山家明 / マウンテンハウスアーキテクツが設計した、東京・西多摩郡の、サテライトオフィス兼宿泊施設「Village Hinohara」です。
都心から行き来し易く自然豊かな場に計画されました。建築家は、環境を享受し地域と関る建築を目指し、地形に沿って重ねた“3つの直方体”の中に仕事や交流の為の様々な空間を配置しました。そして、都市部と山間地の“新たな循環”を志しています。施設の公式サイトはこちら。
東京都心から50km圏内にありながら、村の93パーセントが山林、中央には清流秋川が流れる豊かな自然が残る檜原村にサテライトオフィス兼宿泊施設の新築計画を手掛けた。
新しい働き方や多様な生活様式の広がりを背景に、自然を享受し、地域の人と交流しながら新たな価値を創出する場が求められた。
敷地は、四方を山林に囲まれ、南には秋川が流れる斜面地。環境配慮の観点から土地の造成を極力行わないよう配慮し、機能毎に分けられた3つの直方体が地形に沿って重なり合うように設計した。
最下層のボリュームには、宿泊室、ギャラリーなどのスペースを配置。敷地の勾配をそのまま室内床および天井の勾配とし活かすことで、シームレスな繋がりを感じるとともに平地の少ない檜原村を室内にいながら感じられる空間とした。
エントランスでもある中間層のボリュームは、多く人が集まれるよう土間空間を広く設けた。象徴的な大階段は、奥行きのある寸法とし、座って仕事をしたり、イベント時には、客席になるなど、機能を限定しない空間とした。構造でもある門型のフレームを利用した陳列棚には、地域の情報、メンバーのゆかりの作品が置かれ、村内外の交流の場ともなる。