
山下大輔による「波板の家」を、山岸剛の写真と超大判図面等で伝える書籍『住宅設計ドローイング BIG ARCHITECTURE BOOK 波板の家』をプレビューします。
「波板の家」は過去にアーキテクチャーフォトでも特集記事として紹介しています。
ひとつの小さな住宅を一冊にまとめた作品集です。本のヴォリュームはコンパクトながら、A0サイズの大きなドローイングや様々な種類の図面・詳細図と共に、撮り下ろしを含む山岸剛氏による美しい写真にて「Corrugated-Sheet House 波板の家」を多角的にご紹介いたします。
それは何かカタログのような、はたまた図面集でもあり写真集でもあるような不思議な本となったのではないか、と思います。
以下は出版社による内容紹介です。
実体験に近いかたちで、建築空間を想像できる! A0サイズの超大判図面付き!
建築の学生やこれから設計者になろうという人にとって、S=1/100の平面図・立面図、S=1/50の断面図などには馴染みがありますが、S=1/5や1/10程度で表現されるディテール図などはおよそ理解が及ばないものです。図面(建築)をよりよく理解するためには、断面図や平面図をディテール図とリンクさせて見る能力は欠かせません。
それであれば、「断面図のスケールをA0サイズまで大きくしてディテールまで兼ねた超大判図面があれば、図面の分かりにくさは解消できるのではないか……」。そんな発想をもとに生まれたのが本書となります。
対象となるのは建築家・山下大輔による「波板の家」(2017)。約8.2mキューブのきわめてシンプルなヴォリュームをもつ住宅です。外部のみならず、内部の豊かな空間まであますことなく伝えるため、写真家・山岸剛さんによる写真で構成されています。






