ファラによる、ポルトガル・ポルトの住宅「house with four columns」。建築的な装置として考案された天井と切り離された柱によって住まい方を示唆 photo©ricardo loureiro
ファラによる、ポルトガル・ポルトの住宅「house with four columns」。建築的な装置として考案された天井と切り離された柱によって住まい方を示唆 photo©ricardo loureiro
ファラによる、ポルトガル・ポルトの住宅「house with four columns」。建築的な装置として考案された天井と切り離された柱によって住まい方を示唆 photo©ricardo loureiro
ファラ が設計した、ポルトガル・ポルトの住宅「house with four columns」です。建築的な装置として考案された天井と切り離された柱によって住まい方を示唆する設計が特徴的です。
ファラは、フィリップ・マガリャインシュ(filipe magalhães)、アナ・ルイサ・ソアレス(ana luisa soares)、アーメッド・ベルホジャ(ahmed belkhodja)の3人が主宰する建築設計事務所で2013年に設立されました。それぞれ、SANAA、伊東豊雄、アトリエ・ワンという日本の設計事務所に勤務やインターンした経験をもつことも特徴です。またフィリップとアナは、日本滞在中は中銀カプセルタワーに居住していました。
こちらは、建築家によるテキストの翻訳
墓地の前の細い路地に建つ19世紀の高台の家。このプロジェクトでは、ある種の絶対的な秩序の感覚を追求しました。
既存の木構造をコンクリートに置き換え、沈黙したグリッドが平面の幾何学性を再定義しました。中心となる階段、各階にある2つの三角形のバスルーム、4つの関連性のあるリビングスペース、そして1階のわずかにカーブした廊下が、必要な用途とヒエラルキーを整理しています。すべての部屋は、中央にあるコンクリートの柱で中断された白い境界線として考えられており、プログラムの一定の秩序を確立し、空間にどのように住むかを示唆し、空間を理解しやすくしています。与えられた柱は構造的なものではなく建築的な装置であり、そのため天井には触れていません。
それぞれのリビングルームは、2つの青いドア、実用的な大理石の表面、パッチ状のタイル、可動式のキャビネット、反対側の外壁に面した窓など、ありふれた形態の集合体となっています。木やコンクリート、タイルや大理石、継ぎ目のない表面やパターンを組み合わせることで、素材感を表現することが必要だと感じました。庭は白いタイルで覆われて始まり、既存の白い壁の境界線の間で開花します。
それぞれの面には異なるストーリーがあります。正面のファサードは、ありふれた白いタイルで覆われており、ピンクとブルーの2つの背の高いドアが印象的です。側面のファサードは、内部の構造的な構成を反映した3本の太い塗装ラインで定義されています。形容しがたい庭のファサードは、2つの正方形の窓と、不整形のシルエットの中に配置された排水管で構成されています。隣家の側壁はダークブルーで塗られ、作品の自立性を高めています。