architecturephoto®

  • 特集記事
  • 注目情報
  • タグ
  • 建築
  • アート
  • カルチャー
  • デザイン
  • ファッション
  • 書籍
  • 展覧会
  • コンペ
  • 動画
  • テレビ
  • すべてのタグ

建築求人情報

Loading...
2021.7.01Thu
2021.6.30Wed
2021.7.02Fri
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす

2,219.33藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす

日程
2021年7月1日(木)
–
9月5日(日)
architecture|exhibition|feature
パヴィリオン東京渋谷区藤本壮介
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto

藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポートです。“雲”にインスパイアされた建築が、見る人に様々な感覚を呼び起こす建築となっています。“パビリオン・トウキョウ2021”の一環として制作された作品です。作品の設置場所はこちら(Google Map)(このパヴィリオンのみ同じものが高輪ゲートウェイ駅改札内にも展示されています)。開催期間は2021年9月5日(日)まで。

こちらはアーキテクチャーフォトによるレポート

藤本壮介によるパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」の設置場所は、代々木公園パノラマ広場付近。
公園の中ということもあり、植栽に囲まれ遠くからでも眺めることができる。藤本はこのパヴィリオンを「世界中の様々な国や地域や状況の上に浮かぶ『世界の大屋根』のような存在である雲にインスピレーションを受けて、『全ての人のための場所』というコンセプトのもと、多様性と寛容性を象徴する場所として考案」したのだという。

実際にこの作品を眺めてみると、その選ばれた色彩や形状によって藤本が構想する「多様性と寛容性を象徴」という意図も感じられるが、同時に雲をスタート地点として実際に素材や寸法が与えられた作品としての面白さも浮かび上がってくる。

その形態はユニークな形状の風船と言ってもいいように思うが、それが3本の細い棒で支えられているようにも見えるし、浮かび上がらないように地面につなぎ留められているようにも見える。建築をつくるという行為においては重力をどう扱うかということが避けられないことであり、それが構造をどう構想し表現するのかという視点に繋がるのであるが、本パヴィリオンではこの重力と構造の関係が視覚的に揺らぐような感覚を与えている。それがこの建築の面白さのひとつだろう。

また、このパヴィリオンは、置かれた環境の中で、使用されている白い色と素材が、見る角度や天気によっていろいろな表情を見せる。筆者が訪問した当日は、曇り空であったが、パヴィリオンを下からのぞくと、空の色とパヴィリオンの色が同化し境界が曖昧に見えた。逆に遠くから眺めてみると周囲の植栽を背景として、その形状がパキッとして見えたりもする。高輪ゲートウェイ駅改札内での本作品は観覧できていないが、また異なる印象を与えるのだろう。

雲を構想し、象徴として設計されたものであるが、そのスケールと公園の中という立地によって、ぼんやりと機能が想起されたの興味深く思えた。芝生の上ということもあり休憩用の小さな東屋のようにも感じられるのである。

このように色々なインスピレーションを湧き起こさせるのも藤本の緻密な構想によるものだろうか。

以下の写真はクリックで拡大します

藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto


こちらはワタリウム美術館で展示されている、藤本によるパヴィリオンの資料

以下の写真はクリックで拡大します

藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto
藤本壮介が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Cloud pavillion(雲のパビリオン)」のレポート。“雲”にインスパイアされた建築が様々な感覚を呼び起こす photo©architecturephoto

作品解説とクレジットはこちら

藤本壮介(1971年~)が設計したのは、雲の形をしたパビリオンです。
藤本にとって雲は憧れのような存在だと言い、「とてつもなく大きく、さまざまなものをすべて包み込んでしまう究極の建築」と感じるとも語っています。世界中の様々な国や地域や状況の上に浮かぶ「世界の大屋根」のような存在である雲にインスピレーションを受けて、「全ての人のための場所」というコンセプトのもと、多様性と寛容性を象徴する場所として考案しました。
このパビリオンは代々木公園と高輪ゲートウェイ駅という、自然の中と最新の駅舎という全く異なる2箇所に設置されています。同じものが異なる場所に設置されることで、様々な場所を包む雲というコンセプトを伝えるとともに、それぞれの場所の違いが見えてくることを狙っています。
藤本壮介は、自身が「原初的な未来の建築」と表現する建築・都市・風景を生み出し、世界中から注目を集めている建築家です。

