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2020.12.03Thu
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武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」

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あづま工務店きりんやまほん設計室コンバージョンリノベーション三重士土宿泊施設山内紀人建材(内装・壁)建材(内装・床)建材(内装・照明)建材(内装・造作家具)武保学
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人

武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」です。

三重県伊賀市の古い街並みに残る町屋をホテルの客室に改修する計画である.

徒歩5分ほどに位置するフロント棟で鍵を受け取った宿泊客は、街の雰囲気を味わいながらこの建物にたどり着くという「分散型ホテル」の形式をなしている.

敷地に建つ築180年程の建物群は時間の蓄積を感じさせるが、部分的に昭和時代のリフォームによって新建材で覆われており、建物内部は新旧がいびつに混在する状態であった.

今回「建物が生き生きと使われていた時代に戻していく」というホテルのコンセプトに基づいて建物の触り方を決めていった.

建築家によるテキストより

また新建材を剥がして現れたオリジナルの仕上げを出来るだけ残すと同時に、新設部分も既存の板材の再利用や、伊賀の土を用いた左官など、この場所にゆかりのあるもので仕上げている. 建具はここにあったものを活用し、洗面台には箪笥を転用した.

建物の歴史に寄り添う手法は、新しく手を入れる部分と古いものとの「差異」にも表れている. 新規の木材は基本的に「赤身」に限定した. 一般的に入手しやすい「白太」の材が多く使われるが、「赤身」に厳選することによって新設部分と既存部分とがどことなくまとまった印象を生み出す. 「白太」によって新旧を対比させるのでも、「白太」を塗装することによって既存部分と無理に近付けるのでもない、調和と対比のゆらぎの上に空間の秩序を位置づけた.

ここを訪れた人が「古い部分と新しい部分の区別がつかない」と感じてもらえればこの試みはうまくいったのではないかと思う.

建築家によるテキストより

以下の写真はクリックで拡大します

武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」1階平面図。 image©きりん
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」2階平面図。 image©きりん
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
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武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人

以下、建築家によるテキストです。


三重県伊賀市の古い街並みに残る町屋をホテルの客室に改修する計画である.

徒歩5分ほどに位置するフロント棟で鍵を受け取った宿泊客は、街の雰囲気を味わいながらこの建物にたどり着くという「分散型ホテル」の形式をなしている.

敷地に建つ築180年程の建物群は時間の蓄積を感じさせるが、部分的に昭和時代のリフォームによって新建材で覆われており、建物内部は新旧がいびつに混在する状態であった.

今回「建物が生き生きと使われていた時代に戻していく」というホテルのコンセプトに基づいて建物の触り方を決めていった.
傾いていた蔵はジャッキアップすることによって補正し、コンロの下に隠れていたオクドさんは当時の暮らしを偲べるように展示した.
囲炉裏の煙抜きはリフォーム時に瓦で塞がれていたが、ガラス瓦に交換することによって半世紀ぶりに室内に光を落とした.

また新建材を剥がして現れたオリジナルの仕上げを出来るだけ残すと同時に、新設部分も既存の板材の再利用や、伊賀の土を用いた左官など、この場所にゆかりのあるもので仕上げている. 建具はここにあったものを活用し、洗面台には箪笥を転用した.

建物の歴史に寄り添う手法は、新しく手を入れる部分と古いものとの「差異」にも表れている. 新規の木材は基本的に「赤身」に限定した. 一般的に入手しやすい「白太」の材が多く使われるが、「赤身」に厳選することによって新設部分と既存部分とがどことなくまとまった印象を生み出す. 「白太」によって新旧を対比させるのでも、「白太」を塗装することによって既存部分と無理に近付けるのでもない、調和と対比のゆらぎの上に空間の秩序を位置づけた.

ここを訪れた人が「古い部分と新しい部分の区別がつかない」と感じてもらえればこの試みはうまくいったのではないかと思う.

設計者の資質は、空間とどれだけ対話ができるかということだと思っている.
新築の計画であれば敷地や周辺環境の声を聞き、それに応じて優しく語りかけること.
改修の計画であれば既存の空間を読み込み、どうすればその場所に喜んでもらえるかを熟考し答えを出すこと.

