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SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図
photo©Masaaki Inoue BOUILLON

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architecture|feature
SAKUMAESHIMA井上昌明BOUILLONレクション建材(内装・床)建材(内装・家具)図面あり事務所前嶋章太郎朔永吉
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図レセプションエリアからオフィスエリアを見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図レセプションエリアからミーティングエリアとオフィスエリアを見る。レセプションエリアからミーティングエリアとオフィスエリアを見る。(カーテンを調整している状態) photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図オフィスエリアからレセプションエリア側を見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図キャンティーンエリア photo©Masaaki Inoue BOUILLON

SAKUMAESHIMAが設計した、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」です。
全部署をワンフロアに集約する計画です。建築家は、部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置しました。また、最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図されています。

冷熱エンジニアリング総合企業である「菱熱工業」オフィス移転に伴うインテリアプロジェクト。

業務の特性上、現場に赴く社員が多く、オフィスが稼働する時間の多くはいわゆるバックオフィス部門が中心となりオフィスを利用することとなる。また、以前よりリモートワークも進んでおり、オフィスの中で偶発的に複数の部署が出会うことがより貴重な機会になっていた。

建築家によるテキストより

移転前は複数階をまたぎオフィスが点在していたが、今回の移転によって全部署が1フロアになったことで、出社されている社員同士がお互いを認知し、気軽にコミュニケーションを行うことができたり、集中的に作業ができたりを各々が選び取ることが出来る環境が求められた。また、全国に点在する工場や支社との横断的かつ効率的なオペレーションを実現するため、協業を促進する場の整備が求められた。

建築家によるテキストより

オフィスビル一角、東西に長いオフィスエリアは、大通りに面したビルにも関わらず、街路樹を景観としてのぞむことができる。
オフィスに入る扉を開くと、金網で出来たレセプションと仕切がゲストを迎える。レセプションを越えたところからは、金網の仕切の先にハイテーブルとテーブルがオフィスの奥まで続いており、オフィスで働く人のみならず、ゲストからもよく見えるレイアウトとなっている。ここがメインフロアである。

ここを誰からでも見せることが出来るように、このメインフロアではカバーしきれない「集中エリア」は窓際や通路に、「会議エリア」には、少人数でのオープンな会話が可能なカーテンで仕切られた会議室と、機密情報を扱うための会議室の2種類が設けられている。
そして「キャンティーンエリア」「ロッカーエリア」「倉庫エリア」はエントランスから回り込んだ場所にある、見えないエリアに設えた。

建築家によるテキストより

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SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図エントランス側よりレセプションエリアを見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図レセプションエリア、家具の詳細 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図レセプションエリアからオフィスエリアを見る。(ミーティングエリアのカーテンを閉じた状態) photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図レセプションエリアからオフィスエリアを見る。(ミーティングエリアのカーテンを開いた状態) photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図レセプションエリアからオフィスエリアを見る。(ミーティングエリアのカーテンを閉めた状態) photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図レセプションエリアからオフィスエリアを見る。(ミーティングエリアのカーテンを開いた状態) photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図レセプションエリアからオフィスエリアを見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図レセプションエリアからミーティングエリアとオフィスエリアを見る。(カーテンを閉じた状態) photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図レセプションエリアからミーティングエリアとオフィスエリアを見る。レセプションエリアからミーティングエリアとオフィスエリアを見る。(カーテンを調整している状態) photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図レセプションエリアからミーティングエリアとオフィスエリアを見る。(カーテンを調整している状態) photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図レセプションエリアからミーティングエリアとオフィスエリアを見る。(カーテンを開いた状態) photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図レセプションエリアからガラス越しに機密情報を扱う会議室を見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図レセプションエリアとオフィスエリアの間にある金網を見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図オフィスエリアからミーティングエリアを見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図オフィスエリアからミーティングエリアを見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図オフィスエリアからカーテン越しにミーティングエリアを見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図オフィスエリアからカーテン越しにミーティングエリアを見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図オフィスエリアからカーテン越しにミーティングエリアを見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図オフィスエリアからカーテン越しにミーティングエリアを見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図ミーティングエリアからオフィスエリアを見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図ロッカーエリア側からオフィスエリア側を見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図オフィスエリアからレセプションエリア側を見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図オフィスエリアからレセプションエリア側を見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図オフィスエリアからキャンティーンエリア側を見る。 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図キャンティーンエリア photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図デスクの詳細 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図デスクの詳細 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図ミーティングエリアの建具の詳細 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図ミーティングエリアのカーテンの詳細 photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図社長から社員に向けて発信された歴代の言葉が刻まれたアクリル photo©Masaaki Inoue BOUILLON
SAKUMAESHIMAによる、東京・品川区のオフィス「菱熱工業」。全部署をワンフロアに集約する計画。部署間の交流と集中的な作業の両立を求め、ゲストからも見渡せる労働エリアを中央に据えて周囲に作業や会議の為の場を配置。最低限の移動で柔軟に働ける空間も意図平面図 image©SAKUMAESHIMA