施工協力:株式会社田中工務店
バルーン制作:有限会社クラウン・ビー
構造設計:東京藝術大学美術学部建築科教授 金田充弘

paviliontokyo.jp

■開催概要
Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13
パビリオン・トウキョウ 2021
開催時期:2021年7月1日(木)~9月5日(日)
鑑賞時間:各パビリオンごとに異なります。最新情報を公式サイトにてご確認ください。
*一部のパビリオンには休館日がございます。また、入場料や事前予約が必要な会場がありますのでご注意ください。
会場:新国立競技場周辺エリアを中心に東京都内各所
パビリオン・クリエイター:藤森照信、妹島和世、藤本壮介、石上純也、平田晃久、藤原徹平、会田誠、草間彌生
特別参加:真鍋大度 + Rhizomatiks
主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、パビリオン・トウキョウ2021実行委員会
企画:ワタリウム美術館
公式サイト:https://paviliontokyo.jp/

あわせて読みたい

サムネイル:ノーマン・フォスター
ノーマン・フォスター”UAE Expo Pavillion”
  • 2,219.33
  • 0
  • 41
  • 0
  • 0
パヴィリオン東京渋谷区藤本壮介
2021.07.01 Thu 00:38
0
permalink

#渋谷区の関連記事

  • 2022.5.10Tue
    上林剛典 / platによる、東京・原宿の店舗「RESTAURANT U」。若者が集まる通りに面する飲食店の内装計画、街と店の距離感を近づける事を目指して室内のカウンターが外に飛出るデザインを考案、内部では客と店員が交錯する動線設計を意図的に行い自然な交流を促す
  • 2022.4.12Tue
    若松均建築設計事務所による、東京・渋谷区の住宅「富ヶ谷路地の家」。数十年変わらない雰囲気も残る住宅密集地に計画、この場の建築の在り方を求め周辺の時を経た家々に寄せた佇まいの外観を考案、内部は対照的に小さな敷地の“余白”として空間をつくる
  • 2022.4.05Tue
    トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区の、スタジオとオフィス「Amazon Music Studio Tokyo」。米通販大手音楽配信部門の複合施設の内装計画で、日本文化“ジャズ喫茶”の音を楽しむ社交場をテーマとし世界規模でのブランディングと日本要素を対比、変容するブランドを象徴する空間を目指す
  • 2022.2.16Wed
    岡田宰 / 2id Architectsによる、東京・渋谷区の店舗「SHIBUYA BASE」。ネットショップ作成サービス利用者に実店舗の機会を提供する場で、多様な商品の陳列を想定し“匿名的”かつ“象徴的”な空間を意識し設計、リアルだからこその購買体験の支援を目指す
  • 2022.1.18Tue
    本橋良介+三木達郎 / MMAAAによる、東京・渋谷区の「エクシオグループ本社ビル エントランス改修」。既存のオーセンティックな空間を改修、床壁に触れず約800灯の照明と直径7mの人造大理石の円盤を設置、レフ板のように作用させフラットな光環境を生み出し今迄には無い“おおらかさ”の獲得を目指す
  • 2021.12.23Thu
    スノヘッタ+竹中工務店による、東京・渋谷の、コワーキングスペース「Pangea Digital Garage」。筆の跡から着想を得た“スーパーファニチャー”を中心に据え、この家具が施設の諸機能や個々の作業空間を包含、日常の交流を通じ大きなヴィジョンへとユーザーを導く
  • 2021.11.27Sat
    川嶋洋平建築設計事務所による、東京の、集合住宅の一住戸の改修「渋谷のリノベーション」。東西に開口を持ち明暗が時間で反転する空間を、強い光沢のある素材群を選定することにより、床天井が光の変化を反映し部屋全体の空気感を変化させる
  • 2021.11.19Fri
    中山英之建築設計事務所が手掛けた、東京都渋谷公園通りギャラリーの「『語りの複数性』展 会場構成」をレビュー。既存ビル内を改装したギャラリーに、動線と壁面を緻密に設計することで、自然な流れを持ったひとまとまりの展覧会という感覚と作品に深く対峙できる状況をつくりだす
  • 2021.10.05Tue
    村山徹+加藤亜矢子 / ムトカ建築事務所による、東京・恵比寿の写真スタジオ「GO-SEES PREMIER」。既存のプランをほとんど変更せず要望通りに整えたうえで、“隅切り”という一手によって空間を動的に変化させる
  • 2021.10.04Mon
    村山徹+加藤亜矢子 / ムトカ建築事務所による、東京・渋谷区の写真スタジオ「GO-SEES AOYAMA」。デザインの余地がほぼない機能重視のプログラムにおいて、既存空間を“すっぴん”と捉え、前景化したオブジェクトにより“メイクアップ”し、空間を彩ることで人々に高揚感を生み出す
  • view all
view all

