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2022.8.30Tue
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小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能
photo©JUMPEI SUZUKI

SHARE 小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能

architecture|feature
東京リノベーション宿泊施設コンバージョン鈴木淳平渋谷区建材(内装・床)建材(内装・壁)建材(内装・天井)コーケン小滝健司高藤万葉TOAStリストプロパティーズ
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能2階 しきりの部屋 photo©JUMPEI SUZUKI
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能3階 縁側の部屋 photo©JUMPEI SUZUKI
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能4階 続き間の部屋 photo©JUMPEI SUZUKI

小滝健司+高藤万葉 / TOAStが設計した、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画 HOTEL RE:ONcE Shibuya」です。
事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に変更する計画です。建築家は、旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案しました。また、コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能しています。運営企業による施設の紹介ページはこちら。

この建物は渋谷の商業地域と松濤の住居地域の間に位置する。
渋谷の繁華街から歩いていける距離に位置しながら、松濤の閑静な住宅街の雰囲気も感じることのできる場所である。5階建て事務所ビルの3層分を1部屋毎にホテルへコンバージョンし、都内の中心部に最小のホテルを挿入する試みである。

建築家によるテキストより

2019年当時は、インバウンドの増加やシェアリングエコノミーの普及により、定型化した「ホテル」に対し、「民泊」に代表されるその場所で生活そのものを体験することへの需要が増えつつあった。

そこで通常の客室に見られるような寝室を中心とした室の構成ではなく、利用者が集まり多様な活動を行うことのできる「広間」のような場所を中心とした客室とした。

建築家によるテキストより

この「広間」は利用者が大人数で集まることのできる広さをもつことから、予約の空いている時間帯に宿泊だけでない利用が可能になっている。その一部屋辺りの広さを生かし、客室を「寝泊り」という意味における宿泊だけでなく、滞在中の生活の一部として、様々な活動、体験を行うための居場所として捉え直すような計画を行った。

建築家によるテキストより

以下の写真はクリックで拡大します

小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能2階 しきりの部屋 photo©JUMPEI SUZUKI
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能2階 しきりの部屋 photo©JUMPEI SUZUKI
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能2階 しきりの部屋 photo©JUMPEI SUZUKI
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能2階 しきりの部屋 photo©JUMPEI SUZUKI
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能2階 しきりの部屋 photo©JUMPEI SUZUKI
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能2階 しきりの部屋 photo©JUMPEI SUZUKI
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能2階 しきりの部屋 photo©JUMPEI SUZUKI
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小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能4階 続き間の部屋 photo©JUMPEI SUZUKI
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能 image©TOASt
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能 image©TOASt
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能 image©TOASt
小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・渋谷区の「小さな3つのホテル改修計画」。事務所ビルの3層をワンフロア1室の宿泊施設に。旅先で日常的な生活体験を求める需要に応じる為、寝室中心でない“広間”を核とした様々な活動を許容する平面構成を考案。コロナ禍以降は“広間”が多様な活動の受け皿として機能 image©TOASt

以下、建築家によるテキストです。


1、商業地域と住居地域の間
この建物は渋谷の商業地域と松濤の住居地域の間に位置する。
渋谷の繁華街から歩いていける距離に位置しながら、松濤の閑静な住宅街の雰囲気も感じることのできる場所である。5階建て事務所ビルの3層分を1部屋毎にホテルへコンバージョンし、都内の中心部に最小のホテルを挿入する試みである。

2、多様な活動を可能にする「広間」を中心とした構成
2019年当時は、インバウンドの増加やシェアリングエコノミーの普及により、定型化した「ホテル」に対し、「民泊」に代表されるその場所で生活そのものを体験することへの需要が増えつつあった。

そこで通常の客室に見られるような寝室を中心とした室の構成ではなく、利用者が集まり多様な活動を行うことのできる「広間」のような場所を中心とした客室とした。

この「広間」は利用者が大人数で集まることのできる広さをもつことから、予約の空いている時間帯に宿泊だけでない利用が可能になっている。その一部屋辺りの広さを生かし、客室を「寝泊り」という意味における宿泊だけでなく、滞在中の生活の一部として、様々な活動、体験を行うための居場所として捉え直すような計画を行った。

