乾久美子がギャラリー間での自身の展覧会「小さな風景からの学び」を解説している動画です。
TOTOギャラリー・間では、建築家・乾久美子氏と乾氏が教鞭を執る東京藝術大学・乾研究室の学生によって行われた、都市のリサーチ研究成果を紹介する展覧会を開催いたします。
乾氏は近年、陸前高田の「みんなの家」(2012年)の設計に参画した他、現在では宮崎県延岡駅周辺の整備プロジェクトや宮城県七ヶ浜町と岩手県釜石市における学校建築などが進行中です。こうした〈多くの人の集まる場所=公共〉のあり方を探る中で、設計者として日本の風景の多様性を再認識し、人が自然に引きつけられる場所のもつ魅力への関心が高まり、今回のリサーチが始まりました。
「小さな風景からの学び」と題された本展では、乾氏のほか、研究室の学生や乾久美子建築設計事務所の所員が行ったリサーチの、日常のささやかな現時点での成果を紹介します。半年以上をかけて、延べ45都道府県、約200を超える市区町村を取材する中で出会った風景を撮り続けた結果、その総数は約18,000枚にものぼりました。それらの写真を類型学的に分類していく中で見出された視点を加えながら分析してきました。
会場では、そうした類型化の過程で導き出されたキーワードである「サービス」という切り口で選ばれた約2,000枚あまりの写真を178ユニット(写真群)に層別して紹介します。
こうして撮りためられた大量の写真が、これからの建築のあり方を考えるヒントを与えてくれるのではないでしょうか。(via toto.co.jp)