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POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる
photo©長谷川健太

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architecture|feature
solso内装・建具内装・天井イノベートSurfZion三星デザインアイダアトリエTILeSpicy Architects山本稜建材(外装・壁)建材(内装・壁)建材(内装・床)長岡勉POINT長谷川健太宿泊施設埼玉
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる外観 photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる1階、ロビーからフロントを見る。 photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる1階、ラウンジ photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる5階、朝食会場 photo©長谷川健太

長岡勉 / POINTと山本稜 / Spicy Architectsのデザイン監修による、埼玉・本庄市の「埼玉グランドホテル本庄」です。
バブル期の宿泊施設の改修計画です。建築家は、個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向しました。そして、床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てることが意図されました。施設の公式サイトはこちら。

二つ以上のモノごとの関係を新たに定義すること。突き詰めると空間設計とはこのことの連続であると思う。
80年代のいわゆるバブルの時代に建てられたホテルのリノベーションのデザイン監修と家具の設計を行った。

建築家によるテキストより

既存の建物の仕上げは、石が貼られ、シャンデリアが吊られ、金色のメッキがされた派手な天井など、80年代という時代背景を反映した設えをしていた。それらは、単体では手間をかけられ個性があるのだが、それらが全て現れると、その個性がぶつかりあい、魅力を打ち消しあっていると感じた。なのでそれらを整えることで、魅力ある個性を引き出すことにした。

建築家によるテキストより

基本的な内装仕上げは磨かれている。石も磨かれているし、金属も磨かれている。それらピカピカに磨かれたアイテム同士が喧嘩してる状態を調和するように、床から2100mm以上の壁と天井を全てマットでの吹き付け仕上げとした。ピカピカを引き立てるザラザラ。

こうすることで、2つの質が調和した心地よい空間の背景が出来上がった。そこに、古いモノと新たに加えられるモノとの関係を、時には対比的に時には韻を踏むように同調させながら、お互いの関係が魅力的に引き立て合うように、家具や仕上げを決定して行った。具体的には以下となる。

建築家によるテキストより

以下の写真はクリックで拡大します

POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる外観 photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる外部照明 photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる1階、ロビーからフロントを見る。 photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる1階、ロビーからラウンジを見る。 photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる1階、ラウンジ photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる1階、ラウンジ photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる1階、ラウンジ、家具の詳細 photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる1階、ラウンジ、家具の詳細 photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる1階、左:ラウンジ、右:ワークラウンジ photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる1階、ワークラウンジ photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる5階、エレベーター前のホール photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる5階、朝食会場 photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる5階、朝食会場 photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる5階、朝食会場、カウンター photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる5階、朝食会場、パーティション photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる5階、朝食会場、パーティションと家具の詳細 photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる5階、サイン photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる5階、女性大浴場のサイン photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる5階、大浴場 photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる5階、大浴場 photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる客室 photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる客室 photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てるラウンジチェア photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てるハイチェア photo©長谷川健太
POINTとSpicy Architectsのデザイン監修による「埼玉グランドホテル本庄」。バブル期の宿泊施設の改修。個性ある仕上げ同士が“魅力を打ち消し合う”現状に対し、其々の関係を整理し“新たに定義”する設計を志向。床から2.1m以上を“マット”仕上げとして既存の“ピカピカ”を引立てる外観、夜景 photo©長谷川健太

以下、建築家によるテキストです。


対比的順応関係 / Contrast Adjustment

二つ以上のモノごとの関係を新たに定義すること。突き詰めると空間設計とはこのことの連続であると思う。
80年代のいわゆるバブルの時代に建てられたホテルのリノベーションのデザイン監修と家具の設計を行った。

既存の建物の仕上げは、石が貼られ、シャンデリアが吊られ、金色のメッキがされた派手な天井など、80年代という時代背景を反映した設えをしていた。それらは、単体では手間をかけられ個性があるのだが、それらが全て現れると、その個性がぶつかりあい、魅力を打ち消しあっていると感じた。なのでそれらを整えることで、魅力ある個性を引き出すことにした。

基本的な内装仕上げは磨かれている。石も磨かれているし、金属も磨かれている。それらピカピカに磨かれたアイテム同士が喧嘩してる状態を調和するように、床から2100mm以上の壁と天井を全てマットでの吹き付け仕上げとした。ピカピカを引き立てるザラザラ。

こうすることで、2つの質が調和した心地よい空間の背景が出来上がった。そこに、古いモノと新たに加えられるモノとの関係を、時には対比的に時には韻を踏むように同調させながら、お互いの関係が魅力的に引き立て合うように、家具や仕上げを決定して行った。具体的には以下となる。

①遠い過去の記憶をレファレンスとする
人が集まるエントランス脇のラウンジは、この土地に残る古墳をモチーフに、土を締め固め円形の台のような低いカウンターを設けた。この土の台を中心にして、囲むようにエントランスのラウンジと外側の植栽が一体となり、内外がひと繋がりとなった庭園の中にいるようなラウンジとした。

