藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌
藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオによる、福岡の住宅「飯塚の平屋」 photo©田中克昌

藤木俊大+佐屋香織+佐治卓 / ピークスタジオ 一級建築士事務所が設計した、福岡の住宅「飯塚の平屋」です。

敷地は国道と田畑の広がる集落とに挟まれた位置にあり、交通量が多く時間の流れが速い西側と、穂波川や田畑の開けたのびやかな風景とのギャップが大きい場所である。また敷地周辺は、神社が作り出す森があり、遠くにはボタ山が見える。少し離れた箇所には炭鉱時代の巻き上げ機基礎の遺構、そして、宿場町の名残を残す煙突やレンガの塀など、年月を経て残ってきた印象的な風景がみられる。

新たにここに建つ住宅も今後それらのひとつとなり得る様に、白華していくセメント板や黒ずんでいくZAM鋼板、苔むしていくカゴ詰めの割栗石などを、外観を構成する素材として選定し、時間とともに風景の一部になってゆけたらいいと考えた。
一方、ここに住まう家族は、東京から地元へ移り住み、緩やかな時間の中で過ごすことを望んでいた。
また、施主家族と話すなかで、近隣で畑を借りて農作業を行いたいなど、近所付き合いや親戚家族との交流も深めて丁寧な暮らしをしたいと考えているように感じた。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 株式会社ブルースタジオが、ポストコロナの社会環境を共に拓く仲間(正社員)を募集中
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仲間募集!ポストコロナの社会環境を「ブルースタジオ@東京オフィス&福岡オフィス」と共に拓こう。

 
—— コロナの与えた気づき。これから建築の役割、社会に与えた大きな影響がどうなるか。

賑わした花形建築の歴史。
短期的な経済効果が大きく、その在り方が生活者達の夢を背負っていた。
しかしこの時代に夢が変わった。コロナが与えた気づき。
首都圏、地方、世界中の人々、世界中あまたの場所で夢を見直すこととなった。
ポストコロナ時代の都市環境に求める理想の未来図、夢の世界が変わったモノと言えるだろう。
不安な要素。

それは何を考えているかわからないヒトが増え、信頼関係が強いもの同士のつながりが信頼を担保する。
知らないヒトがいる環境。高機能多機能高性能。知らない人との価値観をどう寄り添えるように考えるか。
人が集まる場所にはビジョン・コンセプトが強くなった。
ヒトが集まる・増えるはいい。

しかし減っていく現状においてはあらたなモノを開発し供給するのではなく、共感を得られる仲間を増やすことが重要であり、目指すべきビジョンを共有する時代へとなった。

2000年までは高度成長期時代。
人口減少期に日本が突入し、日本は歴史上経験したことのない現在を迎えている。
これまではマクロであった考え方とは異なり、ミクロの視点の持ち方が重要である。

 
—— そんな時代に必要な建築・都市環境の行方をブルースタジオはどうとらえるのか。

働き方において今まではオン・オフという時代だったが、現在は境目がない。両方が重なっている時代に変わった。オン・オフでは割り切ることのできない、マルチタスクからの暮らしの提案が必要だ。
それはひとりひとりの生活環境の中において、オフの日常の中に楽しみも含めたマルチな機能を持たすことが必然である。

コロナによるリモートワークは休みではない。
家の中で過ごすのであれば、家の中でマルチタスクをこなすことのできる生活環境をしつらえる必要がある。
自分の生活圏の中にマルチタスクがちりばめられていることが重要だ。これまでは自分の生活圏の中に取り入れることのなかったモノやコトが、自分の生活圏の中にマルチを置く時代へと変化し、非日常がなくなりつつある現在。サスティナブルの名のもとに、今までの日常の商業施設や住宅設計が変わるであろう。

 
—— ブルースタジオが考える暮らしのデザインとは。

建築のハコをつくることを目的とするのではなく、都市環境の中にあるハコ。
ハコがおかれる街をデザインすることを仕事としています。
国民意識・生活者意識を捉え分析し、パラダイムシフトに目を向ける。

そんな視点を持つ者同士が集まり、建築設計をはじめ不動産売買や賃貸借、マーケティングやプロモーションまで、住まいにまつわることを一貫し、街のデザイン、暮らしのデザインをしています。
私たちの考えるデザインに共感できる方のご応募をお待ちしています。

クリスト&ガンテンバインの設計で、チューリッヒに、チョコレート会社の博物館「リンツ・ホーム・オブ・チョコレート」が完成。建築を特徴づける高さ15mのアトリウムは古典的で秩序を感じさせる空間
クリスト&ガンテンバインの設計で、チューリッヒに、チョコレート会社の博物館「リンツ・ホーム・オブ・チョコレート」が完成。建築を特徴づける高さ15mのアトリウムは古典的で秩序を感じさせる空間 photo©LINDT&SPRUNGLI
クリスト&ガンテンバインの設計で、チューリッヒに、チョコレート会社の博物館「リンツ・ホーム・オブ・チョコレート」が完成。建築を特徴づける高さ15mのアトリウムは古典的で秩序を感じさせる空間 photo©LINDT&SPRUNGLI / KEYSTONE / Alexandra Wey
クリスト&ガンテンバインの設計で、チューリッヒに、チョコレート会社の博物館「リンツ・ホーム・オブ・チョコレート」が完成。建築を特徴づける高さ15mのアトリウムは古典的で秩序を感じさせる空間 photo©LINDT&SPRUNGLI

