



トラフ建築設計事務所が設計した、東京・渋谷区の店舗「ROTOTO STORE」です。
ソックスブランドの旗艦店の計画です。建築家は、地域に根付いた“居場所”も目指し、ソックス型のテーブルのある多目的スペースを備えた空間を考案しました。そして、靴下を履いた様なオリジナルのスツールは試着時のみならずイベント時の活用も可能となっています。店舗の場所はこちら(Google Map)。
奈良発のソックスブランドROTOTO初の旗艦店「ROTOTO STORE」の内装計画。
敷地となった幡ヶ谷の商店街は、個性豊かな飲食店やショップが集まり、昔ながらの温かみと新しいカルチャーが融合する魅力的なエリアへと進化している。そうした地域に根付いた店舗になるために、物販機能にとどまらず、人々が自然と集い、交流が生まれる「居場所」となることが求められた。
L字の空間(ソックスの形)に対して、手前の空間を売り場、奥は多目的なスペースとし、床の色を手前と奥で変えることで空間にコントラストを生み出している。売り場では、カラフルなソックスが映えるように、商品が見やすいニュートラルな什器やディスプレイツールを取り入れた。
売り場の中央には、ROTOTOのためにリデザインされた“ROTOTO AAスツール”を設置した。ソックスを履いたような丸い足先のデザインが特徴で、試着用ベンチとしての機能を持ちながら、イベント時にはスツールとしても活用できる柔軟性を備えている。
ソックスの形をモチーフにしたテーブルは左官材で仕上げた滑らかな質感の天板が特徴で、POSとしての機能だけでなく、ソックスを包む作業やお茶を楽しむ時間、ワークショップなど、多様なアクティビティを受け入れる。テーブル上のペンダント照明は、使用されなくなった靴下の金板を使うことでROTOTOのものづくりの背景をディテールに取り込んだ。
店内に2箇所あるウォールディスプレイは、ブランドのバックボーンであるファッションやカルチャーを表現する、コンセプチュアルなインスタレーションの場として空間を彩る。