SHARE 「団地再編COMPETITION 2013」の概要
「団地再編COMPETITION 2013」の概要が公開されています
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昭和40年代を中心に、急速に増加する大都市圏の住宅需要に応えるため、多くの公的賃貸集合住宅団地が建設されました。早期の大量供給という社会的な命題に応えるため、標準設計をベースにした団地形成手法で建設が進められ、その結果、郊外の団地も都心の団地も、同じスタイル、同じ仕組みで建っています。現在、そうしてできた郊外縁辺部の賃貸住宅団地は、空き住戸を多く抱え、高齢化や、コミュニティの弱体化などの問題とあいまって、団地だけでなく、地域としての将来像を描きにくい状態になっています。このような問題を解決し、将来的に持続可能な集住環境に再生・更新してくために、「空間」、「制度」、「暮らし」の多面的な視点から、団地そのものの再編が必要だと考えます。
文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「集合住宅“団地”の再編(再生、更新)に関する技術開発研究(平成23-27年度)」プロジェクト(=関西大学KSDP団地再編プロジェクト)では、社会情勢の変化に伴い人口減少の様相を呈している、大都市郊外のさらに縁辺部に位置するニュータウンの大規模賃貸集合住宅団地を提案の舞台として、現在の建物ストックを極力利用しながら、「団地全体の仕組みの再編、その結果としての空間の再編、新たな暮らしの提案」をテーマとした団地再編に対するアイデアを募集します。応募頂いたすべての提案をとりまとめ、本プロジェクトからの提案と併せ、社会・自治体・事業主体等に公表し、団地の抱える問題に対して議論を深め、新たな展開を促進する一助にしていきたいと考えています。
本コンペの具体的な対象地は、大阪府河内長野市にあるUR南花台団地(以下、南花台団地)です。河内長野市は、大阪のベッドタウンとして開発が進み、多数の小規模なニュータウンが様々な事業主体により開発されました。南花台地区は、賃貸集合住宅団地(南花台団地)を中心に戸建て住宅も多く建つニュータウンで、背景には豊かな自然にも恵まれ、新たな再編提案の舞台としてふさわしい場所だと考えています。賃貸集合住宅団地の仕組みと空間を再編することにより、団地のみならず地域が居住者主体の豊かで安心安全な集住環境、持続可能な集住環境となることが望まれます。それを実現する手法とその結果としての空間イメージを提案してください。現代社会が抱える喫緊の課題に対して、新たな局面を開拓する斬新で大胆な提案を期待しています。