SO-ILとFREAKSによる、フランス・マイゼンタールの文化施設「Site Verrier de Meisenthal」です。
18世紀築のガラス工場を改修した博物館等を内包する施設です。建築家は、産業遺産との対話と施設の主体性の定義を目指して、ガラス製造を暗示するRCのうねる造形で建物を一体化しました。そして、中央空間は自由度の高い公共広場として機能しています。
こちらは建築家によるテキストの翻訳
北ボージュ自然公園の牧歌的な風景の中にあるサイト・ベリエ・ド・マイゼンタールは、18世紀に建てられた歴史あるガラス工場を利用した、公的資金で運営されている文化施設です。
独立しながらも相互に関連する3つの施設があります。ガラス博物館─この地のガラスの歴史をたどる生きた記憶─、CIAV─伝統的な職人技と現代の実践が出会う国際ガラスアートセンター─、カドハメ─アートインスタレーション、イベント、コンサートが行われる複合文化施設─。私たちは、これらの施設を統合し、産業遺産と対話しながら現代的な施設のアイデンティティを定義しています。
コンクリート打ち放しの表面がうねりながら建物を一体化することで、ガラス製造の様子を暗示しています。この表面は、屋根、天井、壁として機能し、建物の1階を繋いで公共広場を構成しています。その下と上に、オフィスやワークショップ、カフェやレストランなど、新しい機能をセンシティブに導入しています。
既存の建物機能を再構築・拡張しました。工場ホールは、これまで使われていなかった地下1階に新たなエントランスを設けました。500席のブラックボックスシアターは、700席のスタンディングシアターとしても、3,000席のコンサートホールとしても利用可能です。
この新しいパブリックスペースは、史跡に対する市民の認識を高めるとともに、野外劇場やコンサート、季節の祭典など、自由度の高い場を提供するものです。