
住吉正文/ファロ・デザインによる”もの差しの椅子とcbf”です。
この作品に出会ったのは、PROTOTYPE EXHIBITION02であった。住吉による展示は、木製の椅子と、その椅子から発展するバリエーションを示したドローイングというシンプルなものだった。非常にシンプルだが頭の中にずっと残るインパクトがこの作品にはあった。
図録にあるコンセプト文を読むと、この椅子は、”バリエーションの基準となる「もの差し」”だという。建築の歴史を見てみると、様々な建築家が自分の建築を作るためのシステムを開発している。最も有名なものはコルビュジエのモデュロールだろう。現代で言うならペーター・メルクリも自身の比例システムをもとに設計を行っている。
これらのシステムが古典的な比例をベースとしているのに対し、住吉による”もの差しの椅子とcbf”は自身の身体感覚を取り入れた方法論だという。この自身の身体感覚をシステム化するという点で”もの差しの椅子とcbf”は新しく非常に興味深い。
architecturephoto.netではこの方法論について、住吉自身に解説をしてもらった。
