SHARE 富永大毅+藤間弥恵 / 富永大毅建築都市計画事務所による、埼玉・越谷の「垂木の住宅 (西川材)」の写真
富永大毅+藤間弥恵 / 富永大毅建築都市計画事務所のウェブサイトに、埼玉・越谷の「垂木の住宅 (西川材)」の写真が掲載されています
富永大毅+藤間弥恵 / 富永大毅建築都市計画事務所のウェブサイトに、埼玉・越谷の「垂木の住宅 (西川材)」の写真が7枚掲載されています。
林業において、需要側の論理で価格を決めると、供給側の山までお金が回らず補助金まみれになってしまう状況が現状あります。これを打開すべく、需要側に1番近く大きな流通に乗る必要のない建築家が、地場産材を扱う製材所からダイレクトに材を買って、その材を活かした新しい無垢材の価値を生み出すデザイン、構法を考えることで、供給側にお金が流れる仕組みにしていこうというのが、“垂木の住宅”シリーズの目指しているものです。垂木というのは元々屋根に使われる60x45の材で、壁に使われている材です。今回は埼玉県ということで、飯能の特に赤身の非常に美しいスギ材西川材に着目し、岡部材木店を訪問するところからプロジェクトはスタートしています。岡部さんが西川材のスギ以外によく扱っている材としてサワラ材があり、これに片面だけ木毛板を貼ることで、そのまま仕上げとしています。 10階まで担ぎあげるのは大変だろうということで全ての材はEVに入る長さとし、短くなったことで生まれるディテールを新たに考えています。家主は幼稚園児2人を抱える4人家族で、将来的に子供部屋を仕切れるように、しばらくは回遊できるワンルームとして用意しました。階下や隣住戸への騒音を心配していたので、元々直床だった床は上げて防音対策し、木部以外の仕上げも吸音を前提にして選んでいます。
木には手ざわりがあり、香りがあり、また吸音性、吸湿性があるので、快適に過ごしてもらえます。また少しずつ経年変化をして味わいが出てきます。何かを付け足すことも簡単です。子供たちがつけた傷もこの家のそのままこの家の歴史になると考えています。