トラフ建築設計事務所が設計した、岐阜・不破郡のショールーム「関ヶ原石材 Strad. Stone Gallery」です。
石材企業の為に計画された天然石の展示施設です。建築家は、多彩な表情を持つ石を“鑑賞”する場として、体験の中で“原石から製品へと加工される過程”を想起させる空間を考案しました。また、加工場と直結し調達・加工・施工も集約されています。施主企業の公式サイトはこちら。
岐阜県関ヶ原に広大な敷地を持つ老舗の石材メーカー、関ヶ原石材の新たなブランディングに伴うショールーム新設計画を手掛けた。
世界中から独自調達された天然石のコレクションを「Strad.」として新たにブランド化。ショールームはブランドの石材を一同に取り揃える専用ギャラリーとなる。
運搬用のクレーンも残る既存工場を改装して作られた本ギャラリーは総面積909㎡、72種類の天然石板材を陳列可能なスペースを有する。ギャラリー正面では、敷地内に積まれた巨大な原石から着想した、整形されていない石の塊を積み上げたゲートが来客を迎える。
ゲートをくぐると、多彩な表情を持つ天然石をアートのように鑑賞できる空間が広がる。原石のブロックによるゲート、一面だけ鏡面に磨かれたモニュメント、加工原版のギャラリー、と原石から製品へと加工されていく過程を想起させるような構成とした。
無加工の原石の力強さ、素朴さを感じられる一方で、加工によって生み出される多彩な表情とのコントラストが感じられる。FRPとガラスで構成されたファサードにはひと際存在感を放つ積み上げられたブロックが幻想的に浮かび上がる。
ギャラリーは加工工場に直結しており、材料調達から加工、施工までをワンストップで行うことができる。