OSTR / 太田翔+武井良祐が設計した、奈良・生駒市の「宝山寺のギャラリーと住宅」です。
車で近づけない場所に建つ古民家を改修しました。建築家は、搬入に係る与件を考慮し、敷地内の材料の再利用で“コストの抑制”と“新たな価値の創出”を叶える設計を志向しました。そして、解体で出た部材を“新たな仕上げ”に転用して空間をつくりました。
生駒市宝山寺の参道沿いにある古民家を、絵本のギャラリーをもつ週末住宅に改修する計画。
車が寄り付けられない敷地のため、敷地内の材料を再利用することでコストを抑えつつ、この建築でしかありえない新たな価値をつくれないかと考えた。
解体された建築は材料に変換される。土壁は床を敷き詰める三和土として、古びた畳は和紙を貼ることでテクスチャーのある壁として、天井や床を支えていた木下地は細かく刻まれてモザイクタイル床として使用される。
壁や天井や床が取り除かれ、かつてそこにあった材料による新たな仕上げで包まれた大きな展示室が生まれた。さらに、余った古建具は展示什器となり、木材が庭の小屋の一部となる。
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以下、建築家によるテキストです。
生駒市宝山寺の参道沿いにある古民家を、絵本のギャラリーをもつ週末住宅に改修する計画。
車が寄り付けられない敷地のため、敷地内の材料を再利用することでコストを抑えつつ、この建築でしかありえない新たな価値をつくれないかと考えた。
解体された建築は材料に変換される。土壁は床を敷き詰める三和土として、古びた畳は和紙を貼ることでテクスチャーのある壁として、天井や床を支えていた木下地は細かく刻まれてモザイクタイル床として使用される。
壁や天井や床が取り除かれ、かつてそこにあった材料による新たな仕上げで包まれた大きな展示室が生まれた。さらに、余った古建具は展示什器となり、木材が庭の小屋の一部となる。
建材は材料にまで還元され、新たな価値をつくる。古いものがあたらしいものに変わるのではなく、地続きの建築であることを意識しながら計画した。
■建築概要
題名:宝山寺のギャラリーと住宅
所在地:奈良
主用途:ギャラリー、週末住宅
設計:OSTR / 太田翔+武井良祐
構造設計:1050architects
構造アドバイス:IN-STRUCT
施工:コムウト
構造:木造
階数:地上1階
建築面積:55.48㎡
延床面積:97.70㎡
設計:2020年9月~2021年3月
工事:2021年4月~2021年9月
竣工:2021年5月
写真:大竹央祐
建材情報種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) | 内装・床 | 展示室 床 | 既存土壁再利用の上、三和土
既存木下地敷き詰めの上クリア塗装
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内装・壁 | 展示室 壁 | ラワン合板
既存畳+和紙貼
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内装・天井 | 展示室 天井 | 現し
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