クリスト&ガンテンバインの設計で、チューリッヒに、チョコレート会社 リンツ&シュプルングリの博物館「リンツ・ホーム・オブ・チョコレート」が完成しています。施設の公式サイトはこちら建築家のサイトのプロジェクトページには、別の写真や図面も掲載されています。

この博物館は、チューリッヒ湖の近くにあるリンツ&シュプルングリ社本社の敷地内に建設され、企業の新しい玄関口の役割を担うとの事。スイスで最も多くの人が訪れる建物の一つになることを目指しており、ユーザーに焦点を当てた複合的なプログラムによって、多様な体験空間を生み出しているそう。スイスのチョコレート産業の知名度を新たな高みに引き上げ、チョコレートの魅力で訪問者を魅了することを目的としています。

この建築には、チョコレートに関するインタラクティブな展示、将来のチョコレートレシピの研究開発施設、生産工場、チョコレートショップ、カフェ、オフィスなどの機能があり、そのすべてが螺旋階段と通路で結ばれています。中央には、展示の作者でもあるアトリエ・ブリュックナーが開発した、高さ9メートル、金色のチョコレートでできたドラマチックな噴水が設置されています。

建築的に建物を見ていくと、この博物館は、リンツ&シュプルングリの工場跡地の論理、歴史、都市構造を彷彿とさせるもので、周囲の工場の建物との対話の中で形作られたそう。主に赤レンガで構成されるファサードは、近隣の工場を参照し、既製の工業製品を抽象的に再解釈したものだとか。

この建築の特徴となっている、長さ64メートル、高さ15メートル、幅13メートルの広大なアトリウムは、ドラマチックな空間と建築秩序の初源的な存在感を示しています。丸みを帯びた耐荷重性のある柱と壁の連なりが、すべての活動を組織化する堅牢な構造を生み出していて、階段、エレベーター、通路、橋が空間的にも体験的にもつながり、コミュニケーションを生み出しているとの事。

MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムの、訪問者が閲覧可能な芸術作品の収蔵庫「デポ・ボイマンス・ファン・ベーニンゲン」が竣工。鏡面パネルの貼られたお椀のような形状が特徴的で、周辺環境を映しだし環境に溶け込むことを意図
MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムの、訪問者が閲覧可能な芸術作品の収蔵庫「デポ・ボイマンス・ファン・ベーニンゲン」が竣工。鏡面パネルの貼られたお椀のような形状が特徴的で、周辺環境を映しだし環境に溶け込むことを意図2020年8月の様子。 photo©Ossip van Duivenbode
MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムの、訪問者が閲覧可能な芸術作品の収蔵庫「デポ・ボイマンス・ファン・ベーニンゲン」が竣工。鏡面パネルの貼られたお椀のような形状が特徴的で、周辺環境を映しだし環境に溶け込むことを意図2020年8月の様子。 photo©Ossip van Duivenbode
MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムの、訪問者が閲覧可能な芸術作品の収蔵庫「デポ・ボイマンス・ファン・ベーニンゲン」が竣工。鏡面パネルの貼られたお椀のような形状が特徴的で、周辺環境を映しだし環境に溶け込むことを意図2020年8月の様子。 photo©Rob Glastra

MVRDVが設計した、オランダ・ロッテルダムの、訪問者が閲覧可能な芸術作品の収蔵庫「デポ・ボイマンス・ファン・ベーニンゲン」が竣工しました(写真は2020年8月時点の様子です)。これから2021年秋の開館に向けて美術作品の移動が始まるとの事。

建物は高さ39.5メートルで、お椀のような形をしており、これにより比較的小さなフットプリントを実現しています。この形状により地上階では既存の美術館へのアクセスやルートが妨げられることなく、また地下水への影響を軽減することができるのだそう。そして、1,664枚の鏡面パネルに分割された6,609m2のガラスで構成されたこの建物の反射ファサードは、周囲を行き交う人々、ミューズンパークの緑豊かな敷地、雲、ロッテルダムのダイナミックな街のスカイラインなど、あらゆるものを映し出します。
この反射のおかげで、15,000m2の大きさにもかかわらず、建物はすでに周囲の環境に完全に溶け込んでいるとの事。そして公園や近隣の建物との強い関係を確立しながら、周囲の環境を活性化させます。

建物内部の目玉となるのは、階段が交差するアトリウムと、学芸員が選んだ作品を展示するガラス製の吊り下げ式ディスプレイケース。このアトリウムから展示室や学芸員のアトリエへと案内され、世界的に有名な美術館がどのようにコレクションを維持・管理しているのか、その舞台裏を知ることができます。1階のロビーを皮切りに、館内の至る所にアートが展示されており、屋上のレストランに至るまで、館内の至る所にアートが展示されています。このレストランの外には、高さ35メートルの屋上の森があり、1階から高速エレベーターでアクセスでき、数メートルの高さに立つ75本の白樺の木が植えられています。屋上からはロッテルダムの街並みが一望できます。

また、こちらのyoutubeページで2020年9月24日に行われたプレスカンファレンスの様子を見ることができます

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