#パヴィリオンの関連記事

  • 2022.5.25Wed
    久米貴大+チャンヴィタン・ワタンヤ / Bangkok Tokyo Architectureによる、タイの「森の広場」。催し等に使われる半屋外広場の計画、多様な人々や用途の呼び込みを目指して文脈と繋がりつつ複数の観点の交差から生まれる建築を志向、地域の葉と鋼管フレームという対極の素材と仕組みでつくる
  • 2022.5.07Sat
    MVRDVによる、ドイツ・アウクスブルクのパヴィリオン「Fuggerei NEXT500 Pavilion」。 世界最古のソーシャルハウジング“フッゲライ”の500周年を記念して建設、5週間に渡り行われる学術的な議論や展示の為に使われ、8.5mのキャンティレバーは未来のフッゲライを見渡す事を想起
  • 2022.4.18Mon
    大阪・関西万博の「いのちの輝きプロジェクト」に、建築分野からSANAA・隈研吾・小堀哲夫・noiz・小野寺匠吾・橋本尚樹・遠藤治郎が参加。各界のプロデューサーとコラボしパヴィリオンをデザイン
  • 2021.12.20Mon
    藤本壮介建築設計事務所による、京都の「アメノシタ・パビリオン」。ロームシアター京都の屋外空間を敷地に、世界文化交流祭“KYOTO STEAM”の為につくられた、120mm角で長さ4mの木材を積層した鳥の巣のような建築
  • 2021.8.10Tue
    水谷隼人による、ドイツ・ネブラの「森と空のパヴィリオン」
  • 2021.7.25Sun
    石上純也による、東京・千代田区の、20世紀初頭に建てられた邸宅の庭にたつパヴィリオン「木陰雲」のレポート。敷地のもつ空間の質を、建築によって増幅
  • 2021.7.18Sun
    ///
    藤森照信・妹島和世・藤本壮介・平田晃久・石上純也・藤原徹平・会田誠・草間彌生によるパヴィリオンが都内8か所に設置された「パビリオン・トウキョウ 2021」のシンポジウム等の動画
  • 2021.7.13Tue
    妹島和世による、東京・中央区の、浜離宮恩賜庭園でのパヴィリオン「水明」。歴史的庭園と現代的景観を繋ぎ新たな風景を創出
  • 2021.7.01Thu
    藤森照信が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「茶室『五庵』」のレポート。藤森建築の言語が詰め込まれた国立競技場を臨む茶室
  • 2021.7.01Thu
    平田晃久による、東京・渋谷区のパヴィリオン「Global Bowl」のレポート。彫刻と建築の感覚を行き来するような作品
  • view all
view all

建築求人情報

Loading...

 

    公式アカウントをフォローして、見逃せない建築情報を受け取ろう。

    31,721
    • Follow
    46,162
    • Follow
    • Follow
    • Add Friends
    • Subscribe
    • 情報募集/建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
      More
    • メールマガジン/ メールマガジンで最新の情報を配信しています。
      More

    この日更新したその他の記事

    藤森照信が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「茶室『五庵』」のレポート。藤森建築の言語が詰め込まれた国立競技場を臨む茶室

    2,489.98 藤森照信が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「茶室『五庵』」のレポート。藤森建築の言語が詰め込まれた国立競技場を臨む茶室