以下、建築家によるテキストです。


冷熱エンジニアリング総合企業である「菱熱工業」オフィス移転に伴うインテリアプロジェクト。

業務の特性上、現場に赴く社員が多く、オフィスが稼働する時間の多くはいわゆるバックオフィス部門が中心となりオフィスを利用することとなる。また、以前よりリモートワークも進んでおり、オフィスの中で偶発的に複数の部署が出会うことがより貴重な機会になっていた。

移転前は複数階をまたぎオフィスが点在していたが、今回の移転によって全部署が1フロアになったことで、出社されている社員同士がお互いを認知し、気軽にコミュニケーションを行うことができたり、集中的に作業ができたりを各々が選び取ることが出来る環境が求められた。また、全国に点在する工場や支社との横断的かつ効率的なオペレーションを実現するため、協業を促進する場の整備が求められた。

オフィスビル一角、東西に長いオフィスエリアは、大通りに面したビルにも関わらず、街路樹を景観としてのぞむことができる。
オフィスに入る扉を開くと、金網で出来たレセプションと仕切がゲストを迎える。レセプションを越えたところからは、金網の仕切の先にハイテーブルとテーブルがオフィスの奥まで続いており、オフィスで働く人のみならず、ゲストからもよく見えるレイアウトとなっている。ここがメインフロアである。

ここを誰からでも見せることが出来るように、このメインフロアではカバーしきれない「集中エリア」は窓際や通路に、「会議エリア」には、少人数でのオープンな会話が可能なカーテンで仕切られた会議室と、機密情報を扱うための会議室の2種類が設けられている。
そして「キャンティーンエリア」「ロッカーエリア」「倉庫エリア」はエントランスから回り込んだ場所にある、見えないエリアに設えた。特に「キャンティーンエリア」については、飲食などカジュアルに使用できる一方、社長やマネジメントによる会合なども予定されているので、きちんとした機会にも利用できるようにと考えている。

余談だが、こちらのオフィスには、木やアクリルの表面に刻まれた言葉が、さりげなく配置されている。これらは、社長から社員に向けて発信された歴代の言葉からセレクトされたそうだ。その言葉を探すのが楽しくなって、オフィスの色々なところに座りながら探索してもらいたいと思う。

オフィスデザインにおいて、ABW(Activity Based Working)という単語が日本でも登場するようになってから久しい。
しかし、コロナ前後でオフィスに求められる要件が変化したのもまた事実だ。多くの企業がリモートワークを取り入れる中で、オフィスでのチームワークがより大切になる。
以前より限られた時間の中で、各々の働く時間を効率的に確保しながら、コラボレーションを生みやすい環境を実現させるためにも、ほんの少しの移動をベースにしながら、フレキシブルに働く環境が求められるのではないだろうか。

■建築概要

題名:菱熱工業
所在地:東京都品川区
主用途:オフィス
設計:SAKUMAESHIMA
施工:レクション
延床面積:950㎡
設計:2023年9月~2024年4月
工事:2024年3月~2024年6月
竣工:2024年6月
写真:Masaaki Inoue(BOUILLON)

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
内装・床床

フローリング(TIMBER CREW)

内装・家具執務室 チェア

チェア(Steel Case)

内装・家具執務室 デスク

デスク(内田洋行)

内装・家具カーテン

カーテン(Kvadrat)

内装・家具社長室、会議室 デスク、チェア

デスク、チェア(FURSYS)

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※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません

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