ながらも7,8m級の高さの建物が想定されるなかで、近接する建物に埋没せず、且つ上述のような車・人のスピードに寄り添うような形態として、片流れ屋根をベースにしたデザインとした。
片流れの妻面をファサードとし、ヒューマンなスケールに近づく水下側を店内への入口に、水上側に出てくる建物内外を貫通する大きな壁面は光や季節の移ろいを感じられるような面とした。ネットショップでもショッピングセンター内でもなく、ロードサイド店である存在意義の1つには、外部の環境を反映できる器であることと考えている。
ファサードは北面になるため、日中は店前に大きな影を落とすが、大きく跳ね出した屋根の一部に開口を設けて影の中に光が差し込むようにした。正午以降は木陰が水上側の壁面に映り込む。
店内奥のバックヤード部分で片流れから切妻の屋根形状に切り替えることで、片流れとの隙間から南面の明るい光を取り入れた。開口部の形状が三角形ということと袖壁とけらばの出を調整して、手元の商品には直射日光は当たらないようにしている。
内部まで連続する大屋根と垂木、厚みをもった独立した壁とボリュームによる外周面の構成、鉄骨やサッシとの取り合いの調整によってガラスの存在感を低減させ、店内で過ごしていても外の環境を感じやすいような開放的な空間を目指した。
■建築概要
建物名:JINS水戸元吉田店
所在地:茨城県水戸市
構造規模:鉄骨造一部木造 地上1F
意匠設計:平居直 / 平居直設計スタジオ
構造設計:橋本一郎 / エス・キューブ・アソシエイツ
建築設計協力:杉江崇 / スギエタカシ建築研究所
内装設計協力:伊藤智幸 / Cloud10 design
施工:鈴木良工務店
植栽:緑演舎
建築面積:235.59㎡
延床面積:181.87㎡
竣工年月:2020年7月
撮影:阿野太一、楠瀬友将