これは観光の多様化をきっかけに定常的な生活ではないが、旅行における滞在を生活の一部と捉え直し、その生活体験のきっかけとなるような空間のあり方を実験的に実践したものであると同時に、宿泊施設におけるシェアリングエコノミーを通じた場所の共有が可能となる空間のあり方に対する提案である。

現在はコロナウイルスの感染拡大の影響で、インバウンド需要は減少されたが、日本人の宿泊利用が増えており、撮影スタジオとして時間貸しをしたり、家族や友人など大人数でパーティをするなどの利用が増えている。「広間」が様々な活動の受け皿として位置づいている。

3、和風ではない日本的な空間
既存建物が洋風の装飾が施されたものでありながら、主にインバウンドによる利用を想定したホテルであることから、「日本的」な体験が必要とされた。そのような要望のもと、いわゆる「和風」という言葉に現れる表面的な手法ではなく、日本建築を構成する伝統的な要素である「続き間」「縁側」「しきり」を用いることで、見かけ上の表現ではなく、その構成の中に内在する日本的な空間を体験として感じられることを意図した。

■建築概要

題名:小さな3つのホテル改修計画 HOTEL RE:ONcE Shibuya
施主:リストプロパティーズ株式会社
ディレクター:鈴木篤 / リストプロパティーズ株式会社
設計:小滝健司+高藤万葉 / TOASt一級建築士事務所
施工:平岡健太 / コーケン
所在地:東京都渋谷区神泉町
主用途:ホテル
階数:地上5階(内2階~4階を改修)
建築面積:68.80㎡
延床面積:333.83㎡(内199㎡を改修)
竣工:2020年5月
写真:JUMPEI SUZUKI

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
内装・床2階床

フレキシブルボード 防塵塗装

内装・床2階小屋裏床

フローリングt15(東京工営)

内装・床2階水回り床

塩ビタイルt6 接着貼り(田島ルーフィング)

内装・床3階土間床

モルタルt20 UC

内装・床3階床

フローリングt15(東京工営)

内装・床4階床

既存スラブ 防塵塗装

内装・壁2階・3階壁

PBt12.5 EP-G

内装・壁4階壁

PBt12.5 EP-G
ラワン合板t4 UC

内装・天井2階・4階天井

PBt12.5 EP-G

内装・天井3階天井

PBt12.5 EP-G
木目調壁紙

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※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません

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2022.08.30 Tue 17:02
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    中村篤史 / Kraft Architectsによる、 岐阜・高山市の宿泊施設「cup of tea ensemble」。元銀行の建物を転用。本来の機能に加え“森と共に生きる”という価値を作る場を目指し、地域の間伐材“約1000本”を用いた空間と家具を考案。社会の仕組に入り込み様々な循環の中から構築できる新しい建築を追求 photo©Munetaka Onodera
    中村篤史 / Kraft Architectsによる、 岐阜・高山市の宿泊施設「cup of tea ensemble」。元銀行の建物を転用。本来の機能に加え“森と共に生きる”という価値を作る場を目指し、地域の間伐材“約1000本”を用いた空間と家具を考案。社会の仕組に入り込み様々な循環の中から構築できる新しい建築を追求 photo©Masao Nishikawa
    中村篤史 / Kraft Architectsによる、 岐阜・高山市の宿泊施設「cup of tea ensemble」。元銀行の建物を転用。本来の機能に加え“森と共に生きる”という価値を作る場を目指し、地域の間伐材“約1000本”を用いた空間と家具を考案。社会の仕組に入り込み様々な循環の中から構築できる新しい建築を追求 photo©Munetaka Onodera

