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2024.3.14Thu
2024.3.13Wed
2024.3.15Fri
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する
photo©矢野紀行

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architecture|feature
住宅大阪矢野紀行小松隼人建材(内装・床)建材(内装・壁)建材(内装・天井)建材(外装・屋根)建材(外装・壁)堀江建築設計事務所西林工務店
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する外観、道路より見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する1階、玄関、光庭(北庭)を見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、ダイニングからリビング越しにテラス1(南庭)を見る。 photo©矢野紀行

小松隼人建築設計事務所が設計した、大阪市の「帝塚山の家」です。
住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地に計画されました。建築家は、緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案しました。そして、南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入しています。

大阪市の閑静な住宅地に建つ住宅である。

敷地は大きな区画が次々と細分化されていく中で、最後の一区画であった。道路側から見ると閉塞的な印象を持つ敷地は、反転すると東方向は低層住宅が建ち並ぶ。この住宅が密集した敷地において、緑に溢れ、光と風を体感できる空間を目指した。

建築家によるテキストより

このたびの敷地であれば南側にゆとりある庭を配置できるが、ヴォリュームを建物に囲まれた北側に押し込むことになる。敷地に風道を生み出すためには敷地に余白をつくる必要があるため、北に「光庭」を配置し諸室に光を取り込む計画とした。

この光庭は季節によって隣地の隙間から光が入るが、一日のほとんどが日陰となる。しかし隣地の外壁に当たる直射光を間接光として利用し、北庭の植栽および内部の諸室に穏やかな光を取り込むことで、光庭としての機能を満たすこととした。

建築家によるテキストより

南道路側は「外皮を持つ吹抜けテラス」を2階と3階に配置した。外部からの視線を遮り日射量を調整するブリーズソレイユとして東方向に傾けることで、視線の開放性を確保しながら他方位からの視線を緩やかに遮り、西からの直射光を調整する。

テラス上部は垂直に連続するブリーズソレイユをそのまま水平方向にも連続させることで、夏季の高い高度からの直射光を遮りながら光の屈折による柔らかな光を届け、空の移ろいも感じることができる。さらにその隙間に配置した植栽がそよぐことで、風が視覚化され涼感を感じることができ、通りを歩く人々は閉ざされていた外皮が徐々に開き、緑溢れる様子を望むことができる。

建築家によるテキストより

以下の写真はクリックで拡大します

小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する外観、道路より見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する外観、道路より見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する外観、道路より見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する外観、道路より見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する外観、ブリーズソレイユを見上げる。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入するアプローチ photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入するポーチ photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する1階、玄関 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する1階、玄関、光庭(北庭)を見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する1階から2階への階段 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、ダイニングからリビング越しにテラス1(南庭)を見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、リビングからテラス1を見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、リビングからテラス1を見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、リビングからテラス1を見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、リビングからテラス1を見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、テラス1 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、リビングからダイニングとキッチンを見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、リビングからダイニングとキッチンを見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、左:ダイニング、右:キッチン photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、ダイニングから光庭(北庭)を見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、手前:ダイニング、奥:キッチン photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、キッチンから光庭(北庭)を見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する3階、廊下から吹抜越しにテラス1を見下ろす。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する3階、寝室 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する3階、寝室から子供室2側を見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する3階、テラス2からテラス1を見下ろす。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する3階、テラス2からテラス1を見下ろす。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、洗面室から浴室を見る。 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、浴室 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、テラス1、夜景
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、テラス1、夜景 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、ダイニングからリビング側を見る、夜景 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、リビングからテラス1を見る、夜景 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階、リビングからダイニングとキッチンを見る、夜景 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する外観、ブリーズソレイユを見上げる、夜景 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する外観、道路から見る、夜景 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する外観、道路から見る、夜景 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する外観、道路から見る、夜景 photo©矢野紀行
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する2階平面図 image©小松隼人建築設計事務所
小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する断面図 image©小松隼人建築設計事務所

以下、建築家によるテキストです。


風道を生み出す南北の庭

大阪市の閑静な住宅地に建つ住宅である。

敷地は大きな区画が次々と細分化されていく中で、最後の一区画であった。道路側から見ると閉塞的な印象を持つ敷地は、反転すると東方向は低層住宅が建ち並ぶ。この住宅が密集した敷地において、緑に溢れ、光と風を体感できる空間を目指した。

このたびの敷地であれば南側にゆとりある庭を配置できるが、ヴォリュームを建物に囲まれた北側に押し込むことになる。敷地に風道を生み出すためには敷地に余白をつくる必要があるため、北に「光庭」を配置し諸室に光を取り込む計画とした。

