書籍『アルゴリズミック・デザイン実行系 建築・都市設計の方法と理論』がamazonで発売されています
書籍『アルゴリズミック・デザイン実行系 建築・都市設計の方法と理論』がamazonで発売されています。著者は、渡辺誠です。
アルゴリズミック・デザインを動かしてみよう。初心者でも、プログラムをまったく知らなくても、大丈夫今日の建築の設計にコンピュータは不可欠であるが、その使い方は、製図機械の域をまだ出ていない。どういう設計がいいのか、それを思案する際には、やはり頭の中で試行錯誤をするしかない。その「設計」に、新しい方法を提示するのが、「アルゴリズミック・デザイン」である。そうした方向を、本書の著者はすでに1990年代に、「コンピュータを、手の延長として使うことから、脳の拡張として使うことを目指すもの」として、「誘導都市」と名付けたプログラムにより提示している。
こうした方法により、建築に課されるあれこれの条件を「解く」手順、即ち「アルゴリズム」を研究し、それを組み込んだコンピュータプログラムを開発・使用することで、手作業ではできないような絡み合った課題を解決する、かたちや空間構成を得ることが可能になる。その展開は近年急激に、世界的な潮流となりつつある。しかし、ではアルゴリズミック・デザインとはどういうものか実際に触れてみたい、できれば使ってみたい、としても、プログラムの学習から始めなくてはならず、道は遠い。
そこで本書は、アルゴリズミック・デザインの国際的な第一人者である著者が、誰でもアルゴリズミック・デザインを「実際に動かしてみる」ことができるようにと記した、新しいタイプの本である。ここで取り上げているプログラムの多くは、ウエブサイトからダウンロードして、本書の解説に従って、PC上で誰でも簡単に動かすことができる。そして、本書はプログラムの技術書には留まらず、その背景や思想についての考察を展開し、全体として、読者の今後の自発的なデザインの、契機となることを意図した構成としている。