徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 廊下からワークスペースを見る。 photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 リビングダイニングからワークスペースを見る。 photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 リビングダイニングからワークスペースを見る。 photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所 が設計した、福岡市の住戸改修「梅光園の家」です。
団地の正方形に近い形状の区画での計画です。建築家は、外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案しました。また、明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図されました。
福岡市内にある団地の一階部分の両隣を別の住戸に挟まれた一住戸、65m²の改修である。
若い夫婦と小さな子供2人の家族のための住まい。室内の生活の中でも団地共用庭などの豊かな外部環境を感じられ土地の記憶がひとつの家族の記憶となるような家、そして子供たちの成長と共に変化する家族間での必要な距離感に寄り添う、家族がずっと一緒にいれる家にしたいと思った。
住戸全体の形状は正方形に近い形状で、最初に現地を訪れた際に玄関扉からバルコニーまでが近く感じられた。団地の共用庭に面したバルコニーの長さは約8mあり、このバルコニーからの光や風の流れが住戸全体に行き渡るような改修プランを検討してみることにした。
既存のプランではバルコニーに面した南側も個室として壁もしくは引戸で小分けにして使われる3LDKであったが、今回の改修計画では水回りスペース以外の室内の壁を解体し、住戸南側を、バルコニーと平行する、部屋いっぱいの幅の家族がくつろぐリビングダイニングとし北側をベッドルーム、収納スペース、水回りスペース、と大きく2つの居住域とする新たなゾーニングとした。
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徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 玄関 photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 玄関からキッチン越しにリビングダイニングを見る。 photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 廊下からワークスペースを見る。 photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 廊下からワークスペースを見る。 photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 左:ワークスペース、右:リビングダイニング photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 ワークスペースからリビングダイニングを見る。 photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 左:リビングダイニング、右:コート・バッグ掛けスペース photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 左:リビングダイニング、右:コート・バック掛けスペース photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 リビングダイニングからワークスペースを見る。 photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 リビングダイニングからワークスペースを見る。 photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 ワークスペースから玄関側を見る。 photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 廊下、左:ウォークスルークローゼット、右奥:家族の寝室 photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 家族の寝室 photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 ウォークスルークローゼット photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 廊下から洗面室を見る。 photo©鈴木研一
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 平面図 image©徳野由美子建築設計事務所
徳野由美子建築設計事務所による、福岡市の住戸改修「梅光園の家」。団地の正方形に近い形状の区画。外部環境の享受を求め、間口幅を活かしたバルコニーに面する“家族のくつろぎの空間”から光と風が住戸全体に行渡る構成を考案。明確なゾーニングは家族に必要な距離感の創出も意図 模型写真 image©徳野由美子建築設計事務所
以下、建築家によるテキストです。
福岡市内にある団地の一階部分の両隣を別の住戸に挟まれた一住戸、65m²の改修である。
若い夫婦と小さな子供2人の家族のための住まい。室内の生活の中でも団地共用庭などの豊かな外部環境を感じられ土地の記憶がひとつの家族の記憶となるような家、そして子供たちの成長と共に変化する家族間での必要な距離感に寄り添う、家族がずっと一緒にいれる家にしたいと思った。
住戸全体の形状は正方形に近い形状で、最初に現地を訪れた際に玄関扉からバルコニーまでが近く感じられた。団地の共用庭に面したバルコニーの長さは約8mあり、このバルコニーからの光や風の流れが住戸全体に行き渡るような改修プランを検討してみることにした。
既存のプランではバルコニーに面した南側も個室として壁もしくは引戸で小分けにして使われる3LDKであったが、今回の改修計画では水回りスペース以外の室内の壁を解体し、住戸南側を、バルコニーと平行する、部屋いっぱいの幅の家族がくつろぐリビングダイニングとし北側をベッドルーム、収納スペース、水回りスペース、と大きく2つの居住域とする新たなゾーニングとした。
住戸南側はバルコニーとリビングダイニングの床の仕上げの高さを揃え、同系色の素材とし、連続性を作っている。住戸内で東西に伸びる梁を境に、南側だけを天井の躯体を現しにし、大きな気積をもつ空間とした。
住戸北側は、天井はほぼ既存のままとし、人の背が隠れる高さの収納家具を現場でラワン合板で作り、南北の窓からの光や外部の風景を柔らかく映し込むアルミ建具を配置し、生活の中のさまざまな行為が光や空気の流れと共に緩やかに連続し、回遊性を持つ水平方向に広がりのある居住空間を作った。南北の窓からの光やアルミ建具に柔らかく映り込む外部環境の変化をより感じられるように、そしてクライアントのリクエストにちょうど適合するため、ラワン合板の家具は一部塗装で調色し濃い色味とした。
床の仕上げは改修コストを予算内に納めるためにもあまり手を加えず、基本は既存のままのフローリングを残し、改修工事の解体や配管などで必要に応じて一部剥がし補修が必要となった箇所については、絆創膏を貼るようにその箇所のみ板を継ぎ足した。見た目として無秩序な模様ができた床は、この住戸のおおらかさを表すような1つの個性となった。
■建築概要
所在地:福岡県福岡市
計画種別:内装の改修
用途:共同住宅の住戸
家族構成:夫婦+こども2人
設計:德野由美子建築設計事務所 / 德野由美子、古庄百合香、樋渡彩華
施工:イクスワークス / 内山琢也
延床面積:65㎡
設計期間:2022年9月~2023年11月
工事期間:2022年12月~2023年2月
竣工:2023年2月
写真:鈴木研一
建材情報 種別 使用箇所 商品名(メーカー名) 内装・床 エントランス 床 既存土間コンクリートの上、撥水剤
内装・壁 エントランス 壁 石膏ボード クロス
内装・天井 エントランス 天井 スポットライト (遠藤照明 )
ソケット 電球
内装・床 リビングダイニング 床 Pタイル (タジマ )
内装・壁 リビングダイニング 壁 石膏ボード クロス 塗装
内装・天井 リビングダイニング 天井 スポットライト (遠藤照明 、maxray )
ソケット 電球
内装・床 家族の寝室・遊戯室(ベッドルーム1、2) 床 既存フローリング、一部補修
内装・壁 家族の寝室・遊戯室(ベッドルーム1、2) 壁 石膏ボード クロス 塗装
内装・照明 家族の寝室・遊戯室(ベッドルーム1、2) 照明 ソケット 電球
内装・建具 家族の寝室・遊戯室(ベッドルーム1、2) 建具 アルミ
ラワン合板
内装・床 洗面所 床 Pタイル (タジマ )
内装・壁 洗面所 壁 石膏ボード クロス
内装・床 キッチン、収納、WTC、WIC 床 既存フローリング、一部補修
内装・壁 キッチン、収納、WTC、WIC 壁 石膏ボード クロス
内装・造作家具 キッチン、収納、WTC、WIC 造作家具 ラワン合板
内装・建具 キッチン、収納、WTC、WIC 建具 ラワン合板
内装・その他 カーテン 生地 綿
ポリエステル (NUNO 、川島織物セルコン )
インド綿
内装・その他 カーテン 縫製 (近藤卓、伸栄リビング )
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