西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 外観、30m道路側より見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 外観、4m道路側より見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、玄関 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、「食堂」 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室 が設計した、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」です。
広狭の二道に面する三角形の敷地に計画されました。建築家は、街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案しました。また、店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定されています。
道山さんの家は福岡市の室見川にほど近い街に計画した店舗併用住宅です。
敷地形状はほぼ三角形で、中層マンションの立ち並ぶ大通りと住宅街のはざまにある鋭角な角地でした。元々は古い木造2階建てのご実家が建っていたのですが、この数十年で周りの風景も変わり、立地も良いことから将来貸し店舗を併設した住まいの設計を求められました。
暮らしのイメージとしては街とのんびりとした連続感があり、人が気軽に集まり長居してしまうような居心地の良い家をご希望されましたが、幅員30mと幅員4mという両極端な2つの道路に面した角地であり、しかも三角形であるため敷地周長の2/3以上が道路に接していました。あからさまに住宅の横に店舗があるのも、あからさまに住居の一部が店舗であるのもプライバシーが守りにくそうです。
そこでまず用途より先に大小の屋根がぱらぱらと分散しているような全体像をイメージしました。そしてその屋根の下にいろんな内外のスペースを内包するように計画しました。平面形状がいびつであることから見る場所によって表情を変える複数の切妻屋根の連なる外観は、内部を想像されにくくしてご家族の暮らしを守るとともに、ダイナミックな軒先の変化が街ゆく人、子供達にとって も親しみのある存在になる事を目指しました。
以下の写真はクリックで拡大します
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 俯瞰 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 外観、4m道路側より見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 外観、30m道路側より見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 外観、30m道路側より見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 外観、30m道路側より見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 外観、30m道路側より見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 外観 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 外観、30m道路側より見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、店舗部分 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 外観、ポーチを見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 ポーチ photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 玄関取手 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、玄関 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、玄関 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、玄関 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、玄関から玄関収納を見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、玄関収納 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、玄関から和室側を見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、「食堂」 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、食堂からテラスを見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、「食堂」から和室を見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、和室 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、「食堂」 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、キッチン photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、キッチンから「食堂」を見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 住宅部分、中庭 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 住宅部分、1階から2階への階段 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 住宅部分、1階から2階への階段 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 2階、住宅部分、寝室 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 2階、住宅部分、廊下から個室を見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 2階、住宅部分、個室 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 2階、住宅部分、個室から小屋裏収納を見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 2階、住宅部分、小屋裏収納から個室を見る。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 2階、住宅部分、2階から和室を見下ろす。 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階、住宅部分、洗面室 photo©大森今日子
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 配置図 image©ニコ設計室
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 1階平面図 image©ニコ設計室
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 2階平面図 image©ニコ設計室
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 立面図 image©ニコ設計室
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 断面図 image©ニコ設計室
西久保毅人 / ニコ設計室による、福岡市の店舗兼住宅「道山さんの家」。広狭の二道に面する三角形の敷地。街と繋がりながら私生活も守る為に、親しみを与える大小の切妻屋根が複雑に連なる“内部の想像がされにくい”建築を考案。店舗や駐車場は非常時などに街に貢献する使い方も想定 断面図 image©ニコ設計室
以下、建築家によるテキストです。
道山さんの家は福岡市の室見川にほど近い街に計画した店舗併用住宅です。
敷地形状はほぼ三角形で、中層マンションの立ち並ぶ大通りと住宅街のはざまにある鋭角な角地でした。元々は古い木造2階建てのご実家が建っていたのですが、この数十年で周りの風景も変わり、立地も良いことから将来貸し店舗を併設した住まいの設計を求められました。
暮らしのイメージとしては街とのんびりとした連続感があり、人が気軽に集まり長居してしまうような居心地の良い家をご希望されましたが、幅員30mと幅員4mという両極端な2つの道路に面した角地であり、しかも三角形であるため敷地周長の2/3以上が道路に接していました。あからさまに住宅の横に店舗があるのも、あからさまに住居の一部が店舗であるのもプライバシーが守りにくそうです。
そこでまず用途より先に大小の屋根がぱらぱらと分散しているような全体像をイメージしました。そしてその屋根の下にいろんな内外のスペースを内包するように計画しました。平面形状がいびつであることから見る場所によって表情を変える複数の切妻屋根の連なる外観は、内部を想像されにくくしてご家族の暮らしを守るとともに、ダイナミックな軒先の変化が街ゆく人、子供達にとっても親しみのある存在になる事を目指しました。
さて、とはいえ完成して1年が過ぎた現在、実はこの店舗スペースは未だ仕上げ未施工のまま、いつ貸し出されるのかはっきり決まっていません。おかげで下地剥き出しの土間空間はちょうどいい子供達の遊び場になっており、この家のほどよい余白空間として暮らしと街のあいだに存在しています。そのうち貸し出されるかも知れませんし、もしかしたらこのままの時間がしばらく続くかも知れません。
実はそもそも西側の駐車スペースは自家用ではなく、隣接する保育園の送迎用に無償で使ってもらために計画しました。貸し店舗もコロナ禍や震災のように再び突然の社会の変化が訪れた際には、街に貢献できるスペースへと転用可能です。完成してみると近隣の街や社会にも余白を差し出し、貢献することのできるようなこの建築の佇まいや在り方は、まるで建主の人柄を表現しているかのようだなと思います。
道ゆく人や子供達が気軽にこの屋根の下で道くさしたくなるようなそんな風景。家と街のあいだに。
■建築概要
題名:道山さんの家
所在地:福岡県福岡市
主用途:住宅 / 店舗
設計:一級建築士事務所ニコ設計室 担当/西久保毅人、榊法明、岩下沙紀、秋山史織(元スタッフ)
構造設計:筬島規行 / 筬島建築構造事務所
施工:株式会社久木原工務店
担当/久木原圭一、千原弘士、中林仁、中野奈津子
特殊スチールワーク:平鍛治 / 小原歩
和紙製作:ハタノワタル
構造:木造軸組
階数:地上2階
敷地面積:217.6㎡
建築面積:96.8㎡
延床面積:122.5㎡
設計:2019年11月~2021年9月
工事:2021年10月~2022年5月
竣工:2022年5月
写真:大森今日子