SHARE 菊竹清訓・妹島和世・坂茂らとの協働でも知られる構造家 松井源吾のアーカイブサイトが公開。作品集や論考もPDFで閲覧可能
菊竹清訓・妹島和世・坂茂らとの協働でも知られる構造家 松井源吾のアーカイブサイトが公開されています。作品集や論考もPDFで閲覧可能です。運営は松井源吾に学び、事務所のOBでもあるムーサ研究所の磐田正晴が手掛けています。
今年(2020年)は松井源吾先生の御誕生百年に当たる。先生がご逝去されてはや24年の歳月が過ぎ、次第にその御人柄や御業績も遠い記憶となって忘れ去られようとしている。
生前から「死んだあとに、弟子たちの手を煩わせない様、論文や作品集などを取りまとめておく。また遺言の代わりではないけれど、毎年その年の出来事を随筆集として記録しておく」と言っておられた。その影響もあって、7回忌や13回忌などの追悼の機会も失われて今日に至っている。
しかしながらその資料も自費出版であることから、その存在を知る人は門下生や建築関係の方々に限られていて、広く世間に行き渡っていないのが現状である。これらの貴重な資料を公開し建築に携わる方々だけでなく、これからこの分野を目指す若い方々のために伝えることが使命であると思い、ホ-ムぺ-ジ(HP)を開設するものである。
またこのHPに対するご意見や情報提供などを頂くことでより内容の充実を図って行きたいと考えている。
尚、開設に際し政枝夫人と松井家を代表して丸山昭夫氏の御了解を頂くと共に、プライバシ-保護に留意して作成した。
松井源吾教授は1920(大正9)年6月3日に佐渡に誕生され、1996(平成8)年1月11日に慶応病院で75歳の生涯を閉じられました。
その間に建築構造に於いて研究と設計の両分野で 多大の功績を納められ、また早稲田大学教授として多数の技術者育成に貢献されました。
私は大学院の2年間を松井研究室、更に引き続きORS事務所に7年間在籍した合計9年と、独立した後も公私に亘って終生ご指導を頂きました。
先生が早稲田大学を定年退職される際に、授業で使用されていた教材の全てを、専門学校で私が担当していた講座の教材として引き継ぐように託されました。更にその後も研究資料や出版書籍の原稿やスライドなど数多くの資料をお預かりしたままとなっていました。
この御生誕百周年を丁度良い機会ととらえ、その資料を用いてホ-ムぺ-ジを開設する事と致しました。本来であれば先輩諸兄の方々にご意見を頂いてからと思いましたが、もろもろの制約を踏まえ敢えて私個人の責任において作成いたしました。従いまして不備な点、過不足な内容など多々あるかと思いますが、閲覧者の御投稿や御叱責を頂き、より精度の高いものとしたいと考えております。