フランシス・ケレの講演会が、国際文化会館で開催。プリツカー賞を2022年に受賞したアフリカ出身の建築家。ゲストコメンテーターとしてSANAAの妹島和世も参加
フランシス・ケレの講演会が、国際文化会館で開催。プリツカー賞を2022年に受賞したアフリカ出身の建築家。ゲストコメンテーターとしてSANAAの妹島和世も参加

フランシス・ケレの講演会が、国際文化会館で開催されます。
プリツカー賞を2022年に受賞したアフリカ出身の建築家です。また、ゲストコメンテーターとしてSANAAの妹島和世も参加します。開催日時は2024年11月22日18:30~20:00。参加にはこちらから事前申し込みが必要です。アーキテクチャーフォトでは、ケレのプリツカー賞受賞時に代表作品や経歴をまとめて特集記事として紹介しています。

国際文化会館では、2016年より「建築」を通して現代社会について考えるプログラム「Architalk」シリーズを展開しております。
来る2024年11月22日(金)に、世界的な建築家で2022年プリツカー賞受賞のフランシス・ケレ氏をスピーカーに迎えた、「Bridging the Gap (気候、文化、マテリアル、そして建築)」と題した講演会の開催が決定しました。
また、過去にプリツカー受賞し世界で活躍する建築家ユニットSANAAの妹島和世氏をゲストコメンテーターにお迎えいたします。

気候や風土に寄り添い、その土地の知恵や素材を生かしたサステナブルな建築様式が評価され、建築界でもっとも権威ある賞のひとつプリツカー賞をアフリカ出身で初めて受賞したフランシス・ケレ氏から直接学べる貴重な機会ですので、是非お見逃しなく!

フランシス・ケレ(建築家、Kere Architecture創始者)
最初のプロジェクトである故郷ブルキナファソのガンドの小学校(2004年)でアガ・カーン賞建築部門を受賞。2022年にはアフリカ人建築家として初めてプリツカー建築賞を受賞。
ケレ氏は、デザインに対する共同体的なアプローチの先駆者であり、持続可能な素材や建築様式へのコミットメントによって、現在最も著名な現代建築家の一人。その土地の特殊性や社会的なつながりに触発され、ベルリンを拠点としながらも4大陸にまたがるプロジェクトを手がけている。主なものに、ベナン国会議事堂(建設中)、ダカールのゲーテ・インスティトゥート(建設中)、レオ外科クリニック&ヘルスセンター(2014年)、リセ・ショルゲ中等学校(2016年)、サーペンタイン・パビリオン(2017年)、ティペット・ライズ・アート・センターのギャザリング・パビリオン、ザイレム(2019年)などがある。

妹島和世(建築家)
1956年生まれ。1981年日本女子大学大学院修了。1987年妹島和世建築設計事務所設立。1995年西沢立衛とSANAA設立。現在、ミラノ工科大学教授、日本女子大学客員教授、大阪芸術大学客員教授、横浜国立大学名誉教授、東京都庭園美術館長。主な妹島和世建築設計事務所の作品に再春館製薬所女子寮、梅林の家、犬島「家プロジェクト」、すみだ北斎美術館、日本女子大学目白キャンパスがある。

山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる外観、南側の道路より見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる1階、リビングスペース photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる1階、リビングスペース、ソファ側を見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる1階、リビングスペースから階段側を見る。 photo©川辺明伸

山田誠一建築設計事務所が設計した、静岡の「House A」です。
往来のある“碁盤の目の”街区の敷地での計画です。建築家は、防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出しました。また、周囲と繋がる為のテラス等も散りばめました。

街の中心部、城趾から碁盤の目のように広がる街区に計画地はある。
周囲の建物の多くが街のグリッドに正対した配置をとり、駐車場や庭などの余白がゆったりとした雰囲気をつくりだしている。敷地は比較的交通量の多い交差点の角地に位置し、クライアントからは防犯性や騒音対策として敷地を取り囲む高い塀が求められた。

単に閉鎖的な建物をつくるのではなく、街に対して大らかな関係性を持った建築を実現したいと考えた。

建築家によるテキストより

まず、街のグリッドに対して45度の角度を振った基準グリッドを敷地全体に設定した。
高さ方向はコンクリート型枠パネルH900mmを基準とし、斜めの壁と2層のワッフル状のスラブを持つ建物を建ち上げた。角度を振ったことで窓からの景色が街区を抜け、外周に生まれた三角形の余白が隣家との適度な距離をつくる。建物内外に庭やテラスを挿入することで、街とつながる様々な場所をちりばめた。

建築家によるテキストより

また、建物を構成する素材についても検討した。
私たちは様々な素材の肌理から、変化する時間を光として知覚する。その連続が暮らしや街の印象に大きな影響を持つということを前提に、感覚に作用する街角をつくりたいと考えた。建物の主要仕上げは、光の変化をより豊かに伝える粗いコンクリート打放しと左官壁を採用し、素材を統一することで内と外の印象を近づけた。

建築家によるテキストより

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