上林剛典 / platが設計した、栃木・日光市の宿泊施設「NIKKO A棟」です。
山と湖を一望できる自然の中の敷地に計画されました。建築家は、ドームテントではない“グランピング施設”として、地域の規制や環境を尊重した“ほぼ外”の様な“空っぽの建築”を設計しました。また、木架構の高床で冬季の積雪にも対応します。
男体山と中禅寺湖が一望できる奥日光の自然に恵まれた環境の中に、宿泊棟を設計した。
グランピング施設ではあるが、所謂ドームテント的なものではなく、屋根はあるがほぼ外のような、大自然と溶け込む空っぽの建築として計画。社寺建築のように、床を高さ1.2m木架構で浮かせ、周辺を柔らかく照らし、冬季には最大1mの積雪であっても機能するように建物と地面との関係を検討した。
また、国立公園ならではの規制を柔軟に受け入れ、既存樹木に寄り添い、建築が主張し過ぎることがないように慎重に建物の素材やボリュームを決定した。
広大な自然に対して、少し人間に優しい居場所がある、そんな空間を目指した。