axonometricによる、東京・中央区のオフィス「Creation Palette YAE」。約1,300㎡のワンフロアでの計画。多様と一体感を両立する“共創”の場として、皆で共有できる“象徴的な風景”がある空間を志向。間仕切り壁やデスク等の役割も担う“1本の帯”を全体に配する構成を考案
axonometricによる、東京・中央区のオフィス「Creation Palette YAE」。約1,300㎡のワンフロアでの計画。多様と一体感を両立する“共創”の場として、皆で共有できる“象徴的な風景”がある空間を志向。間仕切り壁やデスク等の役割も担う“1本の帯”を全体に配する構成を考案展示エリア3側からエントランスエリアを見る。 photo©Yasu Kojima
axonometricによる、東京・中央区のオフィス「Creation Palette YAE」。約1,300㎡のワンフロアでの計画。多様と一体感を両立する“共創”の場として、皆で共有できる“象徴的な風景”がある空間を志向。間仕切り壁やデスク等の役割も担う“1本の帯”を全体に配する構成を考案エントランスエリアからイベントスペースを見る。 photo©Yasu Kojima
axonometricによる、東京・中央区のオフィス「Creation Palette YAE」。約1,300㎡のワンフロアでの計画。多様と一体感を両立する“共創”の場として、皆で共有できる“象徴的な風景”がある空間を志向。間仕切り壁やデスク等の役割も担う“1本の帯”を全体に配する構成を考案イベントスペース photo©Yasu Kojima

axonometricが設計した、東京・中央区のオフィス「Creation Palette YAE」です。
約1,300㎡のワンフロアでの計画です。建築家は、多様と一体感を両立する“共創”の場として、皆で共有できる“象徴的な風景”がある空間を志向しました。そして、間仕切り壁やデスク等の役割も担う“1本の帯”を全体に配する構成を考案しました。

東京駅前の八重洲ミッドタウン内にある約1,300㎡の大きなワンフロアの内装計画。

クライアントは100年以上の歴史をもつ三井化学株式会社。社員同士でも互いにどのような事業やプロダクトが社内で開発されているのかうまく共有できていない状態であった。それを束ねる社員が自分の担当以外の幅広い事業や製品・技術にも精通することで、連携を強化して事業創出と拡大につなげられる、一体感を生みだせるような共創の空間が求められた。

建築家によるテキストより

様々な人々やアイデアが集まるための多様な場所が与件として求められたが、それをそのまま並べてもバラバラな空間の寄せ集めにしかならず、同じ場所に集まる意味がない。多様でありながら、一体感がある空間はどのようなものかということがテーマとなった。

建築家によるテキストより

そこで、皆で共有できる一つの象徴的な風景をつくろうと考えた。
1本の浮遊する帯を、全体の意識を統合する媒体として位置づけている。白い帯が、フロア内を有機的に巡り、多様な空間を緩やかに区切りながら、キッチンカウンターになり、デスクになり、ベンチになり、イベントステージになって、人々の活動を誘発する装置となる。

一つの大きな川がその周りに多様な文化を育みながらも、ある共通の景観や物語を紡ぐことができるように、一つの大きな風景をインテリア空間に持ち込むことで、分断された空間がその個性を保ちながらも、緩やかに統合されたような状態をつくれないかと考えた。

建築家によるテキストより
小林佑輔 / tombow architectsによる、神奈川・川崎市の住宅改修「house K / T」。アトリエ併設の設計者の自邸。既存の構成などの魅力の最大化もテーマとし、“空間の境界面”を主対象として“繋がり方”を編集する設計を志向。壁や開口だけでなく家具・階段・構造材なども等価に扱い再構築する
小林佑輔 / tombow architectsによる、神奈川・川崎市の住宅改修「house K / T」。アトリエ併設の設計者の自邸。既存の構成などの魅力の最大化もテーマとし、“空間の境界面”を主対象として“繋がり方”を編集する設計を志向。壁や開口だけでなく家具・階段・構造材なども等価に扱い再構築する1階、リビングから開口部越しにテラスを見る。 photo©山内紀人
小林佑輔 / tombow architectsによる、神奈川・川崎市の住宅改修「house K / T」。アトリエ併設の設計者の自邸。既存の構成などの魅力の最大化もテーマとし、“空間の境界面”を主対象として“繋がり方”を編集する設計を志向。壁や開口だけでなく家具・階段・構造材なども等価に扱い再構築する1階、リビングからキッチンを見る。 photo©山内紀人
小林佑輔 / tombow architectsによる、神奈川・川崎市の住宅改修「house K / T」。アトリエ併設の設計者の自邸。既存の構成などの魅力の最大化もテーマとし、“空間の境界面”を主対象として“繋がり方”を編集する設計を志向。壁や開口だけでなく家具・階段・構造材なども等価に扱い再構築する1階、アトリエからキッチン側を見る。 photo©山内紀人

小林佑輔 / tombow architectsが設計した、神奈川・川崎市の住宅改修「house K / T」です。
アトリエ併設の設計者の自邸です。建築家は、既存の構成などの魅力の最大化もテーマとし、“空間の境界面”を主対象として“繋がり方”を編集する設計を志向しました。そして、壁や開口だけでなく家具・階段・構造材なども等価に扱い再構築しました。

多摩丘陵地帯の傾斜地に建つ築45年の戸建て住宅の改修計画である。
既存建物は南東向きの傾斜地という敷地条件に対して、コンパクトで合理的な設計がされていた。今回の改修においては、建物の外形や水回りの位置を大幅には変更せずに、既存建物が持っていた空間的魅力を最大化しながら、家族4人のための住空間と設計者自身のアトリエを併設するための整備を行う。

建築家によるテキストより

設計を始めるにあたり周囲を取り巻く環境を観察してみると、接道にあたる西側階段路地と東側隣地の地盤が家の床を介して地続きであるように感じた。中庭テラスに土が盛られ雑草が育っている状況がよりそれを感じさせたのかもしれない。
一方で、既存時点では景色を取り込む静かな空気が流れていた。そこで、家族の住まい方を考えた時に地続きの状況を家に取り込み、より動的に外界とつながる風景を生むことで、生活空間としての可能性を広げることが出来るのではないかと考えた。

建築家によるテキストより

既存の室配置と形状は肯定し維持しつつ、空間の境界に手を加えることで繋がり方を編集し、ひいては家全体を再定義することを試みた。

既存建物が持つコの字の形式をより生かすために、リビング・ダイニング・廊下の間仕切りを変更し、玄関側に属していた廊下を居室側のものとすることで、視線、光、風が中庭を囲うかたちで回るようにした。
次に、地上階ではアトリエの入口と中庭の出口を新設し、地下階ではアトリエへの動線を兼ねた吹抜けを追加することで、内部を経由して外から外へ貫通するような抜けを内外開口部の配置により整理した。

ここでの境界面の編集は、壁と開口だけに焦点を当てるのではなく、建具、家具、階段、素材、構造部材など、境界面に被さるエレメントを新旧の境やサイズの大小関係なく全て等価に扱い再構築している。
内-外の抜けだけでなく、自律したモノが重なり合い、境界を越えた繋がりを持つことで意識は自然と外へ向かい、結果として家全体が傾斜地に丸ごと飲み込まれたような空間へと変質していく。

建築家によるテキストより

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