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青木淳と都市工学者の羽藤英二の対談「建築から都市をデザインする」の内容が公開されています
青木淳と都市工学者の羽藤英二の対談「建築から都市をデザインする」の内容が公開されています。「U30都市計画-都市設計提案競技2014 移動風景の再生と展開」のために収録された物です。
羽藤:はい(笑。まず青木さんの最近の仕事について、杉並大宮前体育館 がそうだと思いますが、僕もそんなに建築を知ってるわけじゃないけど、 青木さんのこの体育館のつくり方が、普通の建築家の作り方とはずいぶん 違うように感じています。強いデザインで建築をつくりあげてくのではな い、周囲との関係がいろいろ丁寧につくられているんだけど、まちに置か れる建築として、不作法もあえて許しているというか。建築家がこんな仕 事ができるんだと思たんですが、青木さんの仕事の作法についてまず教え てください。
青木:前々から思ってたことなんだけど、建物がオブジェ、閉じた作品、 モノになってしまうことに抵抗があります。建築を作品にするというのは、 統一されたモノにするということ。目指すべき世界というのがはっきりあっ て、前後左右のものがそれに収斂していくという作り方をしていく。当然 それ以外の可能性は見ないことになる。排他的にならざるを得ない。デザインされたものを見ると、かっこいいかもしれないけど、居心地が悪い。 そうじゃないデザインがあるんじゃないか。そういう出発点でした。