牧野研造建築設計事務所による、京都市の「花園の家」。住宅街の木造二階建住宅。らしさを持つ不変性と柔軟な可変性の共存を目指して、機能的平面の下階と複数のフロアが自由に振舞う上階を組み合わせる構成を考案。空間における“線”量が用途の補助線としても機能 photo©矢野紀行写真事務所
牧野研造建築設計事務所による、京都市の「花園の家」。住宅街の木造二階建住宅。らしさを持つ不変性と柔軟な可変性の共存を目指して、機能的平面の下階と複数のフロアが自由に振舞う上階を組み合わせる構成を考案。空間における“線”量が用途の補助線としても機能 photo©矢野紀行写真事務所
牧野研造建築設計事務所による、京都市の「花園の家」。住宅街の木造二階建住宅。らしさを持つ不変性と柔軟な可変性の共存を目指して、機能的平面の下階と複数のフロアが自由に振舞う上階を組み合わせる構成を考案。空間における“線”量が用途の補助線としても機能 photo©矢野紀行写真事務所
牧野研造建築設計事務所 が設計した、京都市の「花園の家」です。
住宅街の木造二階建住宅です。建築家は、らしさを持つ不変性と柔軟な可変性の共存を目指して、機能的平面の下階と複数のフロアが自由に振舞う上階を組み合わせる構成を考案しました。また、空間における“線”の量が用途の補助線としても機能するように意図しました。
リビングらしい空間、キッチンらしい空間、和室らしい空間といった、様式を感じさせる空間を受動し生活することも、何にでも使えそうな空間を、使い方を変化させながら能動的に楽しむことも、相反するようでどちらも魅力的なことであり、住まい手はそのどちらも求めているように思われた。
100㎡に満たない空間の中に、双方の豊かさを共存させられないかと考えた。
また、らしさを持った変わらない空間と、ライフステージに合わせて変化させる可能性に満ちた空間を、違和感なくつなぎたい。
2階床、ロフト階床は、3畳のスペース9マスを基本段位とし、それぞれを上げ下げして出来上がるスキップフロアの構成としている。
3畳のスペースはそれぞれが完結しないよう、隣り合う3畳のマスをつないで使えるように、建具の設置可能な位置と、段差を調整している。概念上、完結した6畳の個室が4室ある状態より、未完結な3畳が8マスあることが、この家の使い方を自由にすると考えた。
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牧野研造建築設計事務所による、京都市の「花園の家」。住宅街の木造二階建住宅。らしさを持つ不変性と柔軟な可変性の共存を目指して、機能的平面の下階と複数のフロアが自由に振舞う上階を組み合わせる構成を考案。空間における“線”量が用途の補助線としても機能 photo©矢野紀行写真事務所
牧野研造建築設計事務所による、京都市の「花園の家」。住宅街の木造二階建住宅。らしさを持つ不変性と柔軟な可変性の共存を目指して、機能的平面の下階と複数のフロアが自由に振舞う上階を組み合わせる構成を考案。空間における“線”量が用途の補助線としても機能 photo©矢野紀行写真事務所
牧野研造建築設計事務所による、京都市の「花園の家」。住宅街の木造二階建住宅。らしさを持つ不変性と柔軟な可変性の共存を目指して、機能的平面の下階と複数のフロアが自由に振舞う上階を組み合わせる構成を考案。空間における“線”量が用途の補助線としても機能 photo©矢野紀行写真事務所
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牧野研造建築設計事務所による、京都市の「花園の家」。住宅街の木造二階建住宅。らしさを持つ不変性と柔軟な可変性の共存を目指して、機能的平面の下階と複数のフロアが自由に振舞う上階を組み合わせる構成を考案。空間における“線”量が用途の補助線としても機能 photo©矢野紀行写真事務所
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牧野研造建築設計事務所による、京都市の「花園の家」。住宅街の木造二階建住宅。らしさを持つ不変性と柔軟な可変性の共存を目指して、機能的平面の下階と複数のフロアが自由に振舞う上階を組み合わせる構成を考案。空間における“線”量が用途の補助線としても機能 photo©矢野紀行写真事務所
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牧野研造建築設計事務所による、京都市の「花園の家」。住宅街の木造二階建住宅。らしさを持つ不変性と柔軟な可変性の共存を目指して、機能的平面の下階と複数のフロアが自由に振舞う上階を組み合わせる構成を考案。空間における“線”量が用途の補助線としても機能 photo©矢野紀行写真事務所
牧野研造建築設計事務所による、京都市の「花園の家」。住宅街の木造二階建住宅。らしさを持つ不変性と柔軟な可変性の共存を目指して、機能的平面の下階と複数のフロアが自由に振舞う上階を組み合わせる構成を考案。空間における“線”量が用途の補助線としても機能 photo©矢野紀行写真事務所
牧野研造建築設計事務所による、京都市の「花園の家」。住宅街の木造二階建住宅。らしさを持つ不変性と柔軟な可変性の共存を目指して、機能的平面の下階と複数のフロアが自由に振舞う上階を組み合わせる構成を考案。空間における“線”量が用途の補助線としても機能 photo©矢野紀行写真事務所
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以下、建築家によるテキストです。
リビングらしい空間、キッチンらしい空間、和室らしい空間といった、様式を感じさせる空間を受動し生活することも、何にでも使えそうな空間を、使い方を変化させながら能動的に楽しむことも、相反するようでどちらも魅力的なことであり、住まい手はそのどちらも求めているように思われた。
100㎡に満たない空間の中に、双方の豊かさを共存させられないかと考えた。
また、らしさを持った変わらない空間と、ライフステージに合わせて変化させる可能性に満ちた空間を、違和感なくつなぎたい。
2階床、ロフト階床は、3畳のスペース9マスを基本段位とし、それぞれを上げ下げして出来上がるスキップフロアの構成としている。
3畳のスペースはそれぞれが完結しないよう、隣り合う3畳のマスをつないで使えるように、建具の設置可能な位置と、段差を調整している。概念上、完結した6畳の個室が4室ある状態より、未完結な3畳が8マスあることが、この家の使い方を自由にすると考えた。
それぞれにふさわしい意匠を施した各空間をつなぎ合わせるため、線の疎密を手掛かりとした。
柱や梁、床段差、手すり、ペンダントライトのコードなど、1階から2階へステップアップするにつれ、空間や物の輪郭を示す線の量が増大するように計画している。
1階のリビングやキッチンは、余計な線を隠した面によるシンプルな構成としている。
それに対して、上階は、家具や物が溢れ、アクティブで変化に満ちた使い方がされることを想定し、現れる線の寸法や高さ、位置を整理している。
たくさんの線が設えの補助線になり、視覚的にも分節された空間相互の縁を結ぶディテールとなるよう計画した。
■建築概要
作品名:花園の家
所在地:京都市
用途:一戸建ての住宅
設計監理:牧野研造建築設計事務所
構造監修:柳室純構造設計
設備監修:創見社設備設計
施工:株式会社再京建設
構造規模:木造2階建て
敷地面積:109.56㎡
建築面積:51.02㎡
延床面積:87.46㎡
建蔽率:46.57%(max50%)
容積率:79.83%(max80%)
竣工:2022年3月
写真撮影:矢野紀行 / 矢野紀行写真事務所