②内部と外部をつなげるエレメント
庭石をイメージして、テーブルの脚のウエイトはコンクリートの円柱を砕いて、人工的なモノと自然にある石との中間のような存在を目指した。反対に、室内に出てくる真鍮仕上げの素材を、パンチングメタル加工し、外部灯篭照明のシェードに使うことで、室内のエレガントな設えが外の庭へと連続することを意識した。

③内部と外部の中間の設え
朝食会場は真鍮メッキの派手な天井システムと韻を踏む形で、半円形の真鍮パンチングパーティションが空間を緩やかに仕切る。そのパーティションのウェイトは、ラウンジと同じ円柱を砕いた石のようなコンクリートを使用している。これらの要素がエレガントさとラフさが対比的に重なる内と外の中間のような設えをつくっている。

このように、互いの関係を対比させながら、そこにあるもの同士の関係を韻を踏むように作り上げていくことで、80年代の空間の魅力を引き出しながら、現代の空間としての心地よさを共存させている。
(長岡勉 / 山本稜)

■建築概要

タイトル:埼玉グランドホテル本庄
場所:埼玉県本庄市
機能:ホテル
デザイン監修・内装 / 家具設計:株式会社POINT+Spicy Architects 担当/長岡勉、山本稜、大澤さな子
建築改修設計:株式会社アイダアトリエ
植栽:SOLSO
照明計画:TILe株式会社
サイン計画:三星デザイン
施工(建築):SurfZion株式会社
施工(家具):イノベート株式会社
竣工:2023年6月
写真:長谷川健太

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
外装・壁外壁

既存+AEP塗装

内装・床1階ロビー 床

既存タイル

内装・床1階ワークラウンジ 床

墨モルタル

内装・床5階朝食会場 床

単層ビニルシート(Forbo)

内装・床5階大浴場 床

タイル(リクシル)

内装・床6~11階客室 床

タイルカーペット(TOLI)

内装・壁1階ロビー、ワークラウンジ 壁

既存+アクリルリシン吹付塗装(エスケー化研)

内装・壁5階朝食会場 壁

クロス(ルノン)

内装・壁5階大浴場 壁

タイル(平田タイル、名古屋モザイク)

内装・壁6~11階客室 壁

クロス(サンゲツ)

内装・天井1階ロビー、ワークラウンジ 天井

既存+アクリルリシン吹付塗装(エスケー化研)

内装・天井5階朝食会場 壁

クロス(ルノン)

内装・天井5階大浴場 天井

バスパネル(フクビ)

内装・天井6~11階客室 天井

クロス(サンゲツ)

内装・建具5階朝食会場 建具

既存+シート貼り(3M)

※企業様による建材情報についてのご意見や「PR」のご相談はこちらから
※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません


Redefining the relationship between two or more objects. Spatial design is a continuation of this process.

We supervised the design of and designed the furniture for the renovation of Saitama Grand Hotel Honjo, built in the Showa Era. The existing building was finished with marble, extravagant chandeliers, and gold-plated ceilings that reflected the 1980s bubble economy.

For the renovation process we started by looking at what was already there. Most of the elements, by themselves, had a lot of character and was treated with a lot of care, but in their original composition, we felt that their individuality clashed and cancelled out each other’s charm. Therefore, we decided to bring out their individual characters by arranging them in new compositions.

The basic interior finishes are polished. Both stone and metal has received this treatment. In order to bring out the individuality of these shiny materials and preventing them from clashing, we decided to treat the upper part of the walls and ceilings with a matte finish. We brought in roughness to complement the shiny surfaces, and created a pleasant spatial backdrop where the two qualities are in harmony.

The furniture pieces and various finishes throughout the hotel were decided upon with the relationship between the original and the new objects in mind. We wanted them to complement each other whether it is in contrast or relation to. Underneath, three examples of the design philosophy:

1: Time and place as referenceThe lounge by the entrance, where people gather, is a low circular counter made of compacted soil, inspired by the ancient burial tombs that can be found in the area. The entrance lounge and the outside plantings are tied together around this counter, creating a lounge that feels like a garden, with the inside and outside connected to each other as one.

2: Relating interior and exterior The lobby tables’ leg are made of crushed concrete columns, inspired by garden stones, placing it somewhere between the artificiality of a man made objects and naturalness of stones found in nature. In contrast to the weight of the table, the brass-finished material used inside the room is made of a light and perforated metal. This is also used as a shade for the lighting of the lantern outside, bringing the inside materials outside and vice versa.

3: Contrasting materialities Tying into the original, extravagant brass-plated ceiling system, a semi-circular perforated brass partition gently divides the breakfast room into smaller, comfortable and more private spaces. The base of the partitions are, similar to the table bases in the lobby, made of crushed concrete.