    中村篤史 / Kraft Architectsが設計した、 岐阜・高山市の宿泊施設「cup of tea ensemble」です。
    元銀行の建物を転用しました。建築家は、本来の機能に加え“森と共に生きる”という価値を作る場を目指し、地域の間伐材“約1000本”を用いた空間と家具を考案しました。そして、社会の仕組に入り込み様々な循環の中から構築できる新しい建築を追求しました。施設の公式サイトはこちら。

    「旅の体験を引立てる簡素な宿」をコンセプトに、ゲストのcup of tea(それぞれの好み)な旅と時間を提供するホテルを目指しました。
    このホテルは観光客が多く足を運ぶ古い町並みと市街地とのちょうど境界の位置にあります。もともと銀行だった建物をグループでの素泊に特化したホテルとして、1階全面を宿泊者や地域に開かれたラウンジ、上階を客室とし地域資源を生かした内外装でリノベーションしています。

    建築家によるテキストより

    従来の史実を辿る観光とも共存しながら、飛騨高山が次の100年後の文化に続く生きた地域の価値の起点を作る、未来を育む文化を生成する拠点としてのホテルのあり方を追求しました。

    建築家によるテキストより

    
モダニズムが均質化した地域の固有性を次代に向け再構築するために建築に何が可能かを思考し、それらを構成する最小単位を近距離内にすでにある物事で再構築することから着手しました。土着であるバナキュラーを最短距離で実現可能なスケールへと細分化したものを「ミクロバナキュラー」と呼び、経済や法律を始めとする社会システムの大きな枠組みにうまく入り込み、環境や社会の循環の中から構築できる新しい建築の姿を目指しました。その建築行為を「あるものを生かす」とし、豊富に有している森と共に生きる文化に接続することで、最短距離での循環を空間に落とし込みました。

    建築家によるテキストより
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    2022.08.30 Tue 07:55
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    2022.8.29Mon
    • 美術家 田村友一郎・藤原徹平・中山英之・デザイナー 古平正義が出演する、日本ペイント主催のスペシャルトークセッションがオンラインで開催。建築学生コンペ「AYDA2022」の開催に合わせて行われる審査員ら参加のイベント
    • 子浦中 / シオ建築設計事務所による、東京・新宿区の集合住宅「Kicka」。建物が入れ替わり始めた木密地域に計画。収益性と威圧感解消の両立を目指し、ヴォリュームの分節と一部セットバックで視覚的な大きさを軽減。雁行した平面の素材を切り替えて街に対する明るい表情も作る
    • 菊嶋かおり+永澤一輝 / knofによる、東京・墨田区の飲食店「PENITENT」。コロナ禍で計画。在宅が叫ばれる中でのカフェの意義を模索し、個人の営為の尊重と他者と時間等を共有する喜びが併存する空間を志向。“ビッグテーブル”で様々な活動を許容し“アートスクリーン”で不均一な体験を作る
    • 【ap job更新】 自社で工法を開発し、各種建築の設計から施工までを手掛ける「LDK inc.」が、プロジェクトマネージャー・設計スタッフ(経験者)・広報職・業務委託を募集中
    • 佐々木翔+南里史帆 / INTERMEDIAによる、長崎・東彼杵郡の「uminoわ」。国道沿いの複合店舗。環境への応答と効果的な活動伝達を求め、建築を端に寄せた圧迫感を回避する配置と小さい床面積で広い間口を確保する三角形の平面を考案。軒下は多様な活動を許容して内外の繋がりも作る
    • ほか
    2022.8.31Wed
    • 高野洋平+森田祥子 / MARU。architectureによる建築展「SESSIONS」が、愛知淑徳大学で開催。学生が建築家と協働して作り上げる展覧会。o+hの大西麻貴と百田有希をゲストに迎えた講演会も企画
    • トラフ建築設計事務所による、大阪市の「ぷらす鍼灸整骨院 西天満院」。幹線道路の交差点に接する敷地に計画。既存外装の一新と通行人の目を引く為に、企業を象徴するグラフィックを施した建物二層分の大看板を考案。内部では色分けと目線の操作で限られた空間のゾーニングを意図

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