成瀬・猪熊建築設計事務所による「板橋の立体住居」

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成瀬・猪熊建築設計事務所による「板橋の立体住居」

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all photos(C)西川公朗

成瀬・猪熊建築設計事務所が設計した「板橋の立体住居」です。

 この建築は、夫婦と子供2人(といっても大学生以上)、それに祖父の大人5人のための住宅である。家族ではありつつも、5人はそれぞれが独立した大人であり、自分のライフスタイルをもっている。これは、家長を元に家族内の立場が決まっていた頃の家族とは異なる、「家族全員がそれぞれ主体」という現代的な状況といえる。私たちはこうした構成の家族に対して、ハコである住宅にも、それに相応しい空間が必要と考えた。

※以下の写真はクリックで拡大します

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以下、建築家によるテキストです。

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板橋の立体住居

 この建築は、夫婦と子供2人(といっても大学生以上)、それに祖父の大人5人のための住宅である。家族ではありつつも、5人はそれぞれが独立した大人であり、自分のライフスタイルをもっている。これは、家長を元に家族内の立場が決まっていた頃の家族とは異なる、「家族全員がそれぞれ主体」という現代的な状況といえる。私たちはこうした構成の家族に対して、ハコである住宅にも、それに相応しい空間が必要と考えた。
 大人5人が快適に過ごせる居住空間を作るにあたって私たちが考えたのは、立体的に展開するチューブ状の共用空間とその周りに配置した個室群だ。リビング・ダイニング・キッチンは、ひと繋がりの空間でありながら、その中に散在し、まとまったひとつの部屋になっていない。階段などの縦動線や玄関、和室や客間も、この立体チューブの中に組み込まれている。空間は、洞窟のような閉塞感を与えないため、住宅スケールを逸脱した、大きな開口部を設け、室内でありながら街と再接続してゆくような体験を生み出している。またこうした街路のような雰囲気をさらに高めるため、階段や作り付けの家具や照明は、それぞれが独立した構成要素として視覚的に目立つように設計・配置し、雑多さを強調した。
 個室は各階に分散させ、それぞれの階に洗面やミニキッチン、トイレ等を配置し、フロアの中では個室同士が隣り合わないようにした。更に、個室の入り口はホールやリビング・ダイニングからは直接見えない、プライバシーの高い状況を作っている。それぞれの時間で生活をする大人たちが、互いにストレスなく過ごすことができるよう、共用空間と距離をとった個室群とした。
 こうした構成をとることで、5人は全員が同じ場所に集まるだけでなく、様々な機能がばらまかれた共用部を中心に、個室まで含めた全体を思い思いに使いこなしながら暮らすことができる。この建築は、家族が団欒する家であると共に、5人の個人が暮らす街でもある。

現在、設計スタッフ、プレス・秘書、長期アルバイト及びオープンデスクを募集しております。気軽にお問い合わせ下さい。

■建築概要
建築設計:成瀬・猪熊建築設計事務所 担当/成瀬 友梨、猪熊 純、古市 淑乃、荻矢 大介(元所員)、大田 聡(元所員)
構造設計:木下洋介構造設計室 担当/ 木下 洋介、坂本 憲太郎(元所員)
設備設計:GN設備計画 担当/五木田 正和、成田 奈保子
外構・造園:ガーデン工房ふりーふ 担当/永島 徹男、酒井 慶一
施工:山菱工務店 深草洋三


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