In this way, by contrasting their relationship to each other and creating a rhythmic relationship between what is there, the space brings out the charm of the 1980s with the qualities and sensibility of a contemporary space, with respect for both materials and the history of the space.
(Ben Nagaoka / Ryo Yamamoto)

Saitama Grand Hotel Honjo
Location: Honjo-shi, Saitama
Usage: Hotel
Design (Interior / Furniture): POINT Inc. + Spicy Architects
Project team: Ben Nagaoka, Ryo Yamamoto, Sanako Oosawa
Design (Architectural renovation): Aida Atelier, Inc.
Plants: SOLSO
Lighting: TILe Inc.
Sign: Mitsuboshi Design
Construction (Architecture): SurfZion Co., Ltd.
Construction (Furniture): Innovate Inc.
Date of completion: June, 2023
Photo: Kenta Hasegawa

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solso内装・建具内装・天井イノベートSurfZion三星デザインアイダアトリエTILeSpicy Architects山本稜建材(外装・壁)建材(内装・壁)建材(内装・床)長岡勉POINT長谷川健太宿泊施設埼玉
2024.05.22 Wed 13:02
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    中村拓志&NAP建築設計事務所が設計した、千葉・木更津市の「地中図書館」です。
    農業生産法人が運営する施設内での計画です。建築家は、植物や微生物の反映の下にある“慎ましい”存在を求め、大地の下に“やすらかな居場所”を志向しました。施設の公式サイトはこちら。

    晴れた日には畑を耕し、雨の日には読書をする。「地中図書館」はそんな人のためにある。
    敷地は農業生産法人が運営するKURKKU FIELDSの一角にある。その平坦で乾いた土地は、建設残土で埋め立てられた谷の上にあった。

    建築家によるテキストより

    われわれは、農夫たちがマザーポンドと呼ぶ池に至る、緑豊かな谷筋を復活させること、そして建築は作土層を占有するのではなく、植物と土中微生物たちの繁栄の下に慎ましく存在するべきだと考えた。大地はあらゆる生命の源、母性の象徴として捉えられてきた。その大地に割け目を設けて、そこに耕す人の休息にふさわしい、やすらかな居場所をつくりたいと考えた。

    建築家によるテキストより

    その割け目は上空から見ると雫のような形をしている。歩いているうちにいつの間にか迷いこむようなアプローチを抜けて作土層をくぐると、本棚のコリドーがある。梁や柱といった建築的要素が排除され、外周部の土留め壁と袖壁からコンクリートボイドスラブが片持ちで跳ね出している。

    床と壁、天井は土仕上げでなめらかに繋がり、スラブ小口の鉛直面まで植え込まれた芝がモサモサと下垂し、空間に湿り気を与えている。これは灌水と保水のバランスを季節によって調節可能なディテールとなっている。

    内部の天井高は大地の傾斜に応じて決まるため、子どもしか入ることのできない天井の低い場所や小さな隠れ部屋がある。最深部には、読み聞かせのためのホールがある。芝の大地を大きく孕ませた子宮的空間には、階段状の席を本棚の襞が取り囲み、農園で働く人たちの蔵書や子どものための本が並ぶ。

    建築家によるテキストより
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    石上純也へのインタビューが、curiosityに掲載されています
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    石上純也へのインタビューが、curiosityに掲載されています。石上作品の「House & Restaurant」で遠山正道と鈴木芳雄が話を聞いています。House & Restaurantは、アーキテクチャーフォトでも特集記事として紹介しています。

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    インタビュー石上純也鈴木芳雄遠山正道
    2024.05.22 Wed 09:40
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    2024.5.21Tue
    • ル・コルビュジエの“美術作品”に焦点をあてる展覧会「もうひとりのル・コルビュジエ ~絵画をめぐって~」の入場チケットをプレゼント。近代建築を代表する建築家の油彩・素描・版画・タピスリー・彫刻など約130点の作品を展示。創作活動の根底にあった絵画への情熱を紹介する内容。まとまった作品群の公開は約30年ぶり
    • HUNE Architectsが共用部の内装設計を手掛けた、東京・北区の集合住宅「HAUN TABATA」。居住と作業空間を併せ持つ“コリビング賃貸”。様々な行為が重なる場として、箇所毎に異なる役割を果たす“センターテーブル”を据えた空間を考案。再生材料の特徴を活かして家具類に“鉱物”の様な質感も与える
    2024.5.23Thu
    • 魚谷繁礼による、TOTOギャラリー・間での建築展「都市を編む」。リサーチを基に数多の京町家の改修等を手掛ける建築家の展示。現代技術を“歴史性”や“地域性”に編み込み、街並みや建築の“継承”と“豊かさの実現”を志向。展示の一環として“京都のお茶屋建築の軸組”を移設
    • 藤森照信のデザインで完成した、滋賀・北之庄町のバス停待合所の写真
    • アリソン理恵 / ARAによる、東京・渋谷区の「奥の住まい」。路地の“更に奥の路地”の先に建つ住宅の改修。暮らしの様々な出来事の“受け皿”として、日当たりや風通しが良く“家族や暮らしのかたち”と共に変化できる空間を志向。住人自身での改変の容易さも予め考慮する

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