西下太一建築設計室が設計した、愛媛・松山市の「南吉田のオフィス」です。
事務所と作業場がある工務店の社屋の計画です。建築家は、機能性に加え“心が豊かになる”存在を求め、自然素材を用いた“住宅スケール”の執務空間を持つ建築を考案しました。また、大屋根の下に気積のある作業場も収めて“ひとつの建物”として造りました。
オフィスと作業場を含む、工務店の社屋の計画。
一般的なオフィスといえば「作業をする」という目的一つのために空間がつくられているように思う。しかし、オフィス空間というのは、休憩を取る場、コミュニケーションを取る場、時には来客を迎える場でもある。一日の大半を過ごす場であるからこそ、単に機能を満たすだけの空間ではなく、「心が豊かになる」空間であってほしいと願っている。
オフィスは土間、一般床、小上がりから成る立体的な構成としている。人の居場所を個室で細分化せず、床の高低差やオリジナルの什器によって、緩やかに分節している。上質な空気感を纏う住宅スケールのオフィスと、仕上の荒い大空間の作業場。それぞれを長く伸びた下屋と大屋根で覆うことで、ひとつの建物としての佇まいを実現している。
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以下、建築家によるテキストです。
オフィスと作業場を含む、工務店の社屋の計画。
一般的なオフィスといえば「作業をする」という目的一つのために空間がつくられているように思う。しかし、オフィス空間というのは、休憩を取る場、コミュニケーションを取る場、時には来客を迎える場でもある。一日の大半を過ごす場であるからこそ、単に機能を満たすだけの空間ではなく、「心が豊かになる」空間であってほしいと願っている。
木と左官に包まれたオフィス、大谷石の土間空間、四季を感じる庭。
オフィスは土間、一般床、小上がりから成る立体的な構成としている。人の居場所を個室で細分化せず、床の高低差やオリジナルの什器によって、緩やかに分節している。上質な空気感を纏う住宅スケールのオフィスと、仕上の荒い大空間の作業場。それぞれを長く伸びた下屋と大屋根で覆うことで、ひとつの建物としての佇まいを実現している。
かねてから名作椅子や調度品を大切にされていたクライアント。建築そのものが主張することなく、それらの背景となって調和のとれた空間となることを目指した。
機能的に使用できることを前提とし、ヒューマンスケールで心地良く過ごすこともできる空間。どんな用途の建築であったとしても、家づくりの際に大切にしている考え方からブレることなく設計を続けていきたい。
■建築概要
名称:南吉田のオフィス
設計:西下太一建築設計室
用途:事務所兼作業場
所在地:愛媛県松山市
工法:木造(軸組工法)平屋建て
敷地面積:483.00㎡(146.10坪)
延床面積:172.55㎡(52.19坪)
設計期間:12カ月
監理期間:6カ月
竣工:2023年2月
写真:藤村泰一
建材情報種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) | 外装・屋根 | 屋根 | ガルバリウム鋼板
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外装・壁 | 外壁 | 杉 ラフソーン加工 [塗装品]
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内装・床 | 土間 床 | 大谷石
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内装・床 | 事務所 床 | カラマツ ラフソーン加工 [クリア塗装]
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内装・床 | 作業場 床 | モルタル金鏝押さえ
アピトン [クリア塗装]
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内装・壁 | 事務所 壁 | 白土
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内装・壁 | 作業場 壁 | ラワンベニヤ
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内装・天井 | 事務所 天井 | 白土
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内装・天井 | 作業場 天井 | ラワンベニヤ
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外構・壁 | 板塀 | セラウッド [無色防腐注入]
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