SHARE 宇野友明による、愛知・岡崎市の住宅「明大寺の家」
宇野友明が設計した、愛知・岡崎市の住宅「明大寺の家」です。
この家の最大の難関は予算でした。希望する地域はかなり高額で、まともな敷地であれば土地代だけで総予算を使い果たしてしまうような地域でした。設計料を含めた総予算は建て売り住宅ほどでした。可能性がほとんど見当たらないような状況で土地探しが始まりました。当然数カ月経っても可能性のある土地は見つかりませんでした。しかし、ひとつだけずっと売れ残っている物件がありました。初めの頃は高低差のある狭小敷地だったので諦めていました。しかし、現実的に今後可能性があるような敷地が出るようには全く思えなかったので、止むを得ずその何年も売れ残っているその土地を見に行くことにしました。結局クライアントのロケーションと私に対する想いが結実し、16坪という狭小の住宅にはなりましたが、どうにか実現することができました。
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■建築概要
明大寺の家
設計:宇野友明
構造・構法:混構造(1階鉄筋コンクリート造 2階木造)
造園:櫻井造景舎
主要用途:専用住宅
所在地:愛知県岡崎市
規模:地上2階
竣工:2017年9月
敷地面積:170.6㎡
建築面積:27.13㎡
延床面積:51.98㎡
宇野友明によるエッセイ集『見たことのない普通のたてものを求めて』
10年前に写真集「Visible Invisible」(風出版)を出版した。今も建築(実物)ですべてを伝えたい気持ちは強くある。それでも独立して30年を迎え、文字で何かを残しておこうと思った。 多くの建築士とは少し違うキャリアを歩んできた私だが、ここ数年で理想とする建築の輪郭が少し見えてきた気がしている。それを表現するには、今は文字が適していると感じた。建築士でありながら、自ら設計したものは自らの責任で施工まで手がけてきた私がこの本で伝えたかったことは2つ。
「建築を作る喜び」
「建築は情緒である」
私自身、この2つを常に大切にしてきた。しかし、どうだろう。この2つを意識する建築家が少なくなっているようにも感じている。 そこで、あえて今、建築に携わる喜びと情緒を大切にする心を求めてきた30 年を活字にしてみた。しかし、いざ書き始めると、ふだん図面と向き合い、そして建築物と語り合う暮らしをしている私にとって、長い文章の執筆はいささか ハードルが高かったので、短いエッセイを思いのまま書くことにした。 一冊を通して、同じテーマで書き進むのではなく、複数のテーマをさまざまな方向から書くことによって、私の考えをイメージしていただいたらどうだろうと思った。
この本は、建築・設計の仕事の合間に時間を見つけ、つれづれなるままに文字をつづっていっ た。結局、101項のエッセイを書き下ろすことができた。決まったあらすじはない。文章の並びにも特に意味はない。内容が重なるエッセイもある。 偏りがあるということも十分に自覚している。読むかたには忍耐を強いることもあるかもしれ ない。当該者と思われる方の気分を害する文章もあるかもしれない。 だから、読み始めて、おやっ、と感じたらそこでやめて、次のエッセイに進んでいただきたい。 目次の順番にはこだわらず、気になるページ、読みやすそうなページからめくっていっていただきたい。過去20年分のスケッチブックの中から数十個抜粋し、エッセイの合間に載せた。また、巻末には前回の写真集には載せれなかった西澤さんの写真を15枚ほど掲載した。定価 ¥1,900円+税
自筆サインを添えて事務所でも販売します。100冊分は記念価格で販売します。
ご希望の方は住所氏名をを明記の上、メールください。複数ご購入の方はサインの宛名をご指示ください。
unotomoakiarchtects@gmail.com
(振込手数料はご負担ください。)
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見たことのない普通のたてものを求めて