SHARE 勝野大樹+高見洋平 / 建築研究所フォーラムによる長野の住宅「ハウス203」
勝野大樹+高見洋平 / 建築研究所フォーラムが設計した長野の住宅「ハウス203」です。
以下、建築家によるテキストです。
広々と田畑が広がる地域に建つ住宅。住宅に馴染み深い家型という形態を、少し過剰に並べた愛嬌と象徴性のある住宅である。
敷地の北西側には山が迫っているが、交通量の少ない県道に面した南側には視線を遮るものがなく田園風景が広がっている。敷地から遠く山々を眺めると、東には仙丈ヶ岳、西には西駒ヶ岳を望むことができる。雄大な自然環境のなかで住宅を介して環境といかに対峙するか。環境との関係のなかで計画を行った。
住宅のなかにつくられた様々な場所で周辺環境との一体感を感じられるよう、部屋を敷地のなかに分散して配置し、様々な方向に視線が抜ける位置に窓を配置した。これによって様々な方向から光と景色が入り込み、明るく視覚的な広がりを感じられる空間とした。建物の形態についても、周辺環境との関係において道路の流れから配置や屋根の向きを決定し、外壁についても周囲の田畑の土埃に配慮して仕上げと色を決定した。
雄大な自然のなかの住宅が、住人にとって心理的な「拠り所」となるよう心がけた。
■建築概要
所在地:長野県伊那市
敷地面積:490.06m2
建築面積:124.35m2
延床面積:153.00m2
階数:地上2階
主体構造:木造
設計・監理:株式会社建築研究所フォーラム(勝野大樹+高見洋平)
施工:西武建工株式会社