トラフ建築設計事務所による、京都・下京区の、店舗「Aesop 京都髙島屋店」。百貨店内のモノトーンの共用部に面する区画。店がオープンする秋の京都の景色に着想を得て、イチョウを想起させる“黄金色のカーペット”を敷詰めた空間を考案。商品棚には“幹”を思わせる濃い色調の合板を用いる
トラフ建築設計事務所による、京都・下京区の、店舗「Aesop 京都髙島屋店」。百貨店内のモノトーンの共用部に面する区画。店がオープンする秋の京都の景色に着想を得て、イチョウを想起させる“黄金色のカーペット”を敷詰めた空間を考案。商品棚には“幹”を思わせる濃い色調の合板を用いる共用部から店内を見る。 photo courtesy of Aesop, Norihito Yamauchi
トラフ建築設計事務所による、京都・下京区の、店舗「Aesop 京都髙島屋店」。百貨店内のモノトーンの共用部に面する区画。店がオープンする秋の京都の景色に着想を得て、イチョウを想起させる“黄金色のカーペット”を敷詰めた空間を考案。商品棚には“幹”を思わせる濃い色調の合板を用いる売り場 photo courtesy of Aesop, Norihito Yamauchi
トラフ建築設計事務所による、京都・下京区の、店舗「Aesop 京都髙島屋店」。百貨店内のモノトーンの共用部に面する区画。店がオープンする秋の京都の景色に着想を得て、イチョウを想起させる“黄金色のカーペット”を敷詰めた空間を考案。商品棚には“幹”を思わせる濃い色調の合板を用いる左:ベンチ、中奥:エンスウィートシンクカウンター、右:ラッピングエリア photo courtesy of Aesop, Norihito Yamauchi

トラフ建築設計事務所が設計した、京都・下京区の、店舗「Aesop 京都髙島屋店」です。
百貨店内のモノトーンの共用部に面する区画に計画されました。建築家は、店がオープンする秋の京都の景色に着想を得て、イチョウを想起させる“黄金色のカーペット”を敷詰めた空間を考案しました。また、商品棚には“幹”を思わせる濃い色調の合板を用いるられました。店舗の公式ページはこちら

オーストラリアのスキンケアブランド イソップの、京都髙島屋内装計画。間口9m、奥行き7mでファサードの左右に躯体柱をもつ空間が計画地となった。

建築家によるテキストより

かつて漫画家の谷口ジローが「歩く人」で繊細に表現した、日常風景を切り取る視点にインスピレーションを受け、京都の街中の風景に着目した。同店がオープンする秋は、京都が紅葉で彩られる季節である。イチョウのある通りでは鮮やかな黄金色の葉が絨毯のように地面を覆い、街の様子を一変させる。この景色に着想を得て、床面には紅葉したイチョウを思わせる黄金色のカシミアのカーペットを敷き詰めた。

建築家によるテキストより

壁面や天井は床を引き立たせるように彩度の低い色にすることによって、明るい共用部からも切り離され、空間に落ち着きを与えている。商品棚はイチョウの太い幹を思わせる濃い色調に染色されたラワン積層合板を用い、方立てをセットバックさせることによって、並べられた商品の水平ラインが際立つ構成としている。シンクなど什器の一部に使われる真鍮は、黄金に染められた空間の中でより輝きを放つ。

建築家によるテキストより
原山大+村上芙美子 / HaMAoによる、広島・尾道市の二世帯住宅「向島の家」。本土から島へ移住する家族の住まい。近隣との関係性の構築を主題とし、新たな建築を“既に存在する周囲の多様な状況”と繋ぎ合わせる設計を志向。庇や外壁等の様々な要素が敷地境界を越えて周りと関わるように作る
原山大+村上芙美子 / HaMAoによる、広島・尾道市の二世帯住宅「向島の家」。本土から島へ移住する家族の住まい。近隣との関係性の構築を主題とし、新たな建築を“既に存在する周囲の多様な状況”と繋ぎ合わせる設計を志向。庇や外壁等の様々な要素が敷地境界を越えて周りと関わるように作る外観、北西側より見る、里道が、建物右側にある。 photo©YASHIRO PHOTO OFFICE
原山大+村上芙美子 / HaMAoによる、広島・尾道市の二世帯住宅「向島の家」。本土から島へ移住する家族の住まい。近隣との関係性の構築を主題とし、新たな建築を“既に存在する周囲の多様な状況”と繋ぎ合わせる設計を志向。庇や外壁等の様々な要素が敷地境界を越えて周りと関わるように作る2階、子世帯部分、左:ダイニング、中:階段室、右:「浮床」と子ども部屋 photo©YASHIRO PHOTO OFFICE
原山大+村上芙美子 / HaMAoによる、広島・尾道市の二世帯住宅「向島の家」。本土から島へ移住する家族の住まい。近隣との関係性の構築を主題とし、新たな建築を“既に存在する周囲の多様な状況”と繋ぎ合わせる設計を志向。庇や外壁等の様々な要素が敷地境界を越えて周りと関わるように作る2階、子世帯部分、キッチン、大きな窓により遠景を取り込んでいる。 photo©YASHIRO PHOTO OFFICE
原山大+村上芙美子 / HaMAoによる、広島・尾道市の二世帯住宅「向島の家」。本土から島へ移住する家族の住まい。近隣との関係性の構築を主題とし、新たな建築を“既に存在する周囲の多様な状況”と繋ぎ合わせる設計を志向。庇や外壁等の様々な要素が敷地境界を越えて周りと関わるように作る2階、子世帯部分、ブリッジから階段室とキッチンを見る。 photo©YASHIRO PHOTO OFFICE

原山大+村上芙美子 / HaMAoが設計した、広島・尾道市の二世帯住宅「向島の家」です。
本土から島へ移住する家族の住まいです。建築家は、近隣との関係性の構築を主題とし、新たな建築を“既に存在する周囲の多様な状況”と繋ぎ合わせる設計を志向しました。そして、庇や外壁等の様々な要素が敷地境界を越えて周りと関わるように作りました。

本計画は新型コロナウィルス及び、それに端を発するウッドショック真っただ中に計画された住宅である。
フィジカルなコミュニケーションが避けられる風潮がある中、新たに本土から島に移り住む家族にとっていかに周辺との関係性を築いてゆくか、また、日々高騰する材料費を吸収するために、2世帯住宅として可能な限り面積を抑えつついかに広がりや豊かさを確保できるかが求められた。

建築家によるテキストより

尾道水道を挟んで対岸にある向島。計画地は海岸から1kmほど離れた内陸部(縦断距離が3km程度なので十分内陸と言える)の山裾に位置する。近くの主要道路は明治初期までは満潮時には島を南北に船で往来が出来た入り江であったことから、古くは半島の先端であったということが容易に想像できた。

計画地を境に、山側は緩勾配の地形を道に沿って個別にゆっくりと造成されたと思われる緑の多い風景が広がる一方、平地側は田んぼを分筆して宅地にした比較的小さな庭付き一戸建てが建ち並ぶ。敷地の目の前もまた、これから分譲されるであろう土地が広がっている。

建築家によるテキストより

このように建ち方や時間軸も異なる風景の結節点にあったどっちつかずの空地は、擁壁を背負う里道と合わせて、前面道路に対してほどよい広がりを持っていた。その場所に、まったく新しい要素を持ってくるのではなく、既に存在する周囲の多様な状況をひとつひとつ繋げ合わせるような建築を提案した。

建築家によるテキストより

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