SHARE 中村竜治建築設計事務所による、京都市の、デザイン展の会場構成「FormSWISS展示設計」。ビジュアル作品等を展示。限られたスペースを活かす為に、壁と床を“画鋲”を用いた“200mmグリッド”で覆って磁石で固定する仕組みを考案。均質な空間に不均質な作品群が重なり合う場を作る
- 日程
- 2022年10月5日(水)–11月20日(日)
中村竜治建築設計事務所が設計した、京都市の、デザイン展の会場構成「FormSWISS展示設計」です。
ビジュアル作品等を展示する計画です。建築家は、限られたスペースを活かす為に、壁と床を“画鋲”を用いた“200mmグリッド”で覆って磁石で固定する仕組みを考案しました。そして、均質な空間に不均質な作品群が重なり合う場を作る事が意図されました。
京都dddギャラリーで開催され、会期は2022年11月20日まで。東京で行われた展示の会場構成も中村竜治建築設計事務所が手掛けており、アーキテクチャーフォトでは、特集記事として紹介しています。展覧会の公式サイトはこちら。
京都dddギャラリーでのFormSWISS展の展示設計です。
展示内容はスイスのビジュアルコミュニケーションデザインに関する作品群とFormSWISSの企画者である丸山新さんによるデザイナー達への取材記録です。
東京、神戸に続く3度目の展示となりますが、東京や神戸の会場とは異なり展示可能な壁面の割合が多くかつコンパクトな会場だったので、前回までの床のみを使ったコンクリートブロックによるグリッドではなく、壁と床の両方を使った画鋲+磁石によるグリッドを用意しました。95m2ほどの四角い部屋に画鋲を200mmピッチで壁と床に設置しグリッドをつくり、それを利用し磁石で展示物を固定するという仕組の空間となっています。
丸山さんによる展示物のレイアウトは、それらを3つの文化圏(ドイツ語圏、フランス語圏、イタリア語圏)に区分しつつ、グリッドとは対象的に地形のような不均質な輪郭を形成するように配置するというものです。作品はケースに入れられることなく裸で展示され、また、限られたスペースでより多くの作品を紹介するため床に重ねて置かれ途中何度か入替もされます。そのような作品に対するラフで流動的な扱いは、デザイナー達のアトリエでのふるまいを意識したものでもあります。
以下の写真はクリックで拡大します
以下、建築家によるテキストです。
画鋲グリッドと3つの山
京都dddギャラリーでのFormSWISS展の展示設計です。
展示内容はスイスのビジュアルコミュニケーションデザインに関する作品群とFormSWISSの企画者である丸山新さんによるデザイナー達への取材記録です。
東京、神戸に続く3度目の展示となりますが、東京や神戸の会場とは異なり展示可能な壁面の割合が多くかつコンパクトな会場だったので、前回までの床のみを使ったコンクリートブロックによるグリッドではなく、壁と床の両方を使った画鋲+磁石によるグリッドを用意しました。95m2ほどの四角い部屋に画鋲を200mmピッチで壁と床に設置しグリッドをつくり、それを利用し磁石で展示物を固定するという仕組の空間となっています。
丸山さんによる展示物のレイアウトは、それらを3つの文化圏(ドイツ語圏、フランス語圏、イタリア語圏)に区分しつつ、グリッドとは対象的に地形のような不均質な輪郭を形成するように配置するというものです。作品はケースに入れられることなく裸で展示され、また、限られたスペースでより多くの作品を紹介するため床に重ねて置かれ途中何度か入替もされます。そのような作品に対するラフで流動的な扱いは、デザイナー達のアトリエでのふるまいを意識したものでもあります。
ドット方眼紙のような均質な空間と地形のような不均質な作品群が重なり合う展示空間となっています。
■建築概要
名称:FormSWISS展示設計
用途:展示空間
展覧会名:FormSWISS
展示設計:中村竜治建築設計事務所 担当/中村竜治、若木麻希子
展示グラフィック、レイアウト:&Form 担当/丸山新、石川千紘
面積:94.46m2
完成:2022年10月4日
撮影:中村竜治
───
会場:京都dddギャラリー 京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620 COCON KARASUMA 3F
会期:2022年10月5日~11月20日
主催:公益財団法人DNP文化振興財団
共催:&Form
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
内装・床 | 床 | 画鋲 [3952個] |
内装・壁 | 壁 | 画鋲 [3952個] |
※企業様による建材情報についてのご意見や「PR」のご相談はこちらから
※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません