ミラー&マランタ事務所の風景
photo©伊藤達信
ミラー&マランタの建築
1年間事務所にいて感じたことをこの場を借りて少し書いてみたい。事務所の雰囲気はとてもアットホームで、毎日朝食をみんなでとるし、定期的に事務所主催のパーティーもある。このような労働環境がもたらす雰囲気は実際とても大事で、その普段の生活を大切にする姿勢は、設計にもつながっているように思う。
設計の進め方については、まず敷地の特徴をできるだけ正確に読みこんで、どのようにボリュームを置くかということが議論の中心になる。そのときに特徴的なのは、今ある状況をできるだけ肯定的に捉えて、その特徴をプログラムや時代背景に応じて少しだけ変えることで、建物にキャラクターを与えることである。このようにして作られたものは、周りのものと強く関係して建つことになって、よりその場所に対する理解を深めるようなものとなる。