トラフ建築設計事務所が設計した、東京・港区の店舗「TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO」です。
模型メーカーの為の新旗艦店の計画です。建築家は、“世界に発信できる”文化拠点を目指し、ボックスアートを積極的に見せる“全長約100m”の商品棚を中心とする構成を考案しました。そして、“街の模型店”も想起させ“好奇心”の湧く空間を作りました。店舗の場所はこちら(Google Map)。
模型文化を発信する、タミヤの新フラッグシップ「TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO」の設計を手掛けた。
既存店の向いに新築された新虎安田ビル1階の、前面大通りの大きな歩道空地に面する6テナント分の区画が敷地となった。既存の模型ファンにとどまらずファン層の拡大を目指し、世界に向けて発信できる文化拠点としてのフラッグシップが求められた。
巨大なツインスターが出迎えるメインエントランスから入り、売り場を抜けて左奥にはイベントスペース「MODELERS SQUARE」、右側はカフェを併設する1/1スケールの車両展示スペースとした。カフェエリアはオフィスエントランスにも接続し、幅広い層が集まる文化的なゾーンとなっている。
歩道に面した幅広い店内を蛇行する、約6000アイテムを集約する高さ4m、全長約100mの商品棚は、趣味の部屋のように訪れる人の好奇心をかき立て、町の模型屋というノスタルジーも感じさせる。蛇行する棚の端まで見通せる貫通窓が風景を切り取り、次の部屋が垣間見えることで、店内奥へと誘導する機能を持つ。
模型店ならではの高揚感を与えるために、大きな棚の上部をストックとして、特徴的なタミヤのボックスアートを積極的に見せている。プラモデルの塗装工程のサーフェイサーを思わせる、ライトグレーの棚を背景にボックスアートが映える。
グレーのMDF、パーティクルボード、ゴムチップの床でエリアを分け、各エリアの特徴や機能に合わせている。通りからは商品棚の開口を通じ、奥の大きな壁面を利用したギャラリーウォールの展示が垣間見える。