ヒットやホームランを打つことではなく、ボールの球筋を読んで正確にバットに当て、ほど良い位置にボールを転がすこと.
そのような送りバント的な役割によって塁に出て、このゲームを長く持続させることによって次なる街の展開につなげていくこと.
それが今回設計者に求められたことだったと思う.

■建築概要

建築名:城下町の客室
用途:宿泊施設
設計:きりん 武保学
施工:あづま工務店 東秀充、森本建築 森本雅行
造園:士土 金子達郎 金子周代
サイン・アートピース計画:やまほん設計室 山本忠臣
所在地:三重県伊賀市
建築面積:309.97 ㎡
延床面積:343.73㎡
構造:木造
階数:1階(母屋)、2階(蔵)
竣工年月:2020年10月
写真:山内紀人

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
内装・床客室床

杉赤身フローリング(野地木材工業)

内装・床ポーチ・通り土間床

大谷石貼(谷松石材)

内装・壁ポーチ・通り土間・一部客室壁

伊賀土塗り(世良和也、福森重之)

内装・照明各客室リビング製作照明

真鍮、鉄、銅製(boul pondz 上田安伸)

内装・造作家具各客室リビング製作家具

檜、杉赤身製(Tickle27 細野佳恵)

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※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません

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    藤本壮介の設計で千葉の小湊鉄道に新たな公衆トイレが完成。2012年にも同鉄道沿線駅にガラス張りの公衆トイレを設計し話題に

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    architecture|culture
    トイレ千葉藤本壮介
    藤本壮介の設計で千葉の小湊鉄道に新たな公衆トイレが完成しています
    www.chibanippo.co.jp

    藤本壮介の設計で千葉の小湊鉄道に新たな公衆トイレが完成しています。写真が2枚掲載されています(こちらでは大きな写真が閲覧可能)。2012年にも小湊鉄道の沿線駅にガラス張りの公衆トイレを完成させ話題となりました。また2018年にも小湊鉄道の沿線駅にトイレを完成させていたようです。

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    トイレ千葉藤本壮介
    2020.12.03 Thu 19:31
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    グラフィックの枠を超え建築家とも協同する原田祐馬 / UMAの単著『One Day Esquisse:考える「視点」がみつかるデザインの教室』をプレビュー

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    原田祐馬
    グラフィックの枠を超え建築家とも協同する原田祐馬 / UMAの単著『One Day Esquisse:考える「視点」がみつかるデザインの教室』をプレビュー photo courtesy of UMA
    原田祐馬 / UMAの単著『One Day Esquisse:考える「視点」がみつかるデザインの教室』がAmazonで発売されています
    amzn.to

    グラフィックの枠を超え建築家とも協同する原田祐馬 / UMAの単著『One Day Esquisse:考える「視点」がみつかるデザインの教室』をプレビューします。

    京都芸術大学(旧京都造形芸術大学)空間演出デザイン学科でゼミをもつデザイナーの著者が、今年4月1日から自主的にスタートした1日1問の出題形式のオンラインゼミ「One Day Esquisse(ワンデイ・エスキース)」。
    本書は同ゼミで出題された課題と参加学生の作例、講師による講評コメントをもとに、自宅の環境や身近な素材からクリエイティブなアイデアを発想し、具体的な形やプレゼンテーションとしてアウトプットするための視点と手法を解説する書籍です。

    5月末まで約1ヶ月半にわたり実施されたゼミから課題をテーマごとに章立て。
    出題の詳細内容と出題意図、学生の提出作品、作品に対する講評コメントを作品画像を中心にレイアウト。
    解説文から考え方のヒントを読み解き、具体的な作例も制作意図とともに見ることができます。

    大学の新1年生から修士課程2年生まで、幅広いレベルの学生たちにむけられるゼミの柔軟な課題の数々は、現役の学生だけでなく、コロナ禍で一般化したオンライン授業に悩む教員の方々のヒントとなる内容。
    また、デザイン系の学校・職種を目指すひと、広告関係や商品開発などクリエイティブな業務に関わるビジネス層にとってもデザイン的な思考法に触れる入口となるでしょう。

    リリーステキストより
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    原田祐馬
    2020.12.03 Thu 16:38
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    佐々木祐治 / U.L.A.Designによる、神奈川・横浜市の住宅「Garden Wall House #2」