    日程
    2021年7月1日(木)
    –
    9月5日(日)
    architecture|exhibition|feature
    パヴィリオン東京渋谷区藤森照信
    藤森照信が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「茶室『五庵』」のレポート。藤森建築の言語が詰め込まれた国立競技場を臨む茶室 photo©architecturephoto
    藤森照信が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「茶室『五庵』」のレポート。藤森建築の言語が詰め込まれた国立競技場を臨む茶室 photo©architecturephoto
    藤森照信が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「茶室『五庵』」のレポート。藤森建築の言語が詰め込まれた国立競技場を臨む茶室 photo©architecturephoto

    藤森照信が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「茶室『五庵』」のレポートです。藤森建築の言語が詰め込まれた国立競技場を臨む茶室です。“パビリオン・トウキョウ2021”の一環として制作された作品です。作品の設置場所はこちら(Google Map)。開催期間は2021年9月5日(日)まで(※内部に入るには事前予約が必要です)。

    こちらはアーキテクチャーフォトによるレポート

    藤森照信が設計したパヴィリオンが設置されているのは東京・渋谷区のビクタースタジオ前。斜向かいには国立競技場がある敷地だ。藤森によるパヴィリオンは「パビリオン・トウキョウ2021」の中で唯一明確に内部空間をつくっている。最も建築物に近いパヴィリオンと言える。

    周辺環境の取り扱い方も極めて建築的だ。2階の4帖半の茶室には開口部が設けられており、それは隈研吾らが設計した国立競技場を望むことができる。また上層の茶室部分の外壁には焼杉が使用されるなど、過去の建築の中で確立された藤森建築の言語がこのパヴィリオンでも踏襲されているのも印象的である。明確に藤森の刻印がなされたパヴィリオンだと言えるだろう。

    主たる機能である茶室部分に上がるには、まず緑化された壁面に開けられた歪んだ穴から待合に入る。内部は下地材があらわしとなっているのだがこれは、構造形式の正直さではなく表面の素材の効果を優先し建築を作り続けてきた藤森ならではの合理性と言えるだろうか。その待合の角に梯子が設置されており、ここを上ることで茶室に入ることができる。この梯子はにじり口の再解釈なのだそうだ。

    その外観のデザインや茶室という用途も、藤森建築においてはお馴染みと言えるものだ。規模は小さいが藤森建築のエッセンスが詰め込まれた建築であり、実際に訪問する価値があるパヴィリオンである。

    • 残り21枚の写真と建築家によるテキスト
    • 2,489.98
    • 0
    • 46
    • 0
    • 0
    パヴィリオン東京渋谷区藤森照信
    2021.07.01 Thu 00:26
    0
    permalink
    平田晃久による、東京・渋谷区のパヴィリオン「Global Bowl」のレポート。彫刻と建築の感覚を行き来するような作品

    1,920.45 平田晃久による、東京・渋谷区のパヴィリオン「Global Bowl」のレポート。彫刻と建築の感覚を行き来するような作品

    日程
    2021年7月1日(木)
    –
    9月5日(日)
    architecture|exhibition|feature
    パヴィリオン平田晃久東京渋谷区
    平田晃久による、東京・渋谷区のパヴィリオン「Global Bowl」のレポート。彫刻と建築の感覚を行き来するような作品 photo©architecturephoto
    平田晃久による、東京・渋谷区のパヴィリオン「Global Bowl」のレポート。彫刻と建築の感覚を行き来するような作品 photo©architecturephoto
    平田晃久による、東京・渋谷区のパヴィリオン「Global Bowl」のレポート。彫刻と建築の感覚を行き来するような作品 photo©architecturephoto

    平田晃久が設計した、東京・渋谷区のパヴィリオン「Global Bowl」のレポートです。彫刻と建築の感覚を行き来するような作品となっています。“パビリオン・トウキョウ2021”の一環として制作された作品です。作品の設置場所はこちら(Google Map)。開催期間は2021年9月5日(日)まで。

    こちらはアーキテクチャーフォトによるレポート

    平田晃久によるパヴィリオン「Global Bowl」の敷地は、東京・渋谷区の国際連合大学前の広場だ。藤原徹平によるパヴィリオンと位置は近いが条件は大きく異なる。平田のパヴィリオンは歩道に面するのではなく、誰もが通過できるからっぽの広場に置かれているという方が印象に近い(この広場は休日にはマーケットなどのイベントに活用されたりもするが、平日は写真のような状態だ)。

