トラフのウェブサイトに、西武池袋本店の屋上庭園「食と緑の空中庭園」の写真などが掲載されています
トラフのウェブサイトに、西武池袋本店の屋上庭園「食と緑の空中庭園」の写真などが8枚掲載されています。
池袋駅に直結する西武池袋本店の屋上の改修計画。閑散としていた屋上を、都会にいながらも季節を感じることができる庭園とし、また様々なフードを提供する活気のある場所として生まれ変わらせる。
印象派の風景画をモチーフに、屋上全体を水面に見立てて青色のタイルを敷き詰め、水面に浮かぶ蓮の葉をイメージした円形のデッキによって屋上空間に居場所をつくりだす計画とした。デッキの上にはパラソルや円形の家具が置かれ、いくつもの円形が層状に重なってフラットな屋上に起伏をつくる。円形デッキは足元の間接照明によって浮かび上がり、夕暮れから夜にかけて色を変化させることで、パラソルの照明と共に夜間の演出を担う。また、屋上全体を緑化された壁面が覆い、池袋駅周辺の喧騒を和らげている。
その緑化壁面に取り込まれる形で10台のフードカートや、レストランが軒を連ね、様々な種類のフードが屋上空間に賑わいをもたらす。エリア中央には水盤テーブルがあり水辺の植物を感じながら食事や憩いの場として利用できるようになっている。
メインエントランスとなる9Fエレベータホールは、にぎやかな店内からアプローチする際のリセットのための場として、ニュートラルなモノトーンの空間とした。また、ロフト内のオンデマンドの出力サービスによる絵画を扱う店舗とグリーンショップとを合わせて改修した。
人の往来が激しい池袋において、屋上という、特権的で切り離された場所の心地よさと、慣習的な屋上ならではのエンターテイメント性とが同居する空間を目指した。