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    architecture|feature
    FRASCOU.L.A.Design中田工務店住宅佐々木祐治図面あり建材(内装・キッチン)建材(内装・壁)建材(内装・床)建材(内装・造作家具)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(外装・建具)横浜田中克昌神奈川
    佐々木祐治 / U.L.A.Designによる、神奈川・横浜市の住宅「Garden Wall House #2」 photo©田中克昌
    佐々木祐治 / U.L.A.Designによる、神奈川・横浜市の住宅「Garden Wall House #2」 photo©田中克昌
    佐々木祐治 / U.L.A.Designによる、神奈川・横浜市の住宅「Garden Wall House #2」 photo©田中克昌

    佐々木祐治 / U.L.A.Designが設計した、神奈川・横浜市の住宅「Garden Wall House #2」です。

    横浜市内の傾斜地に建つ、夫婦と子供三人のための住宅である。背後は高さ6m以上の巨大な擁壁で囲われていたため、擁壁方向を「捨てる」計画とし、南東側に予算と建築的な要素を集約させることで、プライバシーの確保と眺望や採光の両立、屋内と屋外が対等で豊かな関係性を感じられる住宅を提案した。

    建物形状は普遍的で力強い箱型とし、北西方向は換気口以外の開口部を一切設けていない。南東方向の窓と屋外テラス、駐車スペースを通じて光と風を取り込む計画である。

    建築家によるテキストより

    木造で鉄骨造のようなカーテンウォールを構想したが、防火地域や延焼ラインの問題で住宅用サッシによる連窓は厳しく、予算の問題でビル用サッシの採用も難しい。しかし在来軸組工法ならではの合理性と構造美を目指し、一定の間隔で構造柱とサッシを並べた結果、伝統的な西洋の壁式構造のようでもあり、日本建築の柱と梁のイメージも併せ持った、先進的な木造建築が実現できたように思う。

    敷地面積が限られる都市住宅において、最小限の面積で最大限の緑化を実現するシステム、それが「Garden Wall」である。高さ6m、幅20m以上の「塀」でありながら、道路や隣地からの視線を適度に遮り、プライバシーを確保しつつ、周囲に対しては閉鎖的な威圧感を与えない。植物が育つまでの視覚効果と本物のツタが絡む下地材を兼ねた造花をネットに絡ませることで、地面に植えた植物は5年~10年かけて成長し、やがて多種多様なツタで覆われていく。春には花を咲かせ、秋には真っ赤に紅葉する「庭壁」は、設置面積もわずかなため、屋外テラスや駐車スペースとして敷地を最大限活用できる。木材の経年変化、植物の成長と共に、家族の成長を楽しめる住まいになれば嬉しい。

    建築家によるテキストより
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    FRASCOU.L.A.Design中田工務店住宅佐々木祐治図面あり建材(内装・キッチン)建材(内装・壁)建材(内装・床)建材(内装・造作家具)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(外装・建具)横浜田中克昌神奈川
    2020.12.03 Thu 15:10
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    伊原慶+和久田幸佑 / TA+A + 和久田幸佑建築設計事務所 + 三愛設計 設計共同体による、高知県・土佐町の、スポーツ観光拠点施設「湖の駅 さめうらカヌーテラス」

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    TA+AyAt構造設計事務所スポーツ施設テーテンス事務所三愛設計伊原慶和久田幸佑安東陽子小川重雄建材(内装・壁)建材(内装・天井)建材(内装・床)建材(外構・床)建材(外構・植栽)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(外装・建具)早明浦建設観光施設高知
    伊原慶+和久田幸佑 / TA+A + 和久田幸佑建築設計事務所 + 三愛設計 設計共同体による、高知県・土佐町の、スポーツ観光拠点施設「湖の駅 さめうらカヌーテラス」 photo©小川重雄
    伊原慶+和久田幸佑 / TA+A + 和久田幸佑建築設計事務所 + 三愛設計 設計共同体による、高知県・土佐町の、スポーツ観光拠点施設「湖の駅 さめうらカヌーテラス」 photo©小川重雄
    伊原慶+和久田幸佑 / TA+A + 和久田幸佑建築設計事務所 + 三愛設計 設計共同体による、高知県・土佐町の、スポーツ観光拠点施設「湖の駅 さめうらカヌーテラス」 photo©小川重雄

    伊原慶+和久田幸佑 / TA+A + 和久田幸佑建築設計事務所 + 三愛設計 設計共同体が設計した、高知県・土佐町の、スポーツ観光拠点施設「湖の駅 さめうらカヌーテラス」です。
    施設の公式ページはこちら。

