SAKUMAESHIMA / 朔永吉+前嶋章太郎が設計した、東京・渋谷区のオフィス「京屋」です。
元専門学校のビルを改修して社屋にする計画です。建築家は、其々のフロアの既存条件を活かし、可能な限り大きなテーブルを配置して“各部署が目指すワークスタイル”を実現しました。また、テーブルと什器が呼応し合うよう両者にシナ合板を採用しています。施主企業の公式サイトはこちら。
プロモーション・内装・ディスプレイ業務を行う1928年創業の老舗企業の株式会社京屋 新社屋移転に伴うインテリアデザインプロジェクト。
計画地はJR原宿駅より千駄ヶ谷方面に歩いた、ファッションブランドのオフィスなどが点在するエリアに存在する。地下1階、地上3階建の既存建築一棟を生かした今プロジェクトでは、元々専門学校であったビルをコンバージョンし、オフィススペースとショールーム/レンタルスペースとして機能させている。
2階、3階部分はオフィス機能となっている。それぞれのフロアにある既存条件を最大限活かしながら、各階のレイアウトに合わせ、可能な限り大きなテーブルを配置した。そのことにより、各部署が目指すワークスタイルを実現可能とした。また、テーブルにはシナ合板を採用しており、その材に呼応するように既存ロッカーシステムを収納する什器もシナ合板で製作された。
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以下、建築家によるテキストです。
プロモーション・内装・ディスプレイ業務を行う1928年創業の老舗企業の株式会社京屋 新社屋移転に伴うインテリアデザインプロジェクト。
計画地はJR原宿駅より千駄ヶ谷方面に歩いた、ファッションブランドのオフィスなどが点在するエリアに存在する。地下1階、地上3階建の既存建築一棟を生かした今プロジェクトでは、元々専門学校であったビルをコンバージョンし、オフィススペースとショールーム / レンタルスペースとして機能させている。
ビルのエントランスからはショールーム / レンタルスペースのある地下一階、そして来客との打ち合わせスペースである一階へ直接アクセスできるよう、出入口が二ヶ所に分かれている。
ビルは南側に開口部分があるものの、周囲に建築物も多く存在することから、ビルの上階に行くほど自然光が入る。
地下フロア・メインエリアへの導入部分には御影石が設えられており、また自然光も入らない。ビルの中でも独特の空気感を放つこのフロアをフレキシブルに使い切っていただくためにも、エントランス正面にカーテンレールを通し、カーテンによって空間を区切れるようにした。また、あらゆる利用シーンに対応しながらも、重苦しい雰囲気にならないよう、敢えてシルバーをキーカラーとして仕上げていった。
2階、3階部分はオフィス機能となっている。それぞれのフロアにある既存条件を最大限活かしながら、各階のレイアウトに合わせ、可能な限り大きなテーブルを配置した。そのことにより、各部署が目指すワークスタイルを実現可能とした。また、テーブルにはシナ合板を採用しており、その材に呼応するように既存ロッカーシステムを収納する什器もシナ合板で製作された。
1階部分に対し、以前は木質のデッキなどがあったエントランスの開口部をガラス引戸に変え、フロアの中央にガラスパーテションで区切られた会議室を配置することで、フロアの奥まで自然光を出来るだけ取り入れながら、機密性の高さによって会議する場所を選択できるようにした。また、一番奥のエリアもカーテンで区切れるようになっており、作業場としても、ミーティングルームとしても、ストレージとしても活用できるようになっている。
■建築概要
題名:京屋
所在地:東京都渋谷区
用途:オフィス
設計監理:SAKUMAESHIMA
施工:京屋、イトーキマーケットスペース
延床面積:480㎡
竣工年:2023年8月
竣工写真:Masaaki Inoue(Bouillon)