    歩道に面するような敷地にパヴィリオンを設計した藤原が、明確な形を持たないデザインを採用したことに対し、平田は一見すると巨大なオブジェにも見えるパヴィリオンを設計しているのだが、それはこの広場が敷地であったことが大きいだろう。実際に訪れてみるとそれがよく分かる。端から端までが見通せるこの場所において、明確な形を持っていることは作品の見え方としてメリットが大きいのだ。

    離れた場所でも、この形態は特徴的でアイキャッチとなり目に入る。そして歩いていく先の目印としても機能しているように思える。そして実際に近づいてみるとその巨大さは、見る人に驚きを与えるだろう。

    このパヴィリオンは、木材を三次元カットして組み合わせる、日本の最新技術をつかい制作されているのだという。鑑賞する対象としても興味深いが、このパヴィリオンは中に入ることが可能で、そこに入ってみるとまた違う感想が生まれる。今まで鑑賞していたものが、内部を伴う建築のように感じられるようになり、ちょうどよい高さの場所に座ってみたり、またいでみたり、のってみたりという行動が促されるのである。

    彫刻と建築の違いは、内部空間があるかどうか、というように表現したのはフランク・ゲーリーであるが、平田のパヴィリオンは、その目に見えない境界を行き来することで、その存在が、彫刻であったり、建築であったりと、その意味が入れ替わる存在のように思える。是非この感覚を実際に体験してほしいと思う。

    • 残り22枚の写真と建築家によるテキスト
    • 1,920.45
    • 0
    • 34
    • 0
    • 1
    パヴィリオン平田晃久東京渋谷区
    2021.07.01 Thu 00:06
    0
    permalink
    2021.6.30Wed
    • 藤原徹平による、東京・渋谷区のパヴィリオン「ストリート ガーデン シアター」のレポート。木組みと植物が絡み合い都市に必要な人の居場所を提供
    • 石本建築事務所・石上純也JVが、神奈川の「厚木市複合施設基本設計」プロポで受注候補者に選定。提案書も公開
    • トラフ建築設計事務所による、愛知の、名古屋駅隣接百貨店内のラムネ専門店「THE RAMUNE LOVERS」
    • アルヴァ・アアルトがデザインした名作家具が、ガチャ(カプセル玩具)として発売。アルヴァ・アアルト財団とアルテックが制作を監修
    2021.7.02Fri
    • 隈研吾が設計を進め2023年の完成を予定する、東京の「(仮称)江戸川区角野栄子児童文学館」の基本設計概要版が公開
    • 高橋勝建築設計事務所による、京都の町家を改修した飲食店舗「BAR Kingom」

    Subscribe and Follow

    公式アカウントをフォローして、
    見逃せない建築情報を受け取ろう。

    「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
    様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

    31,721
    • Follow
    46,162
    • Follow
    • Follow
    • Add Friends
    • Subscribe
    • 情報募集/建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
      More
    • メールマガジン/ メールマガジンで最新の情報を配信しています。
      More

    architecturephoto® News Letter(β)

    メールマガジンで更新情報を配信を予定しています。
    ただいま事前登録受付中。

    • ホーム
    • アーキテクチャーフォトについて
    • 特定商取引法に関する表記
    • 広告掲載について
    • お問い合わせ/作品投稿

    Copyright © architecturephoto.net.

    • 建築
    • アート
    • カルチャー
    • デザイン
    • ファッション
    • 書籍
    • 展覧会
    • コンペ
    • 動画
    • テレビ
    • 特集記事
    • 注目情報
    • タグ
    • アーキテクチャーフォト ジョブボード
    • アーキテクチャーフォト・ブック
    • アーキテクチャーフォト・プロダクト
    • ホーム
    • アーキテクチャーフォトについて
    • 特定商取引法に関する表記
    • 広告掲載について
    • お問い合わせ/作品投稿

    メールマガジンで最新の情報を配信しています

    この記事をシェア
    タイトルタイトルタイトルタイトルタイトル
    https://architecturephoto.net/permalink
    -1
    -1
    -1
    -1

    記事について#architecturephotonetでつぶやいてみましょう。
    有益なコメントは拡散や、サイトでも紹介させていただくこともございます。

    architecturephoto®
    • black
    • gray
    • white