    中山間地域は、場所の大半が山(傾斜地)である。山々の間に川が流れ、川と山の間の僅かな平地に集落が形成される。自然環境に僅かに手を加え、自然と一体の新しい生活環境を獲得している。嶺北地域を象徴するさめうら湖は、四国地方の生活を支える水瓶として、自然地形とダムが一体に混ざり合い雄大な湖面環境を形成している。

    同じく地域の魅力的景観のひとつである相川の棚田も、自然の斜面に人が手を加え、段差の中に見事な水田の景観を構築している。嶺北地域の既存景観の中に、切り開かれた人びとの生活が一体的に融合し、新しい生活環境を形成していると言える。それが中山間地域という場所の魅力である。

    青少年等の家として役割を担った旧さめうら荘が隣地に移設され、あらわになった段差や擁壁等の微地形と変形した地型に、それらを紡ぎ合わせるように建築を挿入した。建築が環境を切り取るのではなく、既存環境と建築が混ざり合う中に多様な場所を生み出したかった。

    建築家によるテキストより
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    TA+AyAt構造設計事務所スポーツ施設テーテンス事務所三愛設計伊原慶和久田幸佑安東陽子小川重雄建材(内装・壁)建材(内装・天井)建材(内装・床)建材(外構・床)建材(外構・植栽)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(外装・建具)早明浦建設観光施設高知
    2020.12.03 Thu 07:30
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    坂茂の設計で完成した、栃木・那須郡の宿泊施設「アートビオトープ・スイートヴィラ」の写真

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    architecture
    坂茂宿泊施設栃木
    坂茂のウェブサイトに、栃木・那須郡の宿泊施設「アートビオトープ・スイートヴィラ」の写真が掲載されています
    www.shigerubanarchitects.com

    坂茂のウェブサイトに、栃木・那須郡の宿泊施設「アートビオトープ・スイートヴィラ」の写真が5枚掲載されています。施設の公式サイトはこちら。

    約16,000m²の広大な敷地に計画された分棟形式の宿泊施設である。敷地の両脇を流れる渓流を間近で楽しめるように、土地の形状を活かして、全棟木造60m²の14棟(計15室)のヴィラが配置されている。緩やかな傾斜の土地に沿うように、室内はスキップフロア形式になっており、大開口の4枚引戸を開けると、大きく外へ張り出した屋根の下に設けられた奥行き3mのテラスと室内が一体的に結ばれる構成になっている。幅5.4mの大開口部は、450mmピッチで並ぶ12m長の登り梁を束材として木製上下弦材で挟み、筋交いを入れてトラスを形成することにより大梁をなくすことで、屋内外の空間が途切れず連続している。浴室は2面を開けることで半屋外空間となる。外壁には敷地の造成中に出土した石が使われている。

    shigerubanarchitects.com
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    坂茂宿泊施設栃木
    2020.12.03 Thu 06:42
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    2020.12.02Wed
    • 仙台市役所本庁舎建替設計プロポで、石本建築事務所・千葉学建築計画事務所JVが受注候補者に。提案書も公開
    • 堀部安嗣と横内敏人による対談「住宅設計の現場で考えること」の動画。2017年2月に行われたもの
    • 青木淳の講演会「アップデート(対話)」がオンラインで開催
    • 日本全国の道路や橋などのインフラ老朽化問題を取り上げたNHKのウェブ特集記事「壊れたら もう直せない…」
    • 岸本将太+姫野友哉 / 岸本姫野建築設計事務所による、大阪市の住宅「大正の家」
    • ほか
    2020.12.04Fri
    • 東京藝術大学 青木淳研究室による建築展「シン・マサキキネンカン」が、東京藝術大学構内 正木記念館で開催。青木による本展解説のテキストも紹介
    • 安田アトリエの建築設計、内田デザイン研究所の内装設計による、京都市の宿泊施設「MUNI KYOTO」
    • 髙橋正嘉+原田小夜子 / ハイランドデザインによる、長野・安曇野市の、アトリエ付きの自邸「穂高有明の住宅」
    • 安藤忠雄が、イタリアの歴史あるデザイン・建築誌「domus」のゲストエディターに。2020年はデイビッド・チッパーフィールドが務めたポジション

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