宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮外観、北側の道路より見る。(建具を開けた様子) photo©ToLoLo studio
宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮3階、正面:テナント3、右:バルコニー photo©ToLoLo studio
宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮4階、テナント4から「非対称オーバル形状の耐震要素」を見る。 photo©ToLoLo studio
宇野享+良知康晴 / CAnが設計した、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」です。
既存ビルを耐震補強も含め改修するプロジェクトです。建築家は、街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案しました。また、設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮しています。
名古屋市の繁華街にある築50年以上の4階建てテナントビルの改修。
既存RC造のファサードにRC造による柱梁フレームと水平力を担保する非対称オーバル形状の耐震要素を挿入した耐震改修である。単なる構造的な更新にとどまらず、様々な意味・機能をもたらす新しい耐震改修の試みである。
非対称オーバル形状の耐震要素は建物の記号(アイコン)となり、雑多な繁華街の町並みに埋没しない建物の特徴となり、街の活気に寄与する。
構造的には新設する柱梁のフレームと三角形フレームを内包した非対称オーバル形状のアイコンという合理的な構成により開口面積を確保しながら耐震補強を行う。
環境的にはファサード耐震改修部をバルコニーとし、天候に左右されない自然換気による感染症対策と、各階の半屋外空間での活動がアイコンと共に街並みの賑わいに寄与するよう配慮した。
老朽化した共用部の仕上げと設備配管、開口部をアップデートし、テナント内は既存建物の躯体をできる限り生かしたラフな空間とした。
テナントがカスタマイズできる余地を残しつつ、設備配管ルートを集約または現しにして、保守・更新や様々な業態の設備的な要望に応えやすい明快な設備計画としている。
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宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮外観、北側の道路より見る。 photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮外観、北側の道路より見る。(建具を開けた様子) photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮1階、2階への階段を見る。 photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮2階、1階への階段を見下ろす。 photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮2階、共用部分 photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮2階、バルコニーからテナント2を見る。 photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮2階から3階への階段。 photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮2階から3階への階段。 photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮3階、共用部 photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮3階、正面:テナント3、右:バルコニー photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮3階、バルコニー、「非対称オーバル形状の耐震要素」 photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮4階、正面:テナント4、右:バルコニー photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮4階、テナント4から「非対称オーバル形状の耐震要素」を見る。 photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮4階、トイレ photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮外観、北東側より見る。夕景 photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮外観、北側の道路より見る。夕景 photo©ToLoLo studio

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮配置図兼1階平面図 image©CAn

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮2階平面図 image©CAn

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮3階平面図 image©CAn

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮4階平面図 image©CAn

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮平面図 image©CAn

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮断面図 image©CAn

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮耐震要素についての説明 image©CAn

宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「KUBO-BLDG」。既存ビルを耐震補強も含め改修。街の活気にも寄与する“新しい耐震改修”を求め、アイコンとなり開口も確保できる“非対称オーバル形状の耐震要素”を用いた計画を考案。設備配管は集約と現しで保守や更新にも配慮既存のファサード photo©CAn
以下、建築家によるテキストです。
記号・構造・環境のファサード -耐震改修の新しいカタチ-
名古屋市の繁華街にある築50年以上の4階建てテナントビルの改修。
既存RC造のファサードにRC造による柱梁フレームと水平力を担保する非対称オーバル形状の耐震要素を挿入した耐震改修である。単なる構造的な更新にとどまらず、様々な意味・機能をもたらす新しい耐震改修の試みである。
非対称オーバル形状の耐震要素は建物の記号(アイコン)となり、雑多な繁華街の町並みに埋没しない建物の特徴となり、街の活気に寄与する。
構造的には新設する柱梁のフレームと三角形フレームを内包した非対称オーバル形状のアイコンという合理的な構成により開口面積を確保しながら耐震補強を行う。
環境的にはファサード耐震改修部をバルコニーとし、天候に左右されない自然換気による感染症対策と、各階の半屋外空間での活動がアイコンと共に街並みの賑わいに寄与するよう配慮した。
老朽化した共用部の仕上げと設備配管、開口部をアップデートし、テナント内は既存建物の躯体をできる限り生かしたラフな空間とした。
テナントがカスタマイズできる余地を残しつつ、設備配管ルートを集約または現しにして、保守・更新や様々な業態の設備的な要望に応えやすい明快な設備計画としている。
■建築概要
題名:KUBO-BLDG
所在地:愛知県名古屋市中区
主用途:テナントビル
建築主:ライフプランニング
設計:宇野享+良知康晴/CAn 担当/宇野享、良知康晴、鈴木悟史
施工:ヒメノビルド
協力:藤尾建築構造設計事務所
構造:RC造
階数:地上4階
敷地面積:108.66㎡
建築面積:98.82㎡
延床面積:353.17㎡
設計:2020年5月~2023年12月(2020年10月~2023年2月まで休止)
工事:2024年1月~2024年7月
竣工:2024年7月
写真:ToLoLo studio