小林和生・小林利佳 / PLUS CASAによる、鳥取県智頭町の既存倉庫をリノベーションした自邸「HOME BASE」

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小林和生・小林利佳 / PLUS CASAによる、鳥取県智頭町の既存倉庫をリノベーションした自邸「HOME BASE」

architecture, feature

homebase00吹抜
吹抜。LVLの壁はファミリークローゼットと床下収納を内包。家族で過ごすパブリックエリアと個室の並ぶプライベートエリアを緩やかに仕切る。

homebase01リビング2
リビング。長さ15mに及ぶLVLの有機的な木目は、空間全体に方向性を与えてくれた。

小林和生・小林利佳 / PLUS CASAが設計した、鳥取県智頭町の既存倉庫をリノベーションした自邸「HOME BASE」です。

これは私たちの自邸である。

これまでは実家に両親と同居していた。しかしライフスタイルや価値観のまるで違う父が建てたその家は、私たちにとっていつまで経っても暮らしにくく愛着の持てるものではなかった。また事務所と家が離れていたことも不規則不定休な仕事と家事育児を両立する支障となっていた。さらに、豊かな暮らしを提唱し、人の住空間を考える立場にありながら、このような現状に甘んじていることを常に後ろめたく感じていたことも事実である。数年にわたり考えた末、事務所に併設する資材置き場として使っていた倉庫を、私たちの居住スペースにリノベーションするという結論に至った。

※以下の写真はクリックで拡大します

homebase02リビング3
リビング。2枚の壁の素材はそれぞれ、コンクリートとLVL。コンクリートの壁は薪ストーブの背面に位置し、蓄熱と柔らかな放熱により暖房効率を高める役割を担う。

homebase03リビング
リビング。玄関を入ると目に飛び込んでくる、元倉庫のボリューム感を活かした大きな一室空間。窓から豊かな自然を望む。

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薪ストーブ。薪ストーブはハースストーン社「EQUINOX」最大出力は30,240kcal/hr

homebase05ダイニング
ダイニング。箱の中にはキッチン、パントリー、パウダールーム、バスルームといった水廻りを集約し、上層はロフトとして利用。

homebase06LVLウォール

homebase07キッチン

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クローク、薪置場。死角となる壁の裏側には薪ストック、クローク、収納棚を配し、リビングのバックヤードとしての機能を持たせた。

homebase09クローゼット

homebase10パウダールーム

homebase11バスルーム

homebase12洗濯乾燥室
洗濯乾燥室。孤立するこの箱の周囲は機能的に回遊でき、陽当たりの良い南側を洗濯乾燥室に割り当てた。

homebase13着手前
改修前。

homebase14平面図

以下、建築家によるテキストです。

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「HOME BASE」

これは私たちの自邸である。

これまでは実家に両親と同居していた。しかしライフスタイルや価値観のまるで違う父が建てたその家は、私たちにとっていつまで経っても暮らしにくく愛着の持てるものではなかった。また事務所と家が離れていたことも不規則不定休な仕事と家事育児を両立する支障となっていた。さらに、豊かな暮らしを提唱し、人の住空間を考える立場にありながら、このような現状に甘んじていることを常に後ろめたく感じていたことも事実である。数年にわたり考えた末、事務所に併設する資材置き場として使っていた倉庫を、私たちの居住スペースにリノベーションするという結論に至った。

床面積215㎡。最高天井高5m。まずはこのがらんとした空間の温熱環境をいかにして整えるかが課題となる。できる限り身近に集められるエネルギーを活用したいと考え、夏は川の水を利用して屋根の散水冷却を、冬は燃料として山の木を利用する薪ストーブを採用した。予算上、外部は一切触れず内部も1つの箱と2枚の壁を配するだけのシンプルな間取りへと収束していった。

最小限の要素と単純な構成から生まれる大小の余白。そこに機能を与えることで成立した巨大なワンルーム空間。資材に埋もれていた真っ暗な倉庫は、四季折々に変化するパノラマの樹林風景と共に過ごす住空間となって生まれ変わった。そして一年を通し薪づくりに汗をかき、自然と共にある暮らしを実感し、質素でも自分たちのライフスタイルに合った家で子供たちと暮らすことの豊かさを私たちは今、身をもって体現している。

■建築概要
設計者:小林 和生・小林 利佳 / PLUS CASA
所在地:鳥取県智頭町
用途:倉庫リノベーション
延床面積:259㎡(住宅部分)
竣工:2016年3月


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