SHARE 中村竜治建築設計事務所による、東京の3つのスペースでの展覧会の空間デザイン「Form #1:FormSWISS展会場構成」
- 日程
- 2020年10月23日(金)–11月3日(火)
中村竜治建築設計事務所が設計した、東京の3つのスペースでの展覧会の空間デザイン「Form #1:FormSWISS展会場構成」です。渋谷区と目黒区の合計3つのスペースで2020年11月3日(火)まで展示が行われています(詳細情報は末尾に掲載します)。展覧会の公式サイトはこちら。
スイスのビジュアルコミュニケーションを展示する展覧会の会場構成です。
仕事中、図面や写真の配置や構図などを考えるとき、出力したものを床に並べて見ることがあります。机や壁より広い背景を確保でき、遠くから眺めることもできると同時に、手軽に並べ替えながら向きや順番をあれこれ考えることもできるからです。
今そうしている人がどれだけいるか分かりませんが、この展覧会を企画した丸山新さんが実際に現地を訪れ取材したスイス人デザイナー達の仕事や仕事場の風景を見ていると、今でもきっとそうしているに違いないと思えるほど、物や実空間と向き合っているように思えました。
作品を展示するというよりは、そんな感覚を伝えられる空間になればと考えました。
また、3つある会場はどれも多目的な空間で、純粋な壁がわりと少なく、物理的にも床の方が利用に適していたこともあり、自然と床を使う思考へと向かいました。お互いに離れていて広さや形も異なる会場に空間的な繋がりを持たせるために、ありふれた存在で形や大きさが一定であるコンクリートブロックを空間の素材に利用しました。床の上に展示物とブロックが置かれ、人はブロックの上を歩きながら展示物を見ます。
おそらくデザイナー達がその物を検討していた時と同じような感覚で、展示物を感じることができるのではないかと思います。また、会場ごとに異なるブロックの配置は、もともとの空間の使い勝手から少しずつずれていくので、二重に(入れ子というよりはぶれている感じ)空間があるように感じさせます。
展示物はその間にあり、どちらからも距離を保っているように感じる会場構成になっています。
以下の写真はクリックで拡大します
■建築概要
名称:Form #1:FormSWISS展会場構成
完成:2020年10月22日
用途:展示空間
場所:THINK OF THINGS 東京都渋谷区千駄ケ谷3-62-1
BOOK AND SONS 東京都目黒区鷹番2-13-3
FormGALLERY 東京都渋谷区神宮前1-10-7-103
展覧会名:Form #1:FormSWISS
会期:2020年10月23日(金)〜2020年11月3日(火)
面積:THINK OF THINGS 61.36m2
BOOK AND SONS 1F/23.66m2、2F/35.30m2
FormGALLERY 57.61m2
素材:建築用空洞コンクリートブロックA種(390×190×100mm)
主催:&Form
協賛:Embassy of Switzerland in Japan、Doors to Switzerland Japan 2020、Sakae Stünzi Foundation、Zürich Tourism
展覧会キュレーション:&Form(丸山新、高橋圭太郎)
会場構成:中村竜治建築設計事務所(中村竜治、若木麻希子、塙崚平)
設営:ソーエー(加藤優子)+ボランティアスタッフ
撮影:中村竜治
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
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内装・床 | 床 | 建築用空洞コンクリートブロックA種(390×190×100mm) |
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