SHARE 光本直人+濱名直子 / ミハデザインによる、神奈川の住宅「yo 2018-」
光本直人+濱名直子 / ミハデザインが設計した、神奈川の住宅「yo 2018-」です。
キッチンからダイニング、リビング、庭のテラスへと続く壁にはクライアントが以前居住していた地域でなじみのあった大谷石を張り、その素材感が吹き抜けからの光を和らげつつもテラスへのつながりを強調している。
外部まで延長したこの大谷石張りの壁は防火壁としての役割もあり、庭テラスとリビングをつなぐ引き分けの大型アルミサッシの設置を可能にし、更に植栽・タイル・オーニングなどのしつらえも加わることで、外部をインテリア化し、リビングの延長として心地よく過ごせる場をつくり出している。
更にリビングは構造を木造と鉄骨のハイブリッドにすることで天井が高く、大きなスパンのゆったりとした公共空間のような佇まいを意識した
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以下、建築家によるテキストです。
横浜山手の高台に拡がるゆったりと落ち着いた住宅地に建つ、4人家族のすまいである。
敷地は通りから中に入った路地状敷地で、緩い勾配のアプローチを抜けた先にある。
1階は周囲を塀で囲み、家族の集まるリビングダイニングから背の低い間仕切りで区切られた奥のキッチンやゲストルーム、南側の庭まで拡がったひと繋がりの空間である。
四周隣家で囲まれているため、隅になる部分には上方に視線や意識が抜けるよう孔をあけ、ハイサイドサッシから光を取り入れている。
キッチンからダイニング、リビング、庭のテラスへと続く壁にはクライアントが以前居住していた地域でなじみのあった大谷石を張り、その素材感が吹き抜けからの光を和らげつつもテラスへのつながりを強調している。
外部まで延長したこの大谷石張りの壁は防火壁としての役割もあり、庭テラスとリビングをつなぐ引き分けの大型アルミサッシの設置を可能にし、更に植栽・タイル・オーニングなどのしつらえも加わることで、外部をインテリア化し、リビングの延長として心地よく過ごせる場をつくり出している。
更にリビングは構造を木造と鉄骨のハイブリッドにすることで天井が高く、大きなスパンのゆったりとした公共空間のような佇まいを意識した。
一方2階はあえてダイレクトでオープンな吹き抜けでは無く、勾配屋根をつたうやわらかな光や空気感と共に上下をつなぎ、親密で落ち着いた空間をつくり出している。
2階のテラスから続く階段で屋上に上がると、丘の下に広がる横浜の風景が一望でき、庭の囲われた心地よさから反転し、開放的なランドスケープを感じることができる。
■建築概要
用途:住宅
敷地面積:197.90m2
建築面積:88.81m2
延床面積:153.12m2
構造・規模:木造在来工法 地上2階
構造設計:yAt構造設計事務所
施工:ヨシナガ工業
竣工:2018年9月
Photo:山内紀人