桐山啓一 / Airhouseが設計した、東京の「小平の家」です。
郊外に建つ核家族の住宅です。建築家は、求められた“良い意味での違和感”に応える為、建築に“斜め”や“段差”を導入しました。それだけでなく、尺貫法の順守と各要素に空間体験創造の視点を重ねる事で合理性と豊かさの実現も目指しました。
この計画ではシンプルな建物ではありながらも良い意味での違和感であったり、良い意味でSTRANGEなものを要望として求められた。その中の大きな要素が、「斜め」であったり「段差」であった。ここではそれらにより空間の変化を発生させ、固有のシークエンスを持つものとする方向性で考えていった。
斜めの壁はただランダムにするわけではなく、木造の尺貫法のスケールは遵守して、303mm455mm910mmで割り切れる寸法で設計しながら合理性のある平面としてこの形状を構成し、壁を斜めに間仕切ることで、収納やスペースを確保できたり、直角では生み出せない光の陰影や空間の体感を生むことを可能としている。
段差をつくることは、各空間領域を緩やかに分けることに寄与しながら、各床レベルにおける視線の変化を生む。さらには段差は座ることを可能とし、さまざまな場所に身をおきながらコミュニケーションを産む装置としても機能する。
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以下、建築家によるテキストです。
東京都小平市における夫婦と双子のお子様のための住宅。
この計画ではシンプルな建物ではありながらも良い意味での違和感であったり、良い意味でSTRANGEなものを要望として求められた。その中の大きな要素が、「斜め」であったり「段差」であった。ここではそれらにより空間の変化を発生させ、固有のシークエンスを持つものとする方向性で考えていった。
斜めの壁はただランダムにするわけではなく、木造の尺貫法のスケールは遵守して、303mm455mm910mmで割り切れる寸法で設計しながら合理性のある平面としてこの形状を構成し、壁を斜めに間仕切ることで、収納やスペースを確保できたり、直角では生み出せない光の陰影や空間の体感を生むことを可能としている。外壁側では緑地や車の乗り降りなどの必要空間が確保できつつ、斜めに起因する建物のプロポーションがこの家特有の幾何学となる。
段差をつくることは、各空間領域を緩やかに分けることに寄与しながら、各床レベルにおける視線の変化を生む。さらには段差は座ることを可能とし、さまざまな場所に身をおきながらコミュニケーションを産む装置としても機能する。
また、エントランスとリビングを間仕切る大きな植栽帯、白いコンクリート製のキッチン、大きな特注製作のスチール窓、ギザギザの特注照明などなど他にも色々あるが、それらにクライアントがチョイスしたカラフルなカーテンや家具やハイブランドの壁紙が加わり、STRANGEでありながらも秩序ある空間を目指している。
2階は個室をブリッジでつなぎ、横幅が用途を持つことが可能なくらいに広げて、ワークスペースや趣味の空間としても利用できるブリッジとしている。断面的にも家族との気配がつながり、あたかもセカンドリビングのような使い方もできそうだ。
結果として、STRANGEをつくるための要素が、合理性を持ちながらも様々なHAPPYな事象を招くものとして存在するような豊かな住宅になったのではと考えている。
■建築概要
名称:小平の家 / House in Kodaira
所在地:東京都小平市 / Kodairashi Tokyo
用途:個人住宅 / House
構造:木造 / Wood
建築設計:桐山啓一 Keiichi Kiriyama / Airhouse
構造設計:オーノJAPAN
施工:渡邊技建株式会社
敷地面積:117.21㎡
延べ床面積:113.39㎡
竣工年月:2021年9月
撮影:矢野紀行 / Toshiyuki Yano
建材情報種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) | 外装・壁 | 壁 | ラスモルノンクラック工法のうえジョリパットコテ塗り(アイカ工業)
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外装・屋根 | 屋根 | シート防水接着工法
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内装・床 | 床 | オーク複合フローリング オスモフロアナチュラル塗装(アイオーシー)
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内装・壁 | 壁 | プラスターボードのうえ水性塗料塗装
構造用合板のうえ水溶性塗料塗装
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