この光庭は季節によって隣地の隙間から光が入るが、一日のほとんどが日陰となる。しかし隣地の外壁に当たる直射光を間接光として利用し、北庭の植栽および内部の諸室に穏やかな光を取り込むことで、光庭としての機能を満たすこととした。

南道路側は「外皮を持つ吹抜けテラス」を2階と3階に配置した。外部からの視線を遮り日射量を調整するブリーズソレイユとして東方向に傾けることで、視線の開放性を確保しながら他方位からの視線を緩やかに遮り、西からの直射光を調整する。

テラス上部は垂直に連続するブリーズソレイユをそのまま水平方向にも連続させることで、夏季の高い高度からの直射光を遮りながら光の屈折による柔らかな光を届け、空の移ろいも感じることができる。さらにその隙間に配置した植栽がそよぐことで、風が視覚化され涼感を感じることができ、通りを歩く人々は閉ざされていた外皮が徐々に開き、緑溢れる様子を望むことができる。

この性格の異なる庭を南北に配置することによって、閉塞的な敷地であったことを忘れるほどの、光と風が行き交う豊かな住環境が生み出せた。

この住宅地はもともと区画にゆとりがある緑化率の高い地域であり、相対的には多くの緑が残っているが今後も細分化が進んでいくことが予想できる。この街と住環境のためにも敷地内に余白をつくり、緑溢れる風景を継承してほしい。
この住宅はその応えの一つとなったのではと考えている。

■建築概要

題名:帝塚山の家
所在地:大阪府大阪市

主用途:一戸建ての住宅

設計:小松隼人建築設計事務所 担当/小松隼人、蝶野慎明

施工:西林工務店 担当/西林正好、捻金剛士

構造設計:堀江建築設計事務所

階数:地上3階
構造:木造+鉄骨造

敷地面積:132.69㎡

建築面積:79.18㎡

延床面積:182.31㎡

設計:2021年8月~2022年1月

工事:2022年4月~2022年12月

写真:矢野紀行

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
外装・屋根屋根

ガルバリウム鋼板 竪ハゼ葺き(ヨドコウ)

外装・壁外壁

リシン吹付
ジョリパットアルファ塗り(AICA)

内装・床駐車スペース 床

コンクリート洗い出し

内装・床玄関ポーチ 床

セラミックタイル(平田タイル)

内装・床玄関ホール、寝室、子供室 床

チーク 複合フローリング t=12(IOC)

内装・床LDK 床

オーク 複合フローリング t=12(IOC)

内装・床浴室、洗面室 床

セラミックタイル(KYTILE)

内装・壁玄関ホール 壁

haymespaint塗り(ヘイムスペイント)

内装・壁LDK 壁

ジョリパットアルファ塗り(AICA)

内装・壁浴室、洗面室 壁

セラミックタイル(KYTILE)

内装・壁寝室、子供室 壁

AEP塗装

内装・天井玄関ホール、LDK、寝室、子供室 天井

ビニルクロス貼り(サンゲツ)

内装・天井浴室、洗面室 天井

不燃化粧板(AICA)

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※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません

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住宅大阪矢野紀行小松隼人建材(内装・床)建材(内装・壁)建材(内装・天井)建材(外装・屋根)建材(外装・壁)堀江建築設計事務所西林工務店
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    お施主様は50代男性とそのお母様。戦前から続く長屋街が時代と共に分割・建替えられ、ビルの谷間に最後まで残った1戸がお施主様の住まいでした。それを解体して建て替える計画です。

    建築家によるテキストより

    南北に細長い矩形敷地を各々4帖半程度になるよう2×4=8つに区画し、ガレージと玄関を兼ねる土間、母の寝間、親子の居間から成る3つの「間」と2つの広縁、キッチン、浴室、サニタリーを、効率的な動線と通風・採光・プライバシーを考慮しながら割り当てます。

    建築家によるテキストより

    それらは間口に合わせて設えた「戸=間戸」の開閉によってつながり或いは切り離されながら親子の日常を支えます。「間戸」を介した「間」と「間」、「間」と「縁」、「間」と「まち」との古典的な関係は、どこか長屋が持っていた空間の気積やつながり方を想起させます。

    建築家によるテキストより
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    建材(内装・天井)徳澤鉄工所SunField建築工房Bowl Pond Platz建材(外装・建具)建材(内装・水廻り)建材(内装・キッチン)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(内装・照明)建材(内装・建具)建材(内装・壁)建材(外装・床)建材(内装・床)図面あり山田圭司郎山本嘉寛大阪住宅
    2024.03.14 Thu 15:38
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    2024.3.13Wed
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    2